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コラム

札幌市職員の不祥事と処分の厳罰化について

行政

2017年12月2日

 札幌市の職員のいわゆる不祥事が多発・続出していると報道されています。
 「不祥事」と言っても、同僚へのわいせつ行為があったという事案は強制わいせつ罪等の犯罪に当たるものであったのかもしれませんし、万引きは窃盗の犯罪です。懇親会費の着服は横領罪ですし、交通局の職務乗車証の不正利用は、行為態様によっては窃盗か横領か背任等の犯罪になりそうです。

 札幌市は、懲戒処分の指針の厳格化をして不祥事を抑止する方針ということのようです。

厳罰化で抑止できるのか

 不祥事の予防のために、懲戒処分を厳格化する、つまりは懲戒免職にする対象を広げるというようなことになると思います。
 ただ、いわゆる不祥事とくに犯罪になるようなことを故意に行っている場合は、発覚すれば免職になるかもしれないことは現状でも職員は意識できるはずです。にもかかわらず、不祥事とされる行為をしているのは、処分が重くないからというわけではないと思います。

 札幌市の幹部の認識は、現在の札幌市の職員は、軽い処分だと不祥事とされる行為をしてしまう程度の者なので、処分が重い処分になれば懲戒を恐れて行動を規制すると考えているのでしょう。
 そうであれば、その程度の職員を公務員にとどめておくべきではないでしょう。


 処分の厳格化のほか、副市長たちが役所を巡って再発防止を呼びかけるそうです。
 お偉いさんが講話して回るのは、むしろ不祥事の隠蔽をする圧力になるような気もします。

公務員の判断を信頼すべきではない

 札幌市の職員に限った話ではないのかもしれませんけれど、公務員の遵法意識や判断力は信用できないということを住民・国民は認識すべきでしょう。

 不祥事ばかりの役所の行う行政処分は、その事実認定や法律構成の正当性も疑わしいです。

 札幌市役所の処分を受けた場合は、少しでもおかしなところがあれば、遠慮することなく、審査請求や取消訴訟などでどんどん異議の声を出した方がいいです。


厳罰化で過度な懲戒処分も

 懲戒処分の厳格化をすることで、従来は同様の行為に対してなされていた懲戒処分がより重くなる場合があるでしょう。
 重い懲戒を受けた人が不服を申立てて訴訟で争った場合、裁判所の判断としては重すぎる懲戒処分として取り消される可能性もあります。

 また、不祥事に厳しい札幌市役所あるいは市長をアピールするために、人身御供のように、不当に重く懲戒される人も出てくる可能性もあります。
 重くなった懲戒処分を利用して、役所の上司に批判的な職員を排除することもあるかもしれません。
 

 単に不祥事を起こした職員を重く処分すれば済むという単純なものではないでしょう。


不祥事対策として

 不祥事にもいろいろな種類があって、全てに効果的な対策ということは難しいでしょう。
 職員の個人の精神的なケアが必要な場合もあるかもしれません。

 一般的になされるべき対策としては、記録の管理や情報公開がしっかりされていることや公益通報しやすい職場作りが大事だと考えます。
 役所の外からきちんとチェックされる、記録が残されていてチェックされやすくなっているということや、職場内から問題行為が明かにされやすくなれば、不祥事への抑止としては効果的だと思います。
 処分が重くてもバレないという甘い認識があるから、おかしな不祥事がなされやすくなります。

 ただ、役所としては、外からチェックされたり、内部から指摘が出るような状況は好ましくないのかもしれません。




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弁護士 林 朋寛(札幌弁護士会所属)
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