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コラム

民事訴訟の裁判の期日に被告が来ないのが”普通”

法律問題一般

2017年12月7日 / 2018年8月2日更新

 準強姦の被害を主張している伊藤詩織氏が、山口敬之に対して起こした損害賠償請求訴訟の第1回口頭弁論期日が12月5日に東京地裁で開かれました。
 被告の山口氏本人と被告代理人の弁護士は出席しなかったそうです。


 民事訴訟では、被告は、争う旨の答弁書を出して、初回の裁判の期日に欠席するのは通常よくあることです。
 裁判所で取材している新聞社やテレビ局などは、このことは知っているはずなのに、民事訴訟の手続として普通のことなのに、その点には触れずに、被告側が欠席したということを事件によっては強調して伝えていたりします。
 

 民事訴訟に関わったことのない方は、裁判は初回から裁判の当事者(原告・被告)本人が出席しなければならないものだと思われているかもしれません。

 しかし、裁判の期日には、代理人の弁護士を依頼していれば、弁護士が出席すれば良いので、原告・被告それぞれの本人自ら裁判所に行く必要はありません。本人尋問など、当事者本人が来る必要がある時にだけ出席するということで問題ありません。

 そして、初回の裁判の期日は、裁判所と原告側で日程調整をして決定するのが通常です。原告が出席できる日時でないと裁判の手続が進みませんし、初回は被告側は出席する必要がないからです。
 被告には、訴状等と一緒に初回期日の呼出状が裁判所から郵送されます。

 被告は、初回の期日に出席しても構いませんし、欠席しても裁判を争う旨の答弁書を提出しておけば裁判を争わないと扱われて敗訴ということにはすぐにはなりません。
 この答弁書は、たいていの裁判では原告の請求に対して「請求棄却を求める」という形式的な答弁が記載されたものですから、民事訴訟の報道で「被告側は全面的に争う姿勢を示した」などと言っているのは、意味のある報道ではないです。形式的に全面的に争う(請求棄却を求める)と言っておかないとすぐに全部敗訴となってしまうからに過ぎないからです。


 私は、被告側で依頼を受けた場合は、基本的に初回の期日は出席しません。他に予定があればその予定を変更する必要はありませんし、特に予定がなくても他の仕事をする時間に充てればいいからです。
 民事訴訟の初回期日は、手続的なことで数分で終わる場合が多いです。ただ、事務所から裁判所に移動する時間等がもったいないです。ですから、多くの弁護士は、被告側になれば初回期日は行きません。



 上記の伊藤氏の裁判で、伊藤氏は、「被告(山口氏)が来るかもしれないと聞いていて緊張した」と感想を言っているそうです。ご自身の依頼した弁護士からどのような説明を受けているのかいないのか分かりませんが、被告の代理人弁護士が出てくれば済むので、被告本人はこの後の期日も出てはこないと思います。


 民事訴訟の実態に即した報道をしてもらいたいものです。



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