私が宮村さんと出会ったのは、今から10年ほど前のことでした。当時、私は二人の子供を育てながら家事に追われる毎日を送っており、切れ味の悪くなった包丁に困っていました。料理のたびに余計な力が入り、食材を思うように切れないストレスを抱えていました。そこで、ホームセンターで砥石を購入し、自分で研いでみようと考えていた矢先に、宮村さんが我が家を訪ねてきたのです。

「こんにちは、研ぎ屋ですけど、切れなくなった包丁や鋏はありませんか？この場で研ぎ直しますよ。」

突然の訪問に驚きながらも、これは良い機会かもしれないと思い、私は迷わず包丁をお願いすることにしました。宮村さんは、慣れた手つきで丁寧に包丁を研ぎ始めました。まるで刃物と対話するように、細やかな動作で刃を研いでいきます。その職人技に目を奪われているうちに、ほんの数分で研ぎ直しが完了しました。

「はーい、研げました。何か切ってみてください。」

そう言われて、私は家に入り、ネギを取り出してまな板の上に置きました。恐る恐る刃を入れると、驚くほど滑らかにスッと切れたのです。「無っ茶切れました！」と思わず声を上げてしまいました。まるで新品の包丁に生まれ変わったようで、その感動は今でも鮮明に覚えています。

それ以来、私は宮村さんに定期的に包丁を研ぎ直してもらうようになりました。2カ月に一度の訪問を楽しみにしながら、いつも安心して料理ができる喜びを実感しています。宮村さんの手研ぎ技術は、本当に素晴らしいものです。刃物に対する深い知識と確かな腕前、そしてお客様のために最善を尽くす姿勢に、私は心から信頼を寄せています。

日常の中で、包丁の切れ味が良いか悪いかは意外と重要なポイントです。切れ味が良いと、食材の風味を損なうことなく美味しく調理できるだけでなく、料理の効率も大幅に上がります。宮村さんのおかげで、私は料理の時間をより快適に、そして楽しく過ごせるようになりました。

これからも、宮村さんに研ぎ直しをお願いしながら、大切な包丁を長く愛用していきたいと思っています。職人の手で生まれ変わる包丁の切れ味を知ると、もう手放せません。