
コラム
改正民法物語・序論
2021年1月9日
前回と言っても、1年以上前にお話しした債権法改正の各論についてコラムを再開したいと思います。当初は、「改正民法(債権法)各論」とのタイトルで、私が講演した内容を、口語体にして順次掲載してゆけば良いくらいに軽く考えていました。
しかし、よく考えてみれば、私の講演は、金融機関で日常的に債権管理を担当している課長さん以上の方々を対象にお話しする内容でした。また、講演資料を読み返してみると、表現方法を口語体に変更したとしても、一般の方にわかり安く説明するのは、私の能力不足もあって至難の業と思うようになりました。
そこで、タイトルも「改正民法(債権法)物語」として、読み物風に変更するとともに、内容も余り多くのものを盛り込まず、法律を学んだことがないけれど興味がある方々を対象にすべきではないか、と思い返しました。
そこで、タイトルこそ法律用語を使用するとしても、中身は具体的事例を引用しながら、理解していただくことを優先した内容にしようと思います。
このようなスタンスで物語風に法律を解説する場合、どうしても厳密な意味での正確性は犠牲にせざるを得なくなります。ただ、他方不正確な記述をするのでは、法律的な読み物としての性格が損なわれることになります。
そこで、一般の方が理解しにくい論点は、項目の指摘にとどめて解説を省略する等して、わかりやすさを最優先するつもりです。
書き始めてみないと、どのような内容になるか私にも不明なので、羅針盤なき航海となってしまうような気もしますが、兎に角わかり安い解説に務めるつもりです。
わかり安い解説を心がけると、一回では紙幅が尽きて尻切れトンボのような内容になることがあります。そこで、その場合は、二回、三回と内容を細かく分けて説明しようと思います。
法律学を学んだことがあり、現在も金融機関等で債権管理を担当している人にとっては、多少まどろっこしい感じがするかもしれません。しかし、初学者ないし門外漢の方に法律に興味を持っていただき、概略だけでも理解していただくことが重要と考えます。
それでは、次回から改正民法(債権法)に関する物語を始めようと思いますが、余り根を詰めると窮屈になります。そこで、途中閑話を挟むつもりです。閑話については、これまで教科書等では明確に触れられることが少なかった話題をピックアップし、自由に発想を展開することで、法律学の面白さに気づいていただくよう努めるつもりです。
さあ、航海に乗り出しましょう。ボンボヤージュ!
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