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清水省吾

環境保全を重視した森林整備・林業のプロ

清水省吾(しみずしょうご) / 自伐型林業

里山部

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コラム

森を買う、森の価値、森のお手入れ。

2021年4月7日

テーマ:森林、山林、環境保全、自伐型林業

コラムカテゴリ:くらし

初めまして。
北海道の旭川を中心に、北海道を主に流浪の木こりをしております、清水省吾です。
活動の最南端は、熊本県の山都町までお呼びいただきました。山のお手入れについての講演をさせていただきました。とても熱い九州男児(参加者の皆様)たちとおいしいお酒を飲みかわし、山の利活用を語ったのは一生の思い出になりました。
初めてコラムに投稿するので、順を追って紹介させていただきます。小タイトルをつけておりますので、必要な部分だけでもお読みいただけると幸いです。

里山部 息子と


「私が木こりになったきっかけ」
さて、僕は今フリーの木こりとして、森林の恵みをいただく立場でもありながら、「コウモリ」の研究者として自然環境の大切さ、保全を訴えていく立場でもあります。
大学4年間、コウモリを研究しつづけ、自然環境の大切さや、人間の自然の使い方のもどかしさなどを痛感しました。
林業や、木を伐ることには全く興味もなく、絶滅危惧種に多く指定されているコウモリをなんとか救いたいと、環境保全まっしぐらの考え方をしておりました。
しかし、そんな時ある木こりから「人間が木を使わないでどうやって生きていけるのか」と問われたことがありました。
我々は必ず、それも生活のあちこちで「木材」を、つまり木を使っております。
そこで考えました。
 「コウモリを含めた自然環境を保全することもでき、我々人間も森の恵みをいただたける」ような環境保全型の林業はないものかと。
 そこで林業を調べた結果、残念ながらそういった林業はわずかで浸透しておらず、「木をたくさん伐ってなんぼ」の産業一辺倒の林業が普通だということを知りました。
 このままでは北海道は、どうなってしまうのか。僕の目指すコウモリ保全、生物多様性な北海道をどう誇っていけばいいのか、不安になりました。
 そこで、まずはやってみよう。と山林を所有し、活動を始めた次第であります。


「森林を買う」
 過去に、山林を所有する人たちの聞き取り調査を行いました。
 大きくわけると、「もっているけどなんもしてないなぁ」、「お金にならないからなぁ」というネガティブな意見。しかし、しばらく話していると、「孫と一緒に森を歩きたいな」、「昔はよく山菜を採ったもんだ」などと、山に育てられ、山がある喜びを語ってくださいました。
僕はそこから、山は良いものだと実感したことと、木を売ってお金にするだけか山の価値ではないなと感じました。
 山を買う際に、僕は山林の麓にある家、1件ずつ訪問し、対面式でお話をしました。色々な手続きがあるので、そこは司法書士にすべてお願いしました。
 

「森林の価値」
森林が持つ多様な価値は様々なところで言われておりますのでここでは紹介いたしません。
その中でも僕は3つを大切にしております。
1つは、環境。山がもたらす人間への恵みは数知れず。活動をしている上で、この環境が生物だけでなく、人々の心を豊かにさせてくれることを知りました。
放置され、何十年と人を寄せ付けなかった山林を手入れして「森林シェア」をしたところ、幼稚園や小学校の森遊びの場、高校生や大学生のインターンシップの場、社会人が休日に体と心を整える場として、見向きもされなかった山林でそれぞれが森林の豊かさに「気づき」ました。
自然は大切と、言葉でいったところで真に心までは響きません。
自分たちが体験することで、そのことが身に染みると思いました。
北海道は森林に覆われて、身近にあります。身近にあるからこそ、見慣れて興味をそそらない場所になったかもしれません。
 でもそれは、「地域の人たちが森林に、1歩踏み込んでいない」からだと思いました。
山での山菜取り、体の動かし方、感性の高め方、自分を見つめす時間、生物との出会い、色合い、匂い、嫌なことを回避する能力を身に着ける場などが、1歩踏み込むだけでそこにあるのです。身近にあるのに非日常を感じる場として、森林は一つの価値として捉えてもいいと考えます。

