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澤木久美子

「省エネルギーな住まい」を提案する建築設計のプロ

澤木久美子(さわきくみこ)

アトリエ空一級建築士事務所

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コラム

マンションでできる断熱の工夫

日々省エネ

2014年1月22日 / 2014年8月1日更新

マンション(集合住宅)でできる断熱の工夫のお話です

マンションなどでは所有、賃貸にかかわらず、工事するには制限がありますね。
窓のサッシや玄関ドアの取替えはできませんし、外壁を触ることもできません。
大規模改修を機にサッシを断熱性能の良いものに取り替える例もありますが、
費用もかかりますし、住民の合意を得るために話し合い…となかなかハードルの高いものになります。

個人の範囲でできることと言えば、まずは窓にインナーサッシを取り付けることでしょう。
これまでにも書きましたが、窓から逃げる熱はとても大きいので、
費用対効果はかなり高いものになります。
もちろん、夏にも冷房の効きを良くしてくれる効果があります。
せっかく取り付けるのであれば、樹脂製のサッシにペアガラスの選択がおすすめです。
格段に窓の性能が上がります。

インナーサッシは窓が二重になって面倒、という方には、
断熱効果の高いスクリーンがおすすめです。
ハニカム状になったスクリーンの効果はなかなかのものです。
特に両サイドにレールが付いて隙間をなくしたものは、寒さ対策とともに、
結露も少なめで快適性が上がります。

そのほか大事な点は、どこから寒さが来るのか=冷えるのか、を知ることです。
それがわかれば効果的な対策ができます。

温度が低くなっている場所を探すのに便利なのが「サーモカメラ」です。
温度の差が色でわかるので、どこから冷気が入っているのか一目瞭然です。



ただし、残念ながらまだまだ高価なものですので、
一般的に入手しやすいのは「赤外線放射温度計」でしょう。
非接触で温度が測れますので、1台あると何かと役に立ちます。



これであちこちの温度を測ってみてください。
例えば、天井。ほとんどの場合、室温と同じかそれ以上の温度になっていると思います。

では、壁はどうでしょう?
隣の部屋との間の壁と、外壁側の壁では温度差があると思います。
外壁側の壁が冷たいようでしたら、壁の断熱性能が低いということですので、
状況によっては室内側に断熱材を設置することを検討しても良いかもしれません。
ボード状の断熱材(性能が良いのは、フェノールフォーム断熱材です)を壁の内側に貼り付けて、
安価に済ませるのであれば、その上に直接クロスを貼ったり、塗装をすることもできます。

小さなことですが、コンセントから冷気が入っていることもあります。
子供のいたずら防止用のカバーなどを利用して塞ぐ方法もありますね。

室内に直接影響しないかもしれませんが、
寒さの原因になっている可能性が高いものに玄関ドアがあります。
断熱性能の良いドアを付けたマンションはまだ少ないと思います。
玄関周りが寒く、リビングから廊下へ出るとゾクッとすることはありませんか?
トイレに行こうと廊下に出て、そこが寒いとヒートショックの原因になってしまいます。
ドアは交換できないので、ドアと廊下をスクリーンやカーテンで仕切って、寒さ対策をしましょう。

断熱性能のよいスクリーンを天井から床まで下ろす方法の場合、
不要な時は天井まで上げてしまえばスッキリおさまります。
あまり見た目は気にしないし、必要なのは冬の間だけだから、
ということであれば、突っ張り棒などを利用してカーテンという方法も一つです。

肝心なのは、その仕切りを床までしっかり伸ばすこと。
冷気は下へ降りてくるので、下が空いていると効果がなくなってしまいます。
 
できるだけ部屋間の温度差をなくすことが、快適で安全な暮らしにつながります。

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