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河口千弥

世界各国で潜ったダイビングインストラクターのプロ

河口千弥(かわぐちちや)

株式会社カナウ

コラム

意外と難しいスキューバダイビングのフィンワーク

ダイビング中に一生懸命キックしても前になかなか進まない、ガイドに追いつけない、砂地でよく砂を巻き上げてしまうなど、フィンワークに苦手意識をもつダイバーさんも少なくないでしょう。

自分に合ったフィンを選び、フィンワークのコツをつかんで上達を目指しましょう。

ダイビングのフィンの種類について

フィンの種類は、大きく分けるとダイビング用、フリーダイビング用、ボディサーフィン用の3種類に分けられます。

フリーダイビング用は軽量で長いフィンが特徴です。ボディサーフィン用は小回りが利く短いフィンですが、ダイビングにはやはりダイビング用フィンが一番適しています。

ダイビング用のフィンには、ジェットフィン、スプリットフィン、ストラップフィン、フルフットフィンがあります。

水の抵抗が少なくフィンの一部に穴が空いているのがジェットフィンです。別名ベントフィンとも呼ばれます。

ブレード(水かき)部分の中央に割れ目があり、水の抵抗がかなり軽減できるのがスプリットフィンです。ジェットフィンよりも水の抵抗が少ないため、女性向けです。

かかとの部分がストラップやバネになっており、ブーツを履いたまま装着するのがストラップフィンです。ストラップなので、サイズ調整ができます。ブーツを履く機会の多いビーチダイビングやドライスーツとウェットスーツの両方に合うフィンです。

足を入れる所が空いていて、ブーツのように足全体を包み込むタイプがフルフットフィンです。サイズの調整ができないですが、キック力が効率よくブレードに伝わるので、快適なフィンキックを可能にします。

種類だけではなく、ブレード(水かき)部分の硬さもチェックしてください。ブレードが硬いタイプはキックのパワーがダイレクトに推進力として伝わるため、脚力がある人におすすめです。逆に脚力に自信がない女性やシニア、ビギナーには柔らかいブレードをおすすめします。

ダイビングの重要なスキルであるフィンワークについて

最初に学ぶフィンワークの基本スタイルは、アップ&ダウンストロークです。バタ足のように足を勢いよく動かすのではなく、上下にゆっくりと動かすことがコツです。

足の甲で水を押さえるようにゆっくりと足を振り下ろします。そして、つま先に少し力を入れて振り上げましょう。すると効率よくフィンの推進力が増します。

足の付け根から足全体をゆるやかに動かします。膝を曲げると進む力が遅くなるので、できるかぎり曲げないことがポイントです。その方が泳ぐ姿も優雅になります。

また、もうひとつのフィンワークには、あおり足があります。平泳ぎのように足で水を掻いて泳ぎます。この2つのフィンワークをマスターしておきましょう。

ダイビングでは環境に影響を及ぼさないフィンワークをしよう!

ダイビング中に自分では上手に泳いでいるつもりでも、砂を巻き上げて泳いでしまう「煙幕ダイバー」と呼ばれる方がいます。そんな悪名がつかないようにするには適切なフィンワークが肝心です。

ダイビングスキルの中で海中を移動する際のフィンワークは、客観的に自分の姿を見ることができないので、海中を移動中に振り返って砂が巻き上がっていないかをチェックしてみてください。

上手くできていない場合は、ガイドやインストラクターに見てもらいながら、フィンワークを身につけてくださいね。

注意してほしいのは、珊瑚礁や海底に近い砂地に近いところを泳ぐときは、あおり足にすることです。アップ&ダウンストロークをしてしまうと、気をつけているつもりでも砂を巻き上げている場合が多いからです。

サンゴは岩のように見えるかも知れませんが、命をもつ生物です。それに砂地には魚だけではなくさまざまな生き物が潜んでいるので、気がつかずにフィンの圧力で殺してしまう可能性もあります。

それに巻き上げた砂が他の場所に流れて、サンゴやカイメンなどの生物に降りかかり、窒息してしまうこともあるのです。実際にダイビングエリアのサンゴが死んでしまったこともあります。

ガイドはよくあおり足を行っているのですが、その理由はフィンの先で珊瑚礁のサンゴを折ってしまったり、砂を巻き上げたりしないためです。

ダイビング中の中層で急いで移動したい場合はアップ&ダウンストロークを使っても、珊瑚礁や海底に近い場所ではあおり足を使うなど、場所によってフィンワークを変えて、環境に影響を与えないようにしましょう。

最近では環境に影響を与えないように、アップ&ダウンストロークを使わず、膝を折った状態でフィンを動かしながら泳ぐフィンワークも出てきています。

ダイバーの心得として、ダイバーが利用したから海中の環境破壊が起こったということがないように、十分に注意をして潜りましょう。

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