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新生活、上手なアパート選びのポイント~前編~

2022年2月27日 公開 / 2022年2月28日更新

テーマ:アパート選び

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: ファイナンシャルプランナー 相談消費者問題

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暮らしを自分らしくするための、働き方やお金の使い方を提案している
ファイナンシャルプランナーでキャリアコンサルタントの大野です。


今年もあっという間に2カ月が過ぎ、春の便りが聞こえてくる季節となりました。だんだん日が長くなりワクワクする反面、慣れ親しんだ人との別れで気分が沈んだり、新しいスタートにドキドキしたり、僕は心が忙しくなるこの季節が好きですね。

さて、新しい季節は一人暮らしをスタートしたり、転居する方も多くなります。家賃や水道光熱費などのランニンググコストは家計に大きな影響を及ぼす費用になります。物件選びは家計にとって重要な仕事といっても過言ではありません。

そこで、今回は物件(賃貸)選びのアドバイスをしたいと思います。


1 最近のお部屋選び事情





ファイナンシャルプランナーでこの分野の話をする人は多くありません、きっと。

僕は大学進学のために18歳で実家を出てからトータル15回引越しをしています。住んだ場所も大阪、秋田、北海道と東日本も西日本も経験しています。北海道も旭川、名寄、紋別、北見と経験豊富です(笑)

引っ越しの回数が多いので失敗もたくさんしました。その対価として、気を付けなければならないポイントもたくさん知ることができました。

ですから、今回はFP目線よりも経験者目線の方が大きいかもしれません。

余談ですが、僕は持ち家を持ったこともありますが一か所にとどまれない性格なので、持ち家は売却して今は賃貸暮らしに戻りました。

さて、最近の部屋探しは不動産屋さんの窓口に行って相談するよりも前に、ネットで情報を取集してから不動産屋さんに行くというパターンが主流です。

360°カメラで物件を見て、メールで質問して、すべてをネットで判断して不動産屋さんに行くのは契約と鍵の受け渡しだけということも少なくないようです。

僕の15回目の引越しは昨年の11月でした。その時もネットでよさそうな物件を物色してから不動産屋さんに行きました。

ネットでの部屋探しは便利な反面、想像も膨らむので自分に都合の良い思い込みをしてしまい、おもわぬトラブルを引き寄せることがあります。実際、賃貸アパート・マンショントラブルは毎年、消費生活センターの相談件数の上位をキープしています。





そんな感じなので、今回のコラムがトラブル回避や家計管理の一助になれば嬉しいです。

では、アパート選びのポイントを解説していきます。

2 物件にかけられる予算を確認する




賃貸物件探しはなにから始めればよいでしょうか?と聞かれることも少なくありません。

そんな時、僕は『先ず予算を確認しましょう!』とお伝えしています。

あたりまえじゃん!!

と思われるかもしれませんが、予算を把握せずに部屋探しをしている人は意外と多いです。ですから、先ずは予算の確認からしましょう。

確認する予算は入居前費用と毎月の費用です。これらをいくらまで捻出できるか、上限を確認します。

賃貸物件に入居するときは予想以上に入居前費用が掛かります。このほかに引っ越し代がかかったり、家電製品や家財をそろえる費用も必要になります。

引っ越し代や家財は、荷物を減らしたり、入居後にゆっくりそろえたりすることで軽減することは可能ですが、入居前費用を減らすのはなかなか難しいです。

大体、入居前費用は家賃の3カ月~4カ月分くらいかかると思ってください。

家賃5万円の物件に入居しようと思うと入居前費用15万円~20万円、6万円の物件に入居するなら18万~24万円くらいかかる計算になります。

入居前費用には敷金・礼金、保証金、保険代、保証料、清掃代、仲介手数料、前家賃などがあり、物件によっても地域によってもかかる費用が変わってきます。それぞれの費用についての解説は後ほどします。

