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坂部智子

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坂部智子(さかべともこ)

神戸・長田の宅配ショップ ともべぇ

コラム

52回目の

2012年1月20日 公開 / 2014年8月1日更新

テーマ:母の介護

コラムカテゴリ:医療・病院

古いアルバムの1ページ目に、「昭和34年1月20日」の文字がある。
そこに貼ってあるセピア色のスナップ写真。
結婚式の写真なのに、なぜか母一人のスナップしかないのだけれど
あれから52年!!!!(キミマロ風)
今日は、父と母の52回目の結婚記念日である。

父の趣味がカメラだったので、アルバムをめくると、けっこうたくさんの写真が貼ってある。
父も母もキマジメだし、子供の頃にそんなあれこれ突っ込んだ話を聞き出したことはないので、
若いころの、新婚時代の、父母の話はあんまり知らないけれど
貼ってある写真を見ると、どうみてもこれは“ラブラブ”というのではないか・・・と思える。

真ん丸顔のかわいらしい母。
けっこう男前の父(もう面影はないけど・・・)。


子供心に、両親がそんなに仲の良い夫婦だったとは思っていなかった。
こうしてみると、母は父が好きだったのだと思う。
父も母が好きだったのだと思える。

今、認知症が進んだ母は、父のことも、私のこともちゃんとはもうわからない。
ただ、一緒にいるこの空間が、母にとって、安らげるものであると、居心地がいいと
それは間違いないと父も私も感じている。
それだけで十分だと思えるほどに、いろんなことをもう乗り越えてきたのかな。

今父は、しもやけになっている母の手を、一生懸命に温めて、マッサージをしている。
私が「すりすり~」と言ってふざけると母が笑うので、
父も「すりすり~」と言いながらやっている。(キマジメに)

もっと、まだ母が元気で、フツーの生活が送れていた時に、日常にこんな光景があれば、
もしかしたら、その先の人生がまたちがったものであったかもしれない
なんて思ってしまうと、心が痛む。

けれど、それは、ワカラナイコト。
変えられない過去を悔やんでも仕方ない。
その時は、その時なりの、それぞれの選択があったのだろう。

ただ、
父も母も、キマジメゆえに、テレが大きくて、素直に伝えられなかったことというのは
たくさんあるように思う。
もったいないな~と思う。
その気質を多少なりとも自分も引き継いでいるので自戒も込めて。

昨日のコラムで書いた、
“今日からはじめることで、自分で未来をつくる。”
“自分が動けば、未来が変わる。”

今、父に手をすりすりしてもらって、安心しきっている母を見て、
これが、この二人が52年間かけて積み上げた「夫婦の形」なのだと思う。
ぎりぎり滑り込みセーフ・・・みたいな。

“アンタに言われたくないわ~”と、元気な時の母なら、言っただろうなぁ。


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