コラム
労働局が強制捜査?(2013/4/3)
2013年4月3日 公開 / 2020年5月11日更新
昨日、大阪の印刷会社に大阪労働局が強制捜査に入りました。
ここでのポイントは、大阪地検とかではなく、大阪「労働局」であること。
あれ、と思われた方もいるのではないでしょうか。
労働局やその下部組織である労働基準監督署は厚生労働省の管轄ですが、
そこで働いている労働基準監督官には司法警察権が与えられています。
つまり、警察や検察と同じく捜査をしたりできる権限です。
労働基準監督官の取り扱う法律は、例えば下記のようなものです。
・労働基準法
・労働安全衛生法
・最低賃金法
まさしく今回は、労働安全衛生法違反の疑いでの強制捜査です。
詳細はまだ不明ですが、
・衛生管理者を選任していなかった(法10条関係)
・産業医を選任していなかった(法13条関係)
上記2点が新聞等に掲載されていました。
これだけだと各々罰金50万円の罪です(法120条)。
ただし、今回は厚労大臣がコメントしていました。
「刑事事件として強制捜査に入るということです」
胆管がんで死亡者が出ておりますし、業務上過失致死かどうかが争われそうです。
ここまで長々と書いてきましたが、お伝えしたいのは、
「産業医選任してますか?」
「安全管理者、衛生管理者選任してますか?」
この事件を機に、労働安全や労働衛生に関する監督署の目は厳しくなりそうです。
日ごろからの労務管理が大切です。
以上
関連するコラム
- フリーランスの労働者性の問題について 2019-10-04
- 残業ゼロが「かっこいい!」時代です 2019-02-18
- 憲法記念日に労働について考える 2019-05-03
- 介護と外国人労働者について考えさせられた話 2019-05-05
- 相談内容NO1は、「サービス残業」!! 2013-09-04
コラムのテーマ一覧
カテゴリから記事を探す
三谷文夫プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。
三谷文夫のソーシャルメディア