入居前費用は、物件の申込から入居までの間に必要になります。支払いできないと入居することはできません。

支払い可能金額を把握していないと、せっかく部屋を見つけられたのに入居することができずに探し直さなければなりません。

探し直しになって、引っ越しまでに時間がないときなどは、かなり慌てて探さなければならず、失敗確率が急上昇します。

ですから、事前にいくらくらいまで支払いできるのか、上限額を把握しましょう。

入居前費用が確認出来たら、それに加えて“家賃+水道光熱費+交通費+通信費の合計”、食費を除いた毎月の費用をどれくらい支払えるかを確認します。

大体これくらいまでは払えるかな、でよいので上限を確認しましょう。

入居前費用と毎月の費用の上限を確認してから物件探しをするとスムーズな物件探しができます。

3 入居前費用が用意できない時





もし、入居前費用が用意できなくても大丈夫です。方法が2つあります。

入居前費用が不要の物件を探す

数はそれほど多くありませんが入居前費用不要物件があります。

そのような物件を探す場合は絶えず物件情報にアンテナを張り、見つかれば即行動できるにしておくのがベターです。不動産屋さんに入居前費用(初期費用)がないと伝えておくと、そのような物件を探してくれます。

ただし、希望通りの物件はないと思ってください。『優先順位の1番が費用でそれ以外は希望しません』くらいに割り切ってください。また、家賃もできるだけ安い物件にしてください。

入居前費用を借りる

入居前費用不要の物件が見つからない場合は費用を借りて入居するという方法もあります。
あまりお勧めはしません。

借りた場合は返済が発生するので毎月のやりくりが厳しくなる可能性が上がります。入居前費用を借りて入居する場合も、優先順位の1番を費用にして、入居前費用が安く、家賃も安い物件を探してください。ここでも、『優先順位の1番が費用でそれ以外は希望しません』と割り切りましょう。

入居前費用なしで入居する場合は、”とりあえず入居し2年で引っ越す仮の住まい”という風に考えてください。

仮住まいと考えることでストレスが減りますし、次はこんな物件でこんな暮らしをしようと考えることでワクワクもできます。多少不便な暮らしになるかもしれませんが工夫次第でいくらでも楽しむことができます。

また、家賃の安い物件に住むことで家計に余裕ができると思います。余裕ができた分を貯めてください。入居前費用を借りた場合でも工夫すれば貯めることはできます。2年あれば結構貯めることができますし、部屋探し期間が2年もあるので情報収集もかなりできます。

もしかすると、2年間で部屋探しの達人に変身できるかもしれません。

希望通りの物件に入居できなかったときに大事なのは、工夫を楽しむ!!ことです。

それができれば、その工夫はその後の暮らしで宝に変化します。

ちなみに、なぜ2年かというと賃貸契約の契約期間は2年が多いからです。2年以内に退去すると違約金などが発生するので、一度入居した場合は、2年は我慢した方が良いと思います。違約金は家賃の1か月~2カ月分になります。

引越しが急を要さないのであれば、入居前費用を貯めてから物件探しすることをお勧めします。


入居前費用が用意できる場合は次のステップに進みましょう。

4 暮らしを想像する





予算という暗い現実を見た次はワクワクする未来を想像しましょう。
転居した後の新しい暮らしを想像してください。
???ですかね。

部屋選びをする理由は進学、転勤、転職、気分一新、トラブルなどなど人それぞれです。また、暮らし方も人それぞれですし、重要視する事柄も人それぞれです。

どのような暮らしをするのか、を想像すると物件探しのヒントがわいてきますし、入居後のストレスのない暮らしができる可能性を高めます。逆に想像をおろそかにするとストレスのある暮らしになる可能性が高まります。

たとえば、進学する場合で考えてみましょう。

通学を想像してください。
学生ですから自動車を保有する方は少なく、徒歩、電車、バス、自転車が移動の中心になるかと思います。雪国に住む場合、冬は自転車に乗れませんので移動は電車やバスに変わるな、というように想像していきます。

このように想像すると、部屋は学校の徒歩圏内がいいとか、学校の最寄り駅の沿線がいいとか、立地のヒントが出てきます。もし、想像できない方がいらっしゃいましたら、学校の近くをお勧めします。社会人の場合は会社の近くをお勧めします。

