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高野俊吾

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高野俊吾(たかのしゅんご)

高野俊吾建築設計事務所

コラム

巾木

家づくり

2018年5月28日 / 2018年8月7日更新

巾木とは?

建物の部位で巾木(幅木)-“はばき“と読みます- とはどの部位か分かるでしょうか?
それはここです↓↓↓


壁と床が取り合う部分に面して壁側に設置される部位を指します。
高さは60mm程度が一般的ですね。

ハッキリ言います。ぼくこれ嫌いです(笑)。
デザインにこだわる意匠設計者なら大体そうじゃないでしょうか???
(言い過ぎかな・・・。)

とはいうものの嫌いではありますが、基本的には設置しています。

昔、私が設計した建物を見学に来られたアトリエ系設計事務所出身の知人に
「わあ、巾木がある!!巾木つけるんだぁ~。」と言われたことがありますが・・・。

しかしこれ、どうしてここにあるのでしょうか?

巾木の機能①

1番目の機能として・・・。
機能性というよりは、施工性ということかもしれませんが
建物を作る上での話です。

建物を作る上で、施工上の順番があります。
例えば、①壁を作る⇒②床材をはる⇒③壁を塗装で仕上げる という手順で作った場合、

②床材をはる:床材を壁に接するように仕上げます(床を壁にぶつけるという表現を使います)

③壁を塗装で仕上げる:塗装材が床材につかないように壁を塗り上げます

このように壁と床が接する部分はその取り合いが発生し、隙間なく且つ、汚すことなくきれいに仕上げることが必要です。
床材と壁材が直接に取合うことはこの点においてとても施工が難しい。
そこで巾木があると・・・
・床材と壁材の間にわずかな隙間がある
・壁の塗装が床ギリギリまで塗られていない
という状態であっても取合いの難しい部分を“隠す“ことができるのです。


巾木の機能②

2番目の機能として・・・。
基本的に床材と壁材は使用する材料が違います。
また、基本的には壁は鉛直方向に立っており、床は水平方向に広がっています。

例えば床のフローリング材。
この材は温度・湿度によってかなり伸縮します。
壁とフローリング床がクリアランスなくピタッとおさまっていると、フローリングの伸縮を吸収できず、床が反ったり意図しない隙間が発生したりします。
そういう動きを“吸収”する働きもあります。


しかし、上記のこの2点については施工を丁寧に、そして巾木を設けずクリアランスを設けるなどの方法で巾木を設けないという納まりは可能です。

巾木の機能③

3番目の機能として・・・。
私が巾木を設置する主な理由ですが
壁を汚れや傷から“保護”する働きです。

現状、床掃除のほとんどは掃除機。
その他の主要な方法としてもモップやクイックルワイパーのようなシート状の床拭きなど。
そういった掃除において壁を傷つけたり汚したりしてしまいます。
また、床に近い部分は靴やスリッパなどにより擦りやすい部分です。

設置するけど

そういった理由から巾木を設けることを基本としています。

しかし、冒頭の通り意匠上はとても嫌いです。
そのため、プロジェクトごとに巾木についてどう扱うのか、どうおさめていくのかデザインの方向性を基に決定し採用しています。

例えば、掃除機の先端部分が壁とぶつかる高さから最低30mm必要と考えています。

住宅において、巾木をできる限り存在感を消した例↓↓↓

木製、高さは30mm(掃除機の先が当たる高さ)、壁からの出寸法3mm、壁と同色塗装

保育園において、腰壁と一体的にデザインした例↓↓↓

木製、高さは60mm、腰壁と同色塗装

住宅において、巾木を床の延長と捉えてデザインした例↓↓↓

木製、高さは30mm(掃除機の先が当たる高さ)、床と同材

オフィスビルにおいて、巾木を見せない例↓↓↓

金属パネル側は入り巾木、タイル側はタイルのため巾木なし

機能性を確保しながら、施工方法を施工者と協議し相応しい巾木をデザインする。
すごく細かいことのようですが、とても大事なことだと思っています。

現在進行中のクリニック案件では、ストレッチャーなどの壁への衝突への保護として、巾木部分も合わせてモザイクタイルを有効に活用し、サイン計画と含めたデザインを計画中です。

ホームページ http://stado.jp/
メールアドレス shungo_takano@stado.jp

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