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河口千弥

世界各国で潜ったダイビングインストラクターのプロ

河口千弥(かわぐちちや)

株式会社カナウ

コラム

ダイビングで必要スキルはコレ!中性浮力の保ち方

中性浮力とは水中で浮きもしないし、沈みもしない状態をキープするスキルで、ダイビングでは重要なスキルです。

中性浮力をマスターすればぐっとダイビングの楽しさが広がります。難しいイメージを持つかもしれませんが、中性浮力のポイントをご紹介するのでぜひマスターしてください。

ダイビングを楽しむために必要な中性浮力について

中性浮力とは、水中で浮力を調整して、体が浮いたり沈んだりしない状態をキープすることです。

中性浮力ができていないと、例えば中層を移動する時に、沈まないように浮こうとしながら移動するためバタバタと足を動かしてしまいます。

このように足を使うことで自然に体が疲れて呼吸が荒くなり、エアの消費が増えてエア持ちが悪くなります。

またサンゴが広がっているような場所では着底できません。フィンをサンゴにぶつけないように、中性浮力をマスターしておく必要があります。

最も重要な安全停止にも、中性浮力のスキルが必要です。ダイビングを終了する前に、減圧症を予防するため水深約5mで一時停止しなければいけません。この時に中性浮力をマスターしていれば、ロープがなくても安全停止ができます。

ダイビングにおいて必要不可欠なスキルである中性浮力を保つためには、適性ウエイトを身につけ、BCの操作と呼吸をしっかり行う必要があります。

中性浮力に重要な要素である適性ウエイトの見つけ方

水中で浮力に影響する要素のひとつがウェットスーツやドライスーツです。ウェットスーツやドライスーツの素材は、ネオプレーンゴムというゴム素材でスポンジ状になっていて、中に細かい気泡がたくさんあるので水中で浮力をもちます。

しかし、水深が深くなると水圧によってスーツ内の気泡がつぶれ、浮力が小さくなるので、ダイビング中に浮力が変化します。

また、タンクも浮力に影響します。アルミ製とスチール製で重量に違いがありますし、ダイビングの前半はタンクの重みがありますが、ダイビングの後半には空気を消費して浮力が高くなります。そのため、適性ウエイトはスーツとタンクを考慮しなければいけません。

適性ウエイトの目安は、5mmのウェットスーツを着用時でアルミタンクの場合、体重の10分の1に対してマイナス1kg~2kgと言われています。

体重が60kgの場合は4kg~5kgのウエイトです。スチールタンクの場合はさらにマイナス1kg~2kgになるので、3kg~4kgのウエイトです。

ドライスーツ着用時はプラス3kg~4kgになるので、アルミタンクならウエイトは7kg~9kg、スチールタンクならウエイトは6kg~8kgになります。

あくまで上記は目安ですから、適性ウエイトを見つけるには、目安のウエイトとすべての器材を身につけて、BC内の空気を完全に抜いた状態で、水面で垂直で浮いてみましょう。

この時に、普通に呼吸している状態で目から口の間に水面がきていたら適性ウエイトです。顔や頭が浮いている状態ならウエイトが軽く、顔や頭が沈んでしまう状態ではウエイトが重いので、ちょうどになるようにウエイトを調整してください。

ダイビング中に中性浮力を保つ呼吸とBCを使った浮力調整とは

ダイビングを始めるまで使い方がイメージしにくい器材がBCではないでしょうか。BCの操作が中性浮力を操作すると考えられがちですが、BCだけでは不十分なのでまずは呼吸を意識してください。

息を吸うと肺がふくらむので浮力が大きくなりますし、息を吐けば肺がしぼむので浮力が小さくなります。体が浮きそうな時は息を大きく長く吐くと体勢を立て直せます。
浮力調整の呼吸コントロールのことを「呼吸のトリミング」といいますので覚えておいてください。ウエイトが適性なら、水深10mくらいまでは呼吸のトリミングで中性浮力をキープすることも可能です。

BCの操作は給排気の量、タイミング、姿勢が大切です。BCで給気する時や排気する時は少しずつが基本。給気が多いと急浮上し、排気が多いと墜落してしまうので注意が必要です。

そして、給排気のタイミングも重要です。給気してすぐに浮上するわけではなく、数秒の時間差が生じるので、深度の変化を考えながら水深が変わったら早めの給排気を行いましょう。浮き上がってしまってからでは、浮力調整が難しくなってしまいます。早めに浮力調整をするためには、自分が今浮いているのか、沈んでいるのか。それを感知するための感覚を磨くことが大切です。

また、BC内の空気を抜く場合は左肩を上げてホースを水面方向へ伸ばします。そして、この姿勢をとろうとしているのに、上手くできないことも多いようです。

ポイントとしては、BCの出口が左肩にあることを意識して、空気を左肩へ集めるイメージで胴体を動かして左肩を上げましょう。ホース内に空気を通すために、ホースの先を上に向けるだけではなく、ホース全体を伸ばしてください。

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