環境保全の証の一つ

2つめは経済。我々は無意識に木を使っているといっても過言ではないくらい、周りには木のもので溢れております。紙、食器、クラフト、家具、家・・・見えないところでは「抗菌作用のある空気(フィトンチッド)」の恩恵も受けております。
 経済を語る上で、代表的なのが林業です。
 林業の商品、いわゆる木材。これは一次産業の中でも「味覚で勝負ができない」、「素材に値札がついていない」ため、消費者には木の価格、価値や、どんな木がどこに適して良いのか等、不透明な情報なのが現状です。農業や漁業は、生産者の顔が見え、どんな気持ちで日々の仕事をしているのかというストーリーも近年は見えてきましたが、林業はそこまで進展しておりません。
 誰が、なんのために伐った木材か、伐られた山はどうなったのか、今後の山はどう生きるのか、そもそも今伐っていい木だったのか。そんな情報はなかなか見えてこないうえ、そこを必要をする消費者もまだ少ないと思います。
 木を伐る、使うということの1つは、「時間をいただく」ということです。100年以上の時を超えゆっくりと成長してきた木を、チェンソーという道具を使うと1分もかからず伐ることができます。さらに林業界では大型の林業機械を推奨しており、森が成長するスピードよりも、木を使うスピードの方が速くなっております。
 人工林では、今50年を伐期として考えられております。
50年で全部伐られる「皆伐」が主流です。木にとっての50年というのは樹種にもよりますが、多くはまだ育ちざかりです。細くて安い木を大量に伐ってしまうことに私は疑問を抱いております。こうした収入は山主1代目には入りますが、次の2代目は更地からスタートとなり、3代目でまたようやく収入があるといった感じで、山林経営に分断する時期があります。
 生物多様性の観点からみても、明らかに「生物の適応力を超える開発」であり、下流の河川や人々の暮らしに災害などといった影響を及ぼす可能性もあると考えます。
 もっと木には価値があると考えます。
地域で、どんな木がどんな価格で、どこで売られ、誰に買われるか、誰が必要としているかそこを意識し1本の木を無駄なく使い切ると今まで以上に木は輝きます。
その価値を再認識することが大切です。

息子と林業

3つ目は社会、文化的な側面。
 「昔は森でこんな遊びしたなぁ」とか「あんな悪ふざけしたなぁ」とか、それはつまり森林があったから心が豊かになれたこと。
 現代なら、リモートワークという手法がでまわり、森の中でも仕事ができる人もいると思います。また都会にはない、ゆっくりとした時間を味わえるのも森林の特徴です。
 私の息子は2歳から森につれだし一緒に遊びました。今は7歳、虫が見つけるのがうまくなり、汚れることも楽しくなり、自分のありあまったチカラを森にぶつけて、生き生きとしています。
こうした生きる上での気づきや文化は、次の世代に生きる知恵となって継承されていきます。これはその地域で生きていく上で確かな価値になります。

環境教育の場として


「森のお手入れの考え方」
 上記以外にも、山には様々な価値があります。
まず自自身がもつ山林には、どんな木が生え、どんな雰囲気で、自分が何にワクワクしたのか、または自分がどこに嫌な感じがしたのか、はたまた全く何も思わないのか。わかる範囲、気づいた範囲で構いません。ちょっと足を止めて、ゆっくりと考えてみてください。

どうでしょうか。

 自分には価値はない(わからない)けども、地域には価値があるかもしれない。
 自分で手入れしてみたら面白いかもしれない。
 自分ではできないけど、あの人なら活用してくれるかもしれない。
 自分の山で稼いでみたい。

などなど、自分の考えをざっくりとまとめてみるのはいかがでしょうか。
困ったときはご用命ください。
私にも足りない知識がありますので、必要な人たちの支援も得ながら解決に向けて協力できることをしていきたいと思います。

森から始まる家具づくり


木を伐るだけが価値じゃないというスタイルで、私はこの環境保全型の林業を展開しております。
少しでも多くの人が、地域の山林に意識が向き、自然のバランスを考える保全と利活用ができるプレイヤーが増えてほしいと思っております。
 詳しくは「里山部」で検索してください。

それでは。

この記事を書いたプロ

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