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コラム

第3回 外国債券

2021年2月23日

テーマ:投資運用

コラムカテゴリ:お金・保険

コラムキーワード: NISA

写真外貨
運用難時代の3回目に外国債券を取り上げました。
    リスクの少ない金融商品は債券 
         ↓
    国内債券はリターンが得られない
         ↓
    外国債券は利回りが良い

この3段論法によれば、外国債券の保有は増える筈ですが、個人の運用に関しては、実はそのようにはなっていません。今回は、その辺りの背景も含めて、海外債券について学んでみましょう。

外国債券の種類

外国債券の種類は様々な区分がありますが、通貨により2分され、外貨建債と円貨建債があります。さらに、発行国や発行通貨によって区分されますが、以下の表の通りになります。
外国債の種類
円貨建債のサムライ債などの名称はよく耳にしますが、多くは機関投資家が購入することが多く、個人投資家としては、外貨建債の単一通貨債と二重通貨債のデュアル・カレンシー債の売買・保有が中心となっています。

単一通貨債

払込、利払い、償還が同一通貨で行われる一般的な外貨建債です。
米ドル、豪ドル、ユーロ、NZドル、ブラジルレアル、南アランド、トルコリラ、メキシコペソなどが多く取引されています。

二重通貨建債

二重通貨建債はデュアル・カレンシー債とリバース・デュアルカレンシー債がありますが、デュアル・カレンシー債が中心です。
償還時に受け取る通貨が、払い込みや利払いの際の通貨と違うことになります。
例えば、米ドルで払込、利払いも米ドルで受け取りますが、償還時は円で受け取るようなケースです。
償還時の為替が円高になっていると、為替差損が発生することになります。

外貨決済と円貨決済

単一通貨建債の購入を決めた際に、自分で円貨を外貨に交換して払込をするのが外貨決済になります。為替の状況を見ながら、円貨を外貨(例えば豪ドル)に替えておいて保有し、豪ドル債券を購入するようなケースです。

また、償還時に円高のため為替損が出るようであれば外貨のまま保有して、為替が円安になった時に円貨に交換することで、損を回避できます。

円貨を外貨に交換する手続きを証券会社などに任せる場合が円貨決済です。注文時にその時点の為替レートについてはもちろん確認がありますが、思いがけず変動して円安になると、想定よりも高値で買うことになります。

また、償還時も外貨建てのまま保有ができないので、思わぬ損や時には利益が出ることもあります。

新規債と既発債

債券は、国内債も同じですが、新規発行債と既発債があります。
新規発行債のメリットは手数料が不要の点です。また目論見書を見ることや証券会社の説明があり、内容が理解しやすいと言えます。
ただ、新規債はそれほど数がなく、人気の債券は一瞬で売り切れになることもあります。

一方既発債は、その時点での利回り状況などが分かるうえ、証券会社のリストを一覧でみることができます。
問題は、既発債の手数料は明示されておらず、払い込み終了後の取引報告や特定口座の残高をみて最終の購入単価がわかるようなところです。

初心者は新規債から始めるのが無難と思われます。

為替と利率

外国債券のメリットとリスクは為替と利率です。
ここでは主要国の利率を10年物国債で見てみましょう。 2012年2月23日現在
表2
新興国の金利の高さと、先進国の中でアメリカ・オーストラリア・ニュージーランドの3ヶ国の程良い利率と政情の安定による人気がうかがえます。

外国債券への運用配分

外国債券へ運用比率の厳密なデータは、把握できませんが、個人保有に関しては依然それ程の比率になっていないと思われますが、日本でトップの機関投資家であるGPIF(年金積立金管理運用独立法人)のポートフォリオを見てみましょう。

GPIFにみる外国債券の比率推移
表3
2014年、2020年の2回にわたって大幅な運用ウエイトの是正が行われ手現在に至っています。

その一方で、個人の運用においては外国債の保有は、一部の投資運用知識の豊富な投資家を別にして進んでいないと思われます。

その理由は、取りつきやすい新規債がそれ程多くないことや、為替(特に円高の悪いイメージ)がなお残っているためと思われます。
また、既発債の購入手順も煩雑であることと、手数料を含む購入単価が後付けになることもあるのではないでしょうか。
個人が保有する銘柄としての外国債の比率はすくないものの、投資信託の中身は外国債券中心のファンドやバランス型ファンドでも外国債の比率は高く、全体ではGPIFのオートフォリオに近いものと推定されます。

為替と利率

GPIFのポートフォリオに見られるように、10年ほど前までは安定運用の柱であった国内債券への投資理由が見つけられない今日、外国債券への運用の知識とスキルを高めて取り組んで行く必要を感じるところです。

この記事を書いたプロ

植田英三郎

豊かなセカンドライフの実現をサポートするプロ

植田英三郎(ウエダFPオフィス)

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