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遠藤亜紀

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遠藤亜紀(えんどうあき)

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コラム

老後の暮らしに向けての準備。住まいを整えることは不安解消の第一歩。

シニア世代の片づけ

2016年4月18日 / 2016年4月24日更新

老後の準備。まずするべきは?


人は誰でも年を取り、老後を迎えます。それは分かっていても、早いうちから老後に備えるか否かは、人それぞれ。ただ、超高齢化社会に入り、「老後破産」など心穏やかでいられない言葉まで聞かれるようになった昨今、今まで準備を考えてこなかった人でも、意識せざるを得ない状況になってきました。

備えが必要な老後のリスクは、経済面から健康面へと多岐にわたります。実際、介護が必要になると、それが家計を圧迫することになります。老後に対し万全を期そうと思ったら、総合的な準備が必要になってくるでしょう。

行政が何とかしてくれる…と国の政策に胡坐をかいている人などいないのかもしれません。かといって、何を準備するわけでもないというのであれば、それは結局、全面的に頼っているのと同じこと。やはり自分の身は自分で守るべく、ある程度老後に対し備えておくことは大切です。

そう考えた時に思いつくのは、お金を貯めることや体力をつけること。また、「終活」「生前整理」などの言葉に触発されて、亡くなった時の準備にいち早く手をつけるかもしれません。



いずれも大切なことではありますが、それだけでは足りません。いえ、優先的に取り組むべき準備は、別にあるのです。

それは、家を整えるという準備です。なぜ、そこから始めるのでしょうか。

家は暮らしのコア(核)だからです。そこを整えないと、老後の準備の効率が悪くなります。経済面や健康面での準備も終活も、効果が出にくくなってしまうのです。

お金の準備と住まいの準備



まず、お金を貯めることで考えてみましょう。

お金を貯めるには、家計の収支を把握し計画的に使っていく必要があります。入ってくるお金より出ていくお金を少なくしないと、お金は貯まりません。すでに年金暮らしなのであれば、入ってくるお金を劇的に増やすことは現実的ではなく、よって必然的に支出を抑えることを真っ先に考えます。

出ていくお金を減らすには、ムダな支出を見つけ、そこを削ることがいちばん手っ取り早いのですが、家が雑然としているとそれが難しくなります。

その理由として、一つ目には「削っていくべきムダが見つけにくいこと」、それから二つ目に、「ムダが発生しやすいこと」があげられます。

ここでは、キッチンを例にとって考えてみましょう。

例えば、モノが溢れ雑然としているキッチンでは、同じモノがいくつも保管されていることがあります。片づけてみたら、同じ調味料が数10本、同じ乾物が数10袋出てくることも、決して珍しくはありません。しまう場所をきちんと決めておらず、家のあらゆる場所に点在させているので、家にそれだけ同じモノがあることに気がつかないのです。

これらは、特売を見つけるたびに買い集めたモノ。実際は、買い集める気などさらさらなく、ひたすら節約のつもりで買ったのですが、既に家にあることを把握していないために発生するロスです。当然、中には賞味期限切れのモノもあり、結果的にムダが発生してしまっています。



ムダに気づけない。ムダが発生する。片づけていない家の典型的な損失パターンです。

健康の準備と住まいの準備


では、体力をつける点では、どうでしょうか。

体力をつける目的は、いつまでも自分の足で歩いて、自分の手で暮らすこと。病気や寝たきり生活を防ぐことです。

もちろん、家が雑然としていることで直接体力が落ちることはありません。ですが、せっかく体力をつけても、家が整えられていないと行動に制限がかかります。家にあふれたものが障害物となり行動を妨げるので、家事をするのに動きにくくなります。

スムーズに動けないキッチンでは、料理を作るのが億劫に感じられ、足の踏み場のないクローゼットでは、オシャレをして出かけようという気にならないのです。動きたくなくなる家では、実際動かなくなります。動かなくなると、体力だけでなく気力まで落ちていきます。すると、ますます動かなくなるという悪循環に陥ります。負のスパイラルにはまってしまうのです。

活動しにくい家であると、せっかくつけた体力が活かせないため、どんどんと損なわれていくということです。また、たとえ体力が落ちてなくても、家にモノが溢れ、暮らし自体が立ち行かなくなるのであれば、自活するためにつけた体力は、それを活かす場を失ってしまうことになり、本末転倒と言わざるを得ないでしょう。

また、床に置かれた荷物は、足を引っかけ転倒する原因になります。高齢者の家庭内事故のおよそ80%が転倒によるものという統計があります。

若い頃の転倒と違い、骨折からそのまま寝たきりとなり、それがきっかけで認知症を患う危険さえ出てきます。そうなってしまっては、体力をつけた意味もなくなってしまいます。転倒につながる原因は、可能な限り取り除かなければいけません。

終活と住まいの準備


それでは、終活はどうでしょうか。

終活は、自分亡き後に、残された家族が困らないように準備しておくのが目的です。もちろん、それを自分で準備しておくことは大切です。亡くなったあとでは、伝えたいことを家族に伝えることができないからです。

自分の意思や引き継ぎ事項など、伝えたい情報を整理しまとめておくことにより、気がかりなことが大きく片づきます。つまり、心置きなく生きていくためにするのが、終活の目的のひとつです。

ところが、それにばかりに気を取られ、家の中の準備にまで気が回らないことがあります。

例えば、よく使うモノを無理なく取り出せるように工夫する、踏み台を使う高い場所に置いているモノは移動させる、どこに何があるかわかるよう目印をつけておく等。まずは、身体能力が加齢とともに低下していっても、無理なく自宅で過ごせるように、家の中を整える必要があるのです。

終活は、あくまで自分亡き後の準備。亡くなった時に対する備えあり、自分が老後を生きていくための準備ではありません。亡くなったあとの心配事だけに気を取られ、そこで暮らしていくにあたっての準備を怠っては、元も子もないのです。

老後の準備は暮らしから


このように、老後の準備には、家の中を整えることなくしては効果が出にくいのです。



これからの人生の大半を過ごすわが家、また、この先もずっと暮らしていきたいわが家に対し、安心安全な暮らしへの準備をお勧めします。

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