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藤本尚道

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藤本尚道(ふじもとまさみち)

「藤本尚道法律事務所」

コラム

相続放棄と相続財産の破産

知らないと損する!

2011年4月15日

 たとえば、相続財産として2,000万円相当の自宅不動産と500万円の預貯金があるけれど、住宅ローンが3,000万円、その他の借金が1,000万円残っていたとします。法定相続人である妻子は生命保険金3,000万円の受取人になっていますが、それ以外の資産は特にありません。

 この場合、資産の合計が2,500万円、借金の合計が4,000万円で、明らかに債務超過ですから、妻子としては相続の放棄をすべき事案でしょう。受取人指名型の生命保険が相続財産に含まれないことは前にも述べたとおりです。自宅不動産は失うかも知れませんが、借金を引き継がない反面、手元に生命保険金3,000万円は残ります。

 ところで、この妻子の相続放棄を契機として、親類一同がすべて相続放棄をしてしまうと、相続人が誰もいない状況になります。そこで、利害関係人の申立で相続財産管理人が選任され、さらに債務超過のため、破産手続が進められたと仮定しましょう。

 住宅ローンの債権者(抵当権者)にとっては、一方的に競売手続を進めることも可能です。しかし、競売では物件の売却価格が低くなることが多く、あまり多額の回収は望めません。回収金額をアップさせるためには、通常の不動産市場における「任意売却」の方が望ましいと言えます。

 そのため、破産管財人による「任意売却」が重要な意義を持ちます。他方、被相続人の遺族にとってみれば、この不動産は第三者が考える以上に「価値」があります。この点を勘案すると、被相続人の妻子に市場価格より多少高値で買い取ってもらえないか…という考えが浮上してきます。出来るだけ高く売りたいという債権者の意向と、可能ならばマイホームを失いたくないという遺族の意向がそれなりに合致する場面です。

 もちろん、ここからは具体的な値段交渉です。市場価格2,000万円の不動産に、遺族として、いったい幾らまで出せるか…がポイントになります。さいわい購入原資としては生命保険金がありますし…。

 この手法で、いったんは相続放棄をした被相続人の妻が、最終的に夫の生命保険金でマイホームを取り戻した…という実例が幾つか存在します。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区の藤本尚道法律事務所
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