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藍直樹

安定した雇用のための企業と人をつなぐ人事・労務のプロ

藍直樹(あいなおき) / 社会保険労務士

アイ社会保険労務士事務所

コラム

この令和4年(2022年)4月1日から改正・施行されている、育児・介護休業法の重要ポ イントを確認したい方へ。ぜひ、知っておきたいやるべきこと!

2022年9月12日 公開 / 2022年9月23日更新

コラムカテゴリ:法律関連

◎令和4年4月1日から改正された育児・介護休業法の改正項目は次の2点です。


令和3年6月に改正された育児・介護休業法での改正項目は5つありますが、そのうちこの4月(令和4年4月1日)から施行されている内容の2つは以下の通りです。
1・育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産を申し出た従業員の方への個別の周知と意向確認の義務化
2・有期契約従業員の育児・介護休業取得要件の緩和

1で述べている内容は主に3点あります。雇用環境整備、申し出をした従業員の方への個別周知意向確認です。最初に、育児休業を取りやすい「雇用環境整備」についてです。以下のいずれかの措置を講じなければなりません。できれば複数の措置を講じる方が望ましいとされています。
①育児休業に関する研修の実施
②育児休業に関する相談体制の整備(相談窓口の設置)
③自社の従業員の育児休業取得事例の収集と提供
④自社の従業員への育児休業制度と育児休業取得促進のための方針の周知
※この中で①の研修の実施、②の相談窓口の設置が現実的な対応策となり得るかと存じます。いずれか講じればよいという事になっていますが、できれば両方とも実施された方がいいのかなと思います。理由としては研修を受けた後、疑問点や不安な事を相談できる体制が整っていれば従業員の方が安心するからです。③や④もできればいいですが、企業の実態に即した施策を導入することが重要です。

◎妊娠・出産を申し出た従業員の方への個別周知と意向確認はどんな内容か?周知・確認、その方法について

「雇用環境整備」に続いて、妊娠・出産を申し出た従業員の方への「個別の周知と意向確認」の周知事項は何であるかを確認しましょう。以下の4点になります。
周知事項
①育児休業に関する制度
②育児休業の申し出先
③育児休業給付に関すること
④育児休業を申し出た従業員の方が育児休業期間に負担すべき社会保険料の取り扱い

個別周知・意向確認の方法
①面談、②書面交付、③FAX、④電子メールのいずれかで行う必要がありますが、③や④については、従業員の方が同意した場合に限ります。

運用にあたって、ここが要注意ポイント!
本人または配偶者の妊娠・出産等を申し出た従業員の方に対して、企業は育児休業制度等に関する以下の事項の周知と休業の取得意向の確認を個別に行わなくてはなりません。これと合わせて配慮しなければならないことは、もう一つあります。それは育児「休業取得を控えさせる(思い留まらせる)ような形での個別周知と意向は認められません。」というものです。言葉で伝えるだけでなく、無言の圧力などもやってはいけないこととされていますので従業員の方への対応は細心の注意が必要です。

◎有期契約従業員の方の育児・介護休業取得要件の緩和が変わりました!

現行法では育児休業の場合、
(1)引き続き雇用された期間が1年以上ある
(2)子が1歳6か月までの間に雇用契約が満了する見込みがない
が取得要件となっていますが、

令和4年4月1日からは、上記(1)の「引き続き雇用された期間が1年以上ある」を撤廃し、(2)の要件だけでよくなりました。無期雇用従業員の方と同じ取り扱いになります。引き続き雇用された期間が1年未満の従業員の方は労使協定を締結することで除外も可能となります。育児休業給付についても同じく要件が緩和されました。有期契約従業員の方にとっては、育児休業が取得しやすい制度にまた1歩近づいた感じです

ここが要注意ポイント!
◎引き続き雇用されていた期間が1年未満の有期雇用労働者には育児休業申出の権利が付与されていませんでした。今回の改正法により、引き続き雇用されていた期間が1年未満の有期雇用労働者につきましても、育児休業申出の権利が付与されました。改正法の施行後において、有期雇用労働者も含めて、引き続き雇用されていた期間が1年未満の労働者について、法第6条第 1 項ただし書に基づき当該申出を拒む場合は、従前に労使協定を締結しているとしても、そのことについて、改めて労使協定を締結していただく必要があります。この「労使協定」についてある疑問点が浮かび上がって来るのではないでしょうか。

「一度労使協定を締結しているのに、なぜ再度の締結が必要になるのだろう?」ということです。有期契約従業員の方の権利を守るために労使協定を締結するのは当然ですが、国が求める施策ですので企業側にとって受動的になります。これとは別のアプローチで考えてみると「働きやすい職場環境を整える」という、企業側が自発的に手を打つという能動的な行動をすることに意義があるという別の側面です。企業で働く従業員の方のために出来ることを率先して行う、「従業員の方のための再度の労使協定の締結」。これが重要なことです。

この記事を書いたプロ

藍直樹

安定した雇用のための企業と人をつなぐ人事・労務のプロ

藍直樹(アイ社会保険労務士事務所)

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