新生活の「なんか部屋が散らかってる…」を連休で解決!心地よい空間を取り戻す魔法
はじめに
高かったから、誰かにもらったものだから…そんな理由で、なかなかモノを手放せずに、心の中で罪悪感を感じてしまう皆さんへ。片づけようと思うたびに、思い出や金額が頭をよぎり、立ち止まってしまうこと、ありますよね。いつか使うかも、誰かに悪いかも、そんな風に考えてしまうのは、決して皆さんだけではありません。その優しいお気持ち、とてもよくわかります。でも、もし、その悩みが少し軽くなる、新しいモノとの向き合い方があるとしたら、知りたいと思いませんか? 片づけは、辛く苦しい我慢大会ではなく、心地よい未来を選ぶための、穏やかなプロセスにできるのです。
その「もったいない」の裏に隠された本当の気持ち
私たちは、「もったいない」という言葉をよく使います。特に、高価だったものや、人から贈られたものに対しては、その気持ちが強くなる傾向がありますね。けれども、少し立ち止まって考えてみましょう。本当に「もったいない」のは、そのモノ自体でしょうか? それとも、そのモノに費やした「お金」や、贈ってくれた人との「関係性」なのでしょうか。
実は、「高かったから」「もらったものだから」という理由でモノを手放せない背景には、お金に対する執着や、人間関係に対する執着が隠されていることが少なくありません。モノではなく、その裏にある見えないものに心が囚われてしまっている状態と言えるでしょう。大切にしたいのは、お金や過去の関係性 そのもの ではなく、そこから生まれた「愛着」や「感謝」のはずです。
もちろん、頂いたモノへの感謝の気持ちは素晴らしいものですし、大切にしたいお気持ちは尊いものです。しかし、そのモノがあることで、皆さんの今の暮らしが窮屈になってしまったり、本当に使いたい、大切にしたいモノたちの居場所を奪ってしまったりしているとしたら、それは本末転倒かもしれません。執着を手放し、今、そしてこれからの自分が本当に愛着を感じられるモノを選ぶこと。それが、心地よい暮らしへの第一歩となるのです。
過去ではなく、未来を基準に考えてみる
さて、ここからは少し視点を変えてみましょう。片づけというと、「今あるものをどう減らすか」「何を捨てるか」と考えがちです。でも、これは過去や現在の視点に縛られた考え方かもしれません。私が提唱するのは、「未来を基準に考える」という新しい視点です。
皆さんにとって、理想の暮らしとはどんなものでしょうか? 朝起きた時に、必要なものがすぐに取り出せるスッキリした空間でしょうか? お気に入りのモノだけに囲まれて、心穏やかに過ごせる時間でしょうか? まずは、そんな「望む未来(ゴール)」をぼんやりとでも思い描いてみてください。
そして、目の前のモノを見たときに、「これを手放せる勇気があるか?」と問う代わりに、「このモノは、私の望む未来の実現に役立つだろうか?」と問いかけてみるのです。
例えば、何年も着ていないけれど高かったお洋服があるとします。
「このお洋服、高かったし、まだ着られるから置いておこうか…」ではなく、
「私が理想とする、心地よく過ごせる未来のワードローブに、このお洋服は必要だろうか? これを着て、未来の私は心からワクワクするだろうか?」と考えてみるのです。
また、昔の趣味の道具がたくさんあるとします。
「これはいつかまた使うかもしれないし、始めた頃の思い出もあるから捨てられないな…」ではなく、
「私が思い描く、スッキリと整った空間で、今、またはこれから新しく始めたいことで輝いている未来に、この道具たちはフィットするだろうか?」と考えてみるのです。
このように、判断の基準を「過去(もったいない、思い出)」から「未来(理想の暮らし、なりたい自分)」へとシフトするだけで、モノを見る目が変わり、必要なモノとそうでないモノが見えやすくなってきます。これは、単にモノを減らすのではなく、未来の自分を形作るための大切な一歩なのです。
「執着」か「愛着」か?心に聞くシンプルステップ
