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遠藤亜紀

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コラム

「いつか使うかもの〈いつか〉は絶対来ない」という発言の落とし穴

片づけのコツ

2015年11月20日 / 2018年7月3日更新

「いつか使うかもの〈いつか〉は絶対来ない」というのは本当か


「いつか使うかもと取っておいても、その〈いつか〉は絶対に来ません。だから手放しましょう」という文言。多くの片づけ本に見られる決まり文句です。



絶対と言い切る強い口調に、「そこまで言うならそうなのかもしれない」と心がざわつき、「そう言われてみれば、引き出しの奥深くに全く使われないまま眠っているモノがあった」と思い出し、「これ以上取っておいても使うことはないのか」と処分を決意。あるいは、「使わないかもしれないけれど処分はできない、だから私は片づけられないのだ」と、自己嫌悪とともに家の片づけを断念。

処分するしないにかかわらず、その文言の影響は大きいようです。



ですが、その「〈いつか〉は絶対来ない」という定説は本当なのでしょうか。もしかしたら、行動や考え方が〈いつか〉の到来を遠ざけているだけかも知れません。

取っておいたモノが使われない、その理由


取っておいたモノが使われないまま溜まっていく理由は、2つあります。そのうちのひとつは、「適当にしまい込んでいるから」という理由です。

「いつか使うかも」の〈いつか〉というのは、使うタイミングがはっきり分からないということです。ですから、その〈いつか〉がやってくるとすれば、それは突然である可能性が高いでしょう。その時に、それを持っていることを思い出し、すぐに出せるようにしておかなければ、活かすことができません。持っているはずのモノがどこにあるのか見当もつかない、あるいは、持っていることをすっかり忘れてしまっているということになると、絶好のチャンスをみすみす逃してしまうことになりかねません。

それによって起きるマイナスは、せっかく持っていたそのモノを活かすことができなかっただけでなく、結果、持っていたにもかかわらずまた同じモノを買ってしまうという、お金のムダ遣いにもつながります。

そして、二つ目の理由。それは、「活かそうと考えていないから」です。

「いつか使うかも」と取っておくのは、そのモノをいつか活かすために残しておく行為です。ところが実際は、「何に活かすのか」という所有の目的をしっかり考えないまま、とりあえずしまい込んでいることがほとんど。つまり、「使うかも」と言っておきながら、実は使うことをあまり考えておらず、しまい込むことでその一件を完結させてしまっているのです。



ひとつ、実例をご紹介しましょう。

以前片づけに伺ったお宅で、缶ビールの空き箱いっぱいに詰められたポケットティッシュが4~5箱出てきたことがありました。
それは、何十年も前に倒産した大手証券会社のチラシが入った無料ティッシュ。それが何年もの間使われずに置かれていたということは、見事にジャストサイズだった空き箱にポケットティッシュをピッタリ収めたことで満足し、そこで完結させていたということです。いつか使おうと取っておきながら、実は使おうとは考えていなかった、あるいは、考えていたとしても、その思いが保管の状況と一致していなかったということになります。

モノを活かすために必要なのは、活かそうとする気持ち


では、どうしたらそのモノを活かすことができるのでしょうか。まずは、「いつか使うかも」というモノが出てきた時に、すぐにしまってしまうのではなく、そのモノの活かせそうな場面を具体的に想像してみることです。

もし、いくら考えても一向に活かせる状況や方法が思いつかないのであれば、それはその人にとって必要のないモノ。その場合の〈いつか〉は、本当にやってくる可能性が低いので、手放すことを考えましょう。ですが、実際に使えそうな場面が想像できるのであれば、活かせる可能性は十分にあります。それに沿って保管する目的を決め、そしてその目的に見合った保存場所に収納します。

たとえば、先ほどのポケットティッシュで考えてみましょう。

もし、ポケットティッシュ本来の使い方で活かそうとするならば、携帯用として外出時に持参することを考えます。しまいこんでしまっては持って出掛けることはできません。ハンカチと一緒に備えて、あらたにポケットティッシュを買うことのないよう徹底します。もっとスピーディーに使い切りたいというのであれば、家じゅうのティシュボックスを隠し、代わりにポケットティッシュを出しておくといいでしょう。キッチンに備えれば、お皿の汚れを拭き取るのに使えますし、掃除道具の収納場所に常備しておけば、使い捨ての簡易雑巾として利用できます。

つまり、「いつか使うかも」という思いで保管管理するのであれば、、使える場面を積極的に見つけ出し、〈いつか〉というチャンスを自ら作っていく必要があるのです。



やみくもにモノを抱え込むのもよくありませんが、処分ばかりに頼るのも得策ではありません。「もったいない」という気持ちに逆らうことが精神的ストレスになり、物理的にも大きなムダが発生します。活かせるモノは活かすこと。処分するのは、一度活かすことを考えた後でも遅くありません。

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