コラム
雇用関係の助成金における生産性要件加算とは。
2019年6月18日
雇用関係の助成金を利用している企業は多いと思います。
それに加えて、「生産性要件」を満たせば、
助成金が割増される助成金があることを知っていますか。
今年度であれば、人材確保等支援助成金、両立支援等助成金などです。
実際、「生産性要件」を知らない、あるいは、
元々あきらめている、面倒くさい、等の理由で申請していないケースを
聞いています。
この生産性要件は、①か②をクリアすることが必要です。
①3年前よりも6%の生産性向上があること
②1%以上の生産性向上があって、かつ、金融機関からの事業性評価を受けること
生産性、ということで売上や利益が出ていないと難しいのでは、
と思われるかもしれませんが、実は、
一番のポイントになるのは、雇用保険加入者数なのです。
生産性の計算式は、下記の通り
「生産性=付加価値÷雇用保険被保険者数」
付加価値には、営業利益や人件費、減価償却費等の数字を含みます。
確かに付加価値が大きいに越したことはありませんが、
分母となる雇用保険加入者数が少なくなれば生産性は向上していることになります。
つまり、3年前と付加価値が同じであっても、より少ない人員で成果を出している,
ということになりますので、生産性が向上しているという理屈です。
だから、雇用保険加入者数がポイントになるわけです。
といっても、解雇などの会社都合による退職によって
雇用保険者数を減らすなどはもっての外です。
この「生産性要件加算」の趣旨は、
従業員の能力開発・意欲の向上、働き方や働きやすさの改革、
業務の効率性や成果を高める設備の導入などを通じて、生産性の向上を図ることです。
制度趣旨に則って、働きやすい職場づくりのために
助成金や生産性要件を上手に活用しましょう。
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