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コラム

貴乃花親方の沈黙(4)

ニュースの読み方

2017年12月17日

 日本相撲協会では、12月20日に臨時理事会の開催を予定している。そこでは、巡業部長としての貴乃花親方の「報告義務違反」を理由に、理事会が貴乃花親方の「処分」を検討しているのではないかとの報道がなされている。理事会には「理事の職務の執行の監督」を行う権限があり、また「評議員会の招集」を決定できるので、評議員会に対して貴乃花親方の「理事解任」を求めることも可能な状況にある。

 すでに述べたとおり、池坊保子評議員会議長は、巡業部長としての貴乃花親方の「報告義務違反」を声高に公言しているところであるから、理事会の決議如何によっては、あらためて評議員会が開催されて貴乃花「理事」の解任劇が繰り広げられる可能性もある。しかし、池坊議長が指摘する貴乃花親方の「落ち度」は本当にそのとおりなのだろうか。

 実際のところ、我々が知る本件暴行・傷害事件をめぐる「時系列」は以下のとおりである。
(1)10月26日暴行・傷害事件発生
(2)10月29日鳥取県警に被害届提出
(3)11月2日協会が鳥取県警経由で事件を把握
(4)11月3日協会が伊勢ヶ浜親方・貴乃花親方に電話で事情を聞く
(4)11月14日初のマスコミ報道(スポニチ)、その後報道が過熱
(5)11月14日協会が伊勢ヶ浜親方・貴乃花親方に事実確認
(6)11月19日協会が日馬富士から事情聴取
(7)11月23日協会が鶴竜・輝ノ富士から事情聴取
(8)11月29日日馬富士、引退会見

 この「時系列」を見ても明らかなとおり、協会の対応は完全に「後手」にまわっている。日本相撲協会は、11月2日の段階で「事件」の発生を把握しておきながら、けっして「本腰」で事実関係の解明に動こうとはしていない。他のことならいざ知らず、協会が従前から懸命に取り組んできたはずの「暴力体質からの脱却」に真っ向から反する「由々しき事態」である。しかも、この事件現場に横綱3人が同席していたとなれば、協会にとってますます無視できない大事件のはず。ところが、不祥事を「隠ぺい」することに「慣れっこ」の協会はピクリとも動かなかった。その意味で、貴乃花親方が、あえて協会に対する「ほう(報告)れん(連絡)そう(相談)」を避けたのは、極めて正しい判断だったと思われる。

 日本相撲協会が慌て出したのは、スポニチの初報が出て、各社がこれを追随し、マスコミ報道が加熱してからのことになる。ここから協会の「プロパガンダ(意図的な情報戦)」が大々的に開始されたところであって、池坊保子議長のTV等での発言も、貴乃花親方をスケープゴートにして、八角理事長体制を擁護するための「援護射撃」とみるのが「筋」であろう。マスコミの中には日本相撲協会の「御用機関」に成り下がっているところも少なくない。

 いずれにせよ「無理が通れば道理が引っ込む」と言う古人の教えのとおり、「時系列」をまったく無視して貴乃花親方一人を「悪者」に仕立て上げようとする無理な「試み」は、どこまでいっても「いいがかり」「難癖」「いちゃもん」の域を出ることができないのである。(…つづく)

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
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