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三谷文夫(みたにふみお) / 社会保険労務士

三谷社会保険労務士事務所

コラム

年次有給休暇の賃金支払い方法

2020年3月7日

テーマ:休日休暇

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 働き方改革年次有給休暇 義務化

年次有給休暇(年休)の支払い方ですが、
企業のみなさまはどのように支払っていますか。

【通常の賃金で支払う】

月給者の場合であれば、月給をそのまま支給する、という形でしょうか。
時給者であれば、年休取得日の労働時間分を支給する、という形が多いと思います。

この支払い方は、「通常の賃金を支払う」という支払い方法になります。

【平均賃金で支払う】

実は、年休の支払い方はこれ以外に、
「平均賃金で支払う」という方法もあります。

平均賃金というのは、原則、
過去3か月分の給料をその期間の総暦日数で割って算出したものです。

例えば、3カ月分の給料の合計が90万円(30万+30万+30万)で、
それが3月(31日)、4月(30日)、5月(31日)の給料であれば、
90万円÷92日≒9782円。
これが、平均賃金となります。

つまり、この従業員が一日年休を取得した場合、
9782円を支払えばよい、ということになります。

しかし、この計算だと月給者の場合は問題ないのですが、
勤務時間や勤務日が少ない時給者の場合は不利になってしまう場合があります。

例えば、パート時給者で3カ月分の給料が29万円(8万+9万+12万)、
総暦日92日で計算すると、29万円÷92日≒3152円となります。

この従業員が時給950円で年休取得日が6時間労働の日であった場合、
950円×6時間=5700円となります。
「通常の賃金で支払う」方法であれば5700円もらえたのに・・・となりますよね。
少し差が大きすぎるような気がします。

そのため、時給者には最低保証額が設けられており、
「総暦日数」ではなく「労働日数」で計算した額の60%で算出します。

具体的に先ほどの例でいうと、労働日数が40日だった場合、
(29万円÷40日)×60%=4350円

そして、最低保証額(4350円)>原則の計算方法(3152円)となるので
このパート時給者が年休を取得した場合、4350円を支払う、ということになるのです。

もちろん、原則の計算方法(総暦日数を使う方法)の方が高い場合は、
そちらを用いることになります。

【支払い方法をその都度変えられるのか?】

「平均賃金」で支払うか、「通常の賃金」で支払うかは、
各企業が自由に決めることができますが、
労働者によって、その都度恣意的な選択をすることは認められていません。

つまり、Aさんには「通常の賃金」で支払うが、
Bさんの場合は「平均賃金で計算した方が安くなるからの平均賃金で」と
いった選択をすることはできないのです。

実は、もうひとつ、「標準報酬日額で支払う」という方法もあるのですが、
労使協定が必要であったりするため、採用している企業は少なく、
今回紹介した2つの方法での支払い方がほとんどです。

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経営者と従業員がともにハッピーになるための組織づくりを支援します。

社会保険労務士 アンガ‐マネジメントファシリテーター
三谷 文夫

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https://www.srmitani.jp
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