次に学校以外の暮らしも想像しましょう。自炊をするとか、休日はこのように過ごしたいとか、サークルや部活をしたいとか、色々想像してください。

そうすると『自炊をするのであれば部屋の近くにスーパーがあると便利だな』『外食が多くなるなら近くにカフェや定食屋さん、弁当屋さんがあると良いな』『服が多いので収納はたくさんあるといいなぁ』『休日はゆっくり風呂につかりたいので風呂とトイレは別がいいなぁ』と想像がどんどん膨らんでいくと思います。

あまり想像せずに入居すると、学校の近くに決めたけど近くにスーパーやコンビニがなく買い物が大変とか、収納がなくて部屋の中が荷物でいっぱいになった、と困りごとが多くなりストレスの多い暮らしになる可能性が高まります。

学生の場合は、アルバイトのことも想像しておくと良いでしょう。物件の立地によってはバイト終わりの電車がないためアルバイト先が限られることがあったりします。

また、学校によっては学年でキャンパスが変わる場合もあるのでその時のことも考え立地を検討すというように入学から卒業までを想像するのが良いでしょうね。

他には、夏は暑そうだからエアコン付きがいい、駐車場が必要、オンライン授業があるのでリビングの他にもう1部屋必要とか
、雪はどれくらい積もるのかな、と想像してみてください。ワクワクして想像がかなり膨らむと思います。

このように想像していくと、学校まで徒歩圏内(歩いて10分程度)で近くにスーパーやコンビニ、コインランドリーなどがあり、エアコン付きの1LDK、というように物件検索の条件を決めることができます。

社会人も同様で、どのような暮らしをするか想像することで物件検索の条件を見つけやすくなります。

5 おすすめの部屋探しサイトは?




予算の確認と暮らしを想像できたら実際に条件を入力して物件を検索しましょう。

この段階になると『どの部屋探しのサイトがいいの?」という質問を受けます。

前述しましたが、部屋探しをネットでする人が増えたので、お部屋探しサイトはかなり多くなっています。

SUUMOやCHINTAI、いい部屋ネットなどのような大手のサイトから地元不動産屋さんのHP、学校名を入力して物件が検索出来たり、条件をかなり細かく入力できたり、360°カメラで部屋を見ることができたり、と様々あります。ですから、単純に『このサイトがいい!!』とお勧めできないのです。

ここでのアドバイスは、色々なサイトをみて自分の見やすいサイトで探すのがベターです。ちなみに僕はCHINTAIが好きです。

サイトが決まったら物件を検索していきます。

すごい数の物件が掲載されていてワケわからなくなってしまうという人も少なくないです。

家賃、立地、初期費用、間取り、など掲載されている情報も多く、見れば見るほど混乱してどう選べばよいかわからなくなってしまいます。

とりあえずインスピレーションでよさそうな物件をピックアップしていきます。暮らしを想像しているとピッ!とくる物件が見つかるはずです。

候補物件が出てきたら、メモするなり、プリントアウトするなりして物件情報をkeepしてください。

ここまでが前編になります。

前編まとめ


まとめ


ここで前編をまとめます。

部屋探しをするフローは

  • 予算を確認する。確認する予算は初期費用と毎月の費用です。
  • 新しい環境での暮らしを想像する。これにより部屋探しの条件を決めやすくなります。
  • 部屋探しサイトは自分の見やすいものを選ぶ
  • よさそうな物件が出てきたらメモやプリントアウトなどで情報をkeepする

こんな感じ物件を探してみて下さい。

いかがでしたか、FPオフィスOHNOでは家計管理相談、保険の見直しなどの他に、物件選びの相談にも乗っております。引っ越しをお考えの方、引っ越しで不安なことがある方は気軽にご相談ください。

物件情報をkeepした後のことは次回、後編として書きます。なるべく早めにアップします。
最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いたプロ

大野雅志

暮らしを自分らしくする働き方、お金の使い方を提案するプロ

大野雅志(FPオフィスOHNO)

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