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中根弘幸

企業法務・事業再生のプロ

中根弘幸(なかねひろゆき)

中根・車元法律事務所

コラム

民法(債権法)改正2(改正の経緯2)

2019年9月7日

テーマ:法律の改正

法務省内で正式に法制審議会が開催されることになると、弁護士会のスタンスとしては改正反対(不要)であったとしても、審議会に関与していかないと勝手な内容に改正されてしまうことになります。

そこで、弁護士会から2名の弁護士が法制審議会に参加することになり、その2名の弁護士へのバックアップ委員会を作ったりと、改正に向けて走り出すことになりました。

広島でも、そのバックアップ委員会の委員をさらにフォローする会合を開いたりすることになりました。法改正のかなり前から参加することで、現実の運用者である弁護士会の意向を無視した改正が行われないように、意見をつないでいく努力をしておりました。

その過程で、債権法改正の中心人物であった内田先生や筒井参事官にも広島に来ていただいて講演をしていただく機会もあり、勉強会モード全開となりました。

ただ、当初債権法の全面改正であった改正内容が、その後議論を重ねる内に比較的常識的な改正になり、また、判例法理の明文化に落ち着いたりと、弁護士会としても賛成できる内容に変化していったように思います。

今回の改正法の中には、保証人の責任を制限する規定を設けるなど、むしろ弁護士会の意向を反映したものも盛り込まれるなど、法律実務家にとっても許容範囲とみられる内容に落ち着いてきたのです。

このようにして、内容的には比較的穏当な内容に落ち着いたように思うのですが、現実に法律が改正されてしまうと、その法律が一人歩きすることはよくあることです。

また、立法担当者が思いもよらない解釈論が出てくる余地もあります。その意味で、立法作業は本当に大変な作業だと思います。今回の債権法改正に関わった学者先生、弁護士会の担当者、法務省の担当者の皆様には、頭が下がる思いです。本当にご苦労様でした。

これから改正法を運用して社会に定着させるのは、法律実務家である弁護士会や裁判所の任務です。各地で勉強会が花盛りとなっており、私も10月には、金融実務で債権管理を担当している人たちを相手に講演する予定となっております。講演内容は、今後順次コラムに掲載するつもりです。

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