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今里寛

中小企業の経営労務のプロ

今里寛(いまざとひろし)

今里大西経営事務所

コラム

役員報酬の社会保険料の決まり方

社会保険料の基礎知識

2016年6月27日 / 2016年6月29日更新


賞与も含めた役員報酬は、社長自らが自由に決めることができます。しかし一旦、決めてしまえば期首の3カ月以内をのぞき、期中に役員報酬額を変更することはできません。これは期中にいつでも役員報酬額を変更できるようにしてしまうと、期末に報酬を増やすなどして、法人税の納税額を意図的に操作できてしまうからです。

役員報酬は基本的に経費にはできません。そのため、特に起業直後などは慎重に決めないと、期末になってから資金繰りに苦しむことになります。また役員報酬の額によって社会保険料の額が大幅に変わってくることもあり、バランスの取れた報酬にすることが、会社を上手く回していくための重要なポイントとなります。

今回は役員報酬の決め方、そしてそれに伴った社会保険料の決まり方について詳しくご説明します。

役員報酬はきちんと年間の経営計画を立てた上で決める

冒頭でも示したように役員報酬は、基本的に期首の3カ月を過ぎてしまえば変更することはできません。

そのため、報酬額を決める前にきちんと年間の経営計画表を作成する必要があります。この経営計画表の見通しが甘いと、期末になってから予想以上に利益が出た、もしくは利益が少なかった場合など、どちらにしても資金繰りに大きな影響が出ます。

経営計画表を作成し、会社として支払う法人税、個人として支払う所得税、そして会社と個人双方で支払う社会保険料を加味した上で、バランスを考えつつ役員の報酬額を決めていきます。

役員報酬を変更する際のポイントと社会保険料

役員報酬であっても経費扱いにするための方法

経営が順調に推移し、売上げも上がってくるとそれに合わせて従業員も増えてきます。そしてその分、役員の数も増えてくるでしょう。売上げが上がることは喜ばしいことですが、そうなった際に経費扱いできない役員報酬が、経営を圧迫するリスクも同時に増えることになります。

役員であっても報酬を経費扱いにするには、使用人兼務役員という制度を利用します。これは部長兼取締役など部長としての職務を実際に遂行している平の取締役にするということです。これによって、役員でありつつも支払われる賞与は、一般の従業員と同様にほぼ経費として計上できます。

社会保険料の料率は役員でも従業員でも同じ

社会保険料の料率は役職や肩書ではなく、報酬額によって決められます。そのため役員であっても従業員であっても、その料率は変わりありません。都道府県によって多少の違いはありますが、報酬額に保険料率を掛けた金額を保険料として支払います。

ただし、社会保険料は会社と個人が折半して支払うため、起業直後や、まだ従業員がいないといった場合に役員報酬を高額にしてしまうと、会社としても個人としても大きな負担がかかることになりますので注意が必要です。

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