厳しい経済状況のいま、頼れる弁護士。倒産や自己破産を多く手掛けた経験をもとに丁寧・適切に対応（2/3）

相談は1時間じっくり。丁寧なコミュニケーションが、的確な状況把握、最適な対応を可能にする

　村上さんが仕事をするにあたって常に心がけているのは、どのような対応が最も依頼者にとって適切であるかを判断することです。

「個人のお客さまに関しては、自己破産や民事再生などの手続きをして、本当に家計が立ち直るのか、経済的に再出発ができるのかを考えます。そのために、家計内容をお客さまと見直したりアドバイスしたりして、経済的に再出発ができるように気をつけています」

　単に現在の状況を切り抜けるだけではなく、その後も続く依頼者の生活をきちんと見据えています。それは、倒産が迫った企業でも同じです。

「企業の場合は、税理士や会計士と連携しながら、企業にとって適切な手段を選んできたいと考えています。破産をお願いしますと言われても、再生の可能性を探りますし、再生したいと言われても、無理に再生して結局破産するようなことにならないように、適切な解決方法を常に考えています」

　依頼者の立場を本当に考えるためには、現状を正確に把握することが大切です。そのためには丁寧にじっくり話を聞くことが重要になってくると村上さんは考えています。誰も自分にとって不利なことは言いたくないものです。信頼関係ができて初めて、「実は…」という話が出て来ることも少なくないことから、村上さんは丁寧に話を聞いて、信頼関係を築いて、適切に対応できるよう心掛けています。

　依頼者から丁寧に話を聞くために大切なのが、相談に要する時間。依頼者からの相談の時間を常に1時間に設定しているのも、村上・久保法律事務所の特徴です。札幌では、弁護士会が無料法律相談を始めたため、多くの弁護士事務所が無料法律相談を行っていますが、無料なだけに30分で切り上げるところも多いそうです。そういった弁護士事務所とは違って、村上さんは1時間じっくり依頼者から話を聞くことにこだわっています。

　久保さんも、「30分では、事件の大筋のお話を聞くことで終わってしまい、心の内の部分や『実は…』というところが聞き出せないんです」と言います。しっかり丁寧に依頼者の話を聞きたいという気持ちが、相談に要する時間にも表れています。

　依頼者の状況を理解し、目の前のことだけではなく、その暮らしや将来までを考えたうえで、最も適切と考える対処をする。そのようにして、村上さんはたくさんの依頼に真摯に応えてきました。