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中島正晴

住む人が笑顔で暮らせる家づくりを提案する建築のプロ

中島正晴(なかじままさはる) / 一級建築士

有限会社 中島建築設計事務所

コラム

コペンハーゲンで見た子供部屋のレイアウトと配色

2013年2月23日 公開 / 2014年7月4日更新

テーマ:新築 リフォーム 子供部屋

コラムカテゴリ:住宅・建物

以前、デンマークに行った時、中学生か高校生の女の子の部屋を見せてもらいました。すっきりとした清楚な印象のお部屋でした。
子供部屋の参考にならないかなと思い、写真を見ながら改めて家具のレイアウトや色使いなどを見てみました。

コペンハーゲン 子供部屋1

部屋の大きさ:6帖程度 (2.6m×3.5m程度)
レイアウト:外ドアと窓に向かって、左側にデスク、右側にベッドとパーソナルチェァと
      本棚、窓の反対側は内部ドアと洋服入れです。
      間口2.6mに机~スペース~ベットとレイアウトするオーソドックスな配置で、
      暖房機は、電気パネルなので、薄く、空間の邪魔にならないものでした。

コペンハーゲン子供部屋2

コペンハーゲン 子供部屋3

コペンハーゲン 子供部屋4


配色:ベースカラー  ~ 壁:白ペイント  床:ダーク系フローリング 天井:パイン材色 
   セカンドカラー ~ カーテン:クールグレー ベッドカバー:水色
             デスク引出:ブルー クッション:ブルー デスク天板:水色
             スタンド:水色
   アクセントカラー~ ラジカセ:赤 ポーチ:ピンク クッション:ピンク      
             観葉植物:イエローグリーン
   洋服のコーディネートでは以前フランソワーズモレシャンさんが3色以内にした方
   が良いと言っていたことを思いだしますが、このお部屋も抑制された色使いで白と
   ブルーを基調に小物の赤やピンクで女の子らしさを出している例かと思います。

 インテリアの配色を考えるとき、ベースカラー全体の70%ぐらい セカンドカラー
20%~30%、アクセントカラー10%~1%の比率を知っておくのと、それぞれのカ
ラーが部屋のどの部位の色を一般的に指すのかと知っておくと便利です。

 ベースカラーは床、壁、天井  セカンドカラーはラグマットとか大きなベッド、
ソファ等の家具 アクセントカラーはクッション、小物などです。
この部屋の場合は、クッションやスタンドはセカンドカラーの色と合わせています。

豆知識: カラーコーディネート法には洋服やパーソナルカラーでおなじみの色を四季に
     分けて考えるフォー・シーズン・カラーがありますが、このお部屋はパインフロ
     ーリングと天井のパイン材を除けばサマーシーズンの配色、その床材と天井材を
     入れるとスプリングシーズンの配色といえると思います。
     北欧の方は白い肌、青い目、金髪といった方が多いと思うので、こういった配色
     が自然なのかもしれません。
     
     私は、普段、配色をするときは、フォー・シーズン・カラーの元になった配色
     法のイエローベース(黄色の色素を多く含んだ色群)、ブルーベース(青の色素
     を多く含んだ色群)とに分けた色見本帳を使って配色チェックをしていますが、
     フォー・シーズン・カラーの見本帳をすでにお持ちの方は、ウィンターとサマー
     がブルーアンダートーンと表現され、ブルーベースとほぼ同様、スプリングとオ
     ータムがイエローアンダートーンと表現され、イエローベースとほぼ同様になっ
     ていると思いますので、服選び、お化粧だけでなくインテリアの配色にも使える
     ので参考にされるのも良いと思います。
     面白みや個性となると別ですが、配色法としては単純ですぐれていると思います。

     セカンドカラーの水色とアクセントカラーのペールピンクが微妙な違いで、イエ
     ローベースの色群とブルーベースの色群の両方にあります。
     このお部屋の水色とピンクは青味が少し多くてスッキリした印象のそれでしたので、
     ブルーベースに属していると思います。ただ、遠くからみるとイエローベースのそれ
     と見間違えそうなくらい色味の差がわかりにくい色です。
     床と天井のパイン材は完全なイエローベースの色なので、それを含めて全体的
     みるとイエローベースの配色群ともいえます。

ブルーベースの例 :ブルー、ブルーグリーン、純白、紫、深紅、青紫
          ミントグリーン、ショッキングピンク、
          コーヒーブラウン、クールグレー、シルバー

イエローベースの例:レモンイエロー、イエローグリーン、オフホワイト、
          ベージュ、オレンジ、ブラウン、イエローオーカー、
          生成り色、ウォームグレー、オレンジ系の赤

 深紅系の赤、金はどちらにもアクセントカラーとして使えるものとされています。
 水色、ピンク、はどちらの色群にもあるので判別しにくい色です。特に薄い色づか
 いでパステルカラーの水色、ピンクは本当にわかりにくい。どちらでもいいとも
 いえると思います。
 イエローもどちらの色群にもありますが、青味のかかったイエローはレモンイ
 エローの色名ですので、わかります。
  
 興味のある方は、「フォー・シーズン・カラー」とか「カラーキー・プログラム」
 とかで検索すると良いと思います。

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