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藤本尚道

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藤本尚道(ふじもとまさみち)

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コラム

押収物還付公告があぶない(笑)

刑事事件

2017年6月9日

 今朝、検察庁の前を通りがかったら、掲示板に「押収物還付公告」が貼りだされていました。一件は「銃刀法違反」で「けん銃」の還付について、もう一件は「大麻取締法違反」で「大麻草」の還付について、それぞれ所有者に還付請求をするよう促すものです。

 要するに「このけん銃は誰のですかぁ?」「この大麻草は誰のですかぁ?」と掲示板に貼りだして「所有者は6か月以内に名乗り出なさい。そうしないと国庫のものになってしまいますよぉ!」などと、親切心(?)から注意喚起しているのです。でも、まあ、誰も名乗り出てこないでしょうけれど(笑)。

 何故、こんな「手の込んだこと」をするのかというと、日本国憲法が規定する財産権と適正手続の保障と密接に関連があります。たとえ違法な「ブツ」であっても、これらを所有者から「取り上げる(没収する)」ためには、それなりのきちんとした手続が必要なのです。

 上記の事件では、警察が頑張ってけん銃や大麻草を押収したけれども、肝心の所有者(真犯人)が判明しなかったのでしょう。それで、このような「還付公告」を実施して、所有者の「還付を受ける権利」を守ったうえで、最終的に国庫に帰属させる…という段取りなのです。

 そう言えば、パトカー警官の職務質問を受けて「大麻不法所持」で逮捕された挙げ句に、処分保留で釈放された元アイドルの場合も、車内から見つかった大麻草を「自分のモノではない」と否認していましたね。今後の捜査で、これが彼のモノであることが確定しなかった場合、この大麻草も「還付公告」の対象となってしまうでしょう。ただ、押収量が微量だったので、鑑定後には「現物」が殆ど残っていない可能性もありますが…。

(参考条文)
刑事訴訟法第499条
1 押収物の還付を受けるべき者の所在が判らないため、又はその他の事由によって、その物を還付することができない場合には、検察官は、その旨を政令で定める方法によって公告しなければならない。
2 公告をしたときから6箇月以内に還付の請求がないときは、その物は、国庫に帰属する。
3 前項の期間内でも、価値のない物は、これを廃棄し、保管に不便な物は、これを公売してその代価を保管することができる。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
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http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

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