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コラム

マイホーム購入時の頭金 ~頭金によって変わること~

2019年1月15日

コラムカテゴリ:お金・保険

マイホームの頭金は多ければ多いほどいい?



「マイホームを買うとき、頭金っていくら準備すればいいの?」ご質問を受けます。
頭金は多ければ多いほど良いようにも思われますが、それもケースバイケースです。場合によっては、マイホームの自己資金として準備しているお金を、頭金として全て使うべきか、慎重に判断した方がよい場合もあります。

では、頭金の額によって何がどう変わるのでしょうか?


選択できる住宅ローン商品・適用になる金利が変わる


頭金の額や頭金の物件価格に対する割合によって借入ができる住宅ローン商品が変わることがあります。

住宅ローンを利用するためには、頭金が物件価格の1割もしくは2割必要という金融機関もあれば、頭金なしでも大丈夫という金融機関もあります。ですので、一定の頭金があったほうが選択できる住宅ローンは多くなります。


また、頭金の額は、住宅ローンの適用金利にも関係してきます。

例えば、住宅金融支援機構のフラット35では、融資率9割以下と9割超えによって適用金利が変わります。

融資率とは、物件価格に対する融資額(住宅ローン借入金額)が占める割合をいいます。もし、物件価格が4,000万円で住宅ローン借入金額が3,800万円であれば、融資率は3,800万円/4,000万円=95%で9割を超えます。借入金額が3,500万円であれば、3,500万円/4,000万円=87.5%で融資率は9割以下となります。

借入金額が3,800万円の人と3,500万円の人に適用になる金利が変わります。

これは、フラット35の場合ですが、他の金融機関でも頭金の額や割合によって適用金利が変わるところは少なくありません。



将来の住宅ローンの借換えや売却の可否が変わる



マイホーム購入後、5年、10年もしくはもう少し先に、その時の住宅ローンの金利状況によっては、契約中の住宅ローン商品から他の金融機関の商品に借り換える可能性もあります。

また、マイホーム購入後、15年、20年後、子どもが独立し、夫婦2人だけになった時に、住み替えのためマイホームを売却することもありえます。

この、住宅ローンを借り換えたり、マイホームを売却する際に関係するのが、「住宅ローンの残高と家の担保価値もしくが売却価格」です。

借換えをする場合、新しく金融機関と住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)をすることになります。ですので、その時点でもう1度住宅ローンの審査を受けることになります。

住宅ローンの審査では、その人の年収や年齢など返済能力とともに、物件の担保価値を審査します。つまり、借入金額に対して、その物件の担保価値がどれくらいあるかということを見るわけです。

金融機関としては、通常マイホーム資金を融資する際、万一契約者が返済できなくなったときのために、家自体に抵当権を設定し担保とします。

つまり、借入金額に対して、家の担保価値が小さすぎると住宅ローンの審査に通らない可能性が出てきます。そして、借換え時点の住宅ローン残高を借換えする場合、この残高は当初の頭金の額によって当然変わってきます。

頭金が少なく、借入金額が多い一方、家の担保(資産)価値が時間とともに減少していくと、借換え時点の住宅ローン残高を担保するだけの評価にならない場合があるということです。

これは将来家を売却して住替える場合でも同じです。売却時、住宅ローンがまだ残っていれば、その住宅ローン残高より高い金額で売却できなければ、新たに資金を投入しないと売却できないという状況になります。

つまり、購入時の頭金が多く、住宅ローン借入金額が少ないほうが、将来、住宅ローンの借換えをするにしても、家を売却するにしてもやりやすくなるということです。



住宅ローン減税の還付額が変わる



頭金の額は、住宅ローン控除額にも関係してきます。

住宅ローン控除(正式には「住宅借入金等特別控除」)とは、毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうち、いずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税もしくは住民税の一部から控除される制度です。
新築ならびに中古住宅それぞれ条件を満たす必要がありますが、10年間で百万円単位の税金が還付される制度ですので経済的メリットは大きいです。

この住宅ローン減税の額ですが…

・借入金額
・返済期間
・年収や扶養家族の数
・住宅ローン適用金利

によって変わります。

そして、毎年の年末時点の住宅ローン借入残高の1%が最大控除額の基準となっていますので、借入から10年間の借入残高が控除額を決める場合もあります。

特に年収の高い方などは、所得税額も大きく、10年間に支払う住宅ローン利息より10年間控除額の方が多いということもおこります。

ですので、条件次第では、頭金の額を増やすより、住宅ローン借入金額を増やす方が、結果的に住宅購入コストは少なくなる場合があるということです。


物件選びにも影響するかも!?


住宅ローン審査では、人の審査以外にも物件の担保価値を審査します。

借入金額に対して、物件の担保価値がどれくらいあるかということを審査します。

万が一、契約者が住宅ローンの返済ができなくなった場合、担保である住宅を売却して資金を回収することができるかを確認するわけです。

物件の客観的な資産価値の何割まで評価するかなど、担保価値の計算方法は金融機関によって異なりますが。

例えば、

物件価格:4,000万円
諸費用:300万円
という資金計画の場合、

・頭金1,300万円あれば、借入金額は3,000万円
・頭金が500万円であれば、借入金額は3,800万円

となります。

仮に物件の担保価値が3,500万円とすると、借入金額3,000万円であれば、審査は通りやすいでしょうし、借入金額3,800万円であれば審査的にOKとなるか微妙、もしくは、3,800万円融資という満額回答が得られないということもあり得ます。

ただ、住宅ローンの審査は、担保価値だけでなく他の審査含め、総合的に判断されますので、担保価値が足りないから必ず審査が通らないという訳ではありません。

頭金の金額によって借入金額は変わります。

ですので住宅ローン審査上、購入する物件に必要な担保価値も変わるという意味で、物件選びにも影響することがあります。


まとめ



マイホーム購入後、お子様の教育資金や車の買い替えなどさまざまな支出があります。

そういった資金や万が一世帯主の方が働けなくなった場合など最低限必要な貯蓄が維持できていることが必要です。

そういう意味で、頭金の額は、購入後の家計の状況や必要な貯蓄を考慮しながら決めることも必要です。

マイホーム購入時に一時的に貯蓄額が減ってしまうということはありますが、その後の必要資金も確認しながら、頭金の額を決める必要があります。



このように頭金の額は、住宅ローン返済額や住宅ローン減税といったお金の面だけでなく、将来の借換えや売却、貯蓄額にも関係するものです。

資金計画を立てる際、こういったことを考えながら無駄と無理のない頭金の額を設定するようにしてください。

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