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伊勢珠樹

工学博士・中小企業診断士資格を有する経営支援・企業研修のプロ

伊勢珠樹(いせたまき) / 中小企業経営診断&コンサルティング

ZION(ザイオン)株式会社

コラム

【展示商談会での残念な会話パターン】

2020年11月21日

テーマ:コミュニケーション

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 顧客管理

 私は、中小規模の食品製造会社を支援することも多いのですが、先日、展示商談会において、残念な営業担当者の発話を耳にしました。
 店舗だと上手くお客様のニーズを聞いて丁寧に対応しているのに、商談会になると何でそんな風に雑な押し付けをするのかなぁ?・・・それじゃ~ダメでしょ!

 こんにちは、ビジネスでも卓越性の探求し続けるNLPコレクターの伊勢です。

 展示商談会には、小売店、通販会社、給食事業者、飲食店向けの食品卸会社、輸出を手掛ける商社など、様々な業種のバイヤーがやってきて、自分の会社で取り扱いたいものを探しに来ています。
そんな様々な立場や思惑でやってきている人がいる会場なのに、立ち止まってくれた人に対して、誰にでも同じように、
「当社の商品は、・・・を原料にしています。」
「当社の商品は、○○産の新鮮な××です。」
「当社商品は、美味しい・・・です。」
「当社商品のこだわりは、・・・です。」
という、自社商品の自慢ばかりが聞こえてきます。

少し控えめに言いますが、“お前は、ば・か・か?”という出川哲郎さんみたいな突っ込みを入れたくなります。

では、上記の発話の何が良くないのでしょうか?
主なNGは、3つあります。
1.目の前を通った人が求めているものを把握していない。
2.バイヤーは、一般の買い物客の視点ではないということを忘れている。
3.主語が“自分/自社”になっている。
そして、その結果として一方的に同じような自社商品の自慢話をするという大失敗が生じているということです。

では、展示商談会に来ている人とより良い交渉につなげるためにはどうすればよいのでしょうか?
私が観察した中で上手に商談までつないでいる人は、実は店舗で一般のお客様に上手く対応している会話と同じようなことをしていました。
たとえば、最初に、
 「今回は、どのような目的で来場されたんですか?」
 「今日は、どのようなものをお探しに来たのですか?」
 「御社は、どのような商品を扱う会社ですか?」
 「お取引で何を大切にされていますか?」
 「商品を選定するときに、何か基準とか制約条件とかがありますか?」
と聞いてから、
 「御社は、この商品で~を得ることができます」
 「御社でこの商品をお取り扱いいただくと、~に変わることができます」
 「御社がこの商品を扱うようになると、~することができるようになります」
のように、主語を相手にして、相手が興味のある視点で会話をつなげるパターンです。

 これの何がすごいのかというと、自社商品をPRする前に相手のニーズを聞くことで、相手のニーズたに応じた返答をしているということです。
 思い出してみてください、店舗に来たお客様に対して、一般的には「何を買いに来られましたか?どのようなものがお好きですか?」というように、お客様のご要望や関心のあるものを尋ねますよね。
いきなり「当社のおすすめは、○○です」なんて言わないですよね、違いますか?
店舗でも展示商談会だとしても、商売におけるコミュニケーションの本質は同じだと、私は思います。

例えば、立ち止まったバイヤーが「無添加商品」しか扱わない会社の方だとしたら、無添加商品があればそれをPRすればよいし、なければ丁寧にお断りして、次に来る人と会話できるように準備した方が良いのです。
そして、自社の商品特性とマッチするニーズを持つバイヤーが現れたら、十分に時間をかけてコミュニケーションを図ればよいのではないでしょうか。

この記事を書いたプロ

伊勢珠樹

工学博士・中小企業診断士資格を有する経営支援・企業研修のプロ

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