未来を基準にする考え方が少し分かったところで、具体的なステップに進みましょう。片づけを難しく考えすぎず、ただ目の前のモノに対して、シンプルに「選択」を繰り返すだけです。ここに必要なのは、「捨てる勇気」ではなく、未来への「選択」なのです。特に、「高かったから」「もらったものだから」という理由で手放しにくいモノこそ、このステップで「執着」なのか「愛着」なのかを見極めていきましょう。
それでは、具体的なモノを一つ手に取ってみましょう。例えば、素敵だけれど、なかなか使う機会がないまま食器棚の奥にしまわれている、頂いたティーカップだとします。
【問題】使わない食器が場所を取り、お気に入りの食器が使いにくい状態
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【ゴール】使うたびに心が弾む、お気に入りの食器だけが並ぶスッキリした食器棚
このティーカップを手に取ります。そして、先ほど思い描いたゴールと、このティーカップへの自分の気持ちに正直に向き合いながら、自分に問いかけます。ここで大切なのは、頭で考える「~するべき」ではなく、心で感じる「どうしたいか」です。
このティーカップを見たとき、私の心はどちらの気持ちが強いだろうか?
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【選択肢 A】「このティーカップ、デザインが本当に好き。これを使いながら、心地よいお茶の時間を過ごしたいな。」と感じる。(未来で共に過ごしたい、という「愛着」)
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【選択肢 B】「頂いたものだからしまっておかないと」「高そうだから使わないともったいないけれど、日常使いしにくいな」と感じる。(過去の理由や義務感による「執着」)
ここで、どちらの選択肢に心が傾くかで、その後の行動が変わります。
もし【選択肢 A】の「愛着」が勝るなら → Keep。(あなたの望む未来の、心地よい時間の実現に貢献する、と判断)
もし【選択肢 B】の「執着」が勝るなら → 次のステップへ。
【選択肢 B】を選んだ場合、つまり、過去の理由や義務感で手放せずにいることに気づいたら、そこで「手放す」という選択肢を、罪悪感なく選び取ることができます。頂いた時の感謝の気持ちや、お金を払ったという事実は大切に心に留めつつ、「このモノは、今の私の望む未来には必要ない」と判断し、手放すことを選ぶのです。それは、過去を否定することではなく、未来の自分を肯定する選択です。モノへの感謝は、手放すことで空間が生まれ、本当に愛着のあるモノが輝くことでも示すことができます。
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(【選択肢 B】を選んだ場合)手放す。
このように、それぞれのモノに対して、「これは愛着か?それとも執着か?」という問いを立て、自分の心の声に正直に耳を傾けることで、手放すかどうかの判断が、単なる「捨てる勇気」の問題ではなく、「未来の自分にとって何を選ぶか」という、前向きな選択になります。このシンプルな選択の繰り返しが、自然と皆さんの望む未来へと繋がっていきます。一つ一つの判断に時間をかけすぎず、心にスッと響いたほうを選んでいきましょう。最初は小さな引き出しやペンケースなど、取り組みやすい場所から始めてみるのも良いですね。
おわりに
皆さん、片づけは、過去を捨てることではなく、未来の自分を選ぶプロセスです。高かったモノも、頂いたモノも、これまでのあなたを形作ってきた大切な一部。無理に手放すのではなく、これからのあなたが共に歩みたいモノを選ぶ。その選択を積み重ねることが、きっと皆さんを理想の未来へと導いてくれるはずです。焦らず、皆さんのペースで、一つずつ選択をしてみてくださいね。
そして、選び取った愛着のあるモノたちと共に、心地よい毎日を送るために。使うたびに心が弾むような、そして整理整頓をサポートしてくれるような、バッグやペンケース、お財布など、あなたの未来の選択を支えるアイテムを見つけるのも良いかもしれません。もしご興味があれば、渡り鳥さん商会のオンラインショップも覗いてみてくださいね。