マイベストプロ広島
中根弘幸

企業法務・事業再生のプロ

中根弘幸(なかねひろゆき)

中根・車元法律事務所

コラム

上手な会社のたたみ方5(会社破産1)

2019年4月6日 公開 / 2019年8月7日更新

テーマ:破産・再生

会社代表者から廃業の相談を受け、会社の状況を決算書等で確認させていただくと、非常に深刻な場合があります。
営業利益が上がらないため、過去の過剰債務のせいで金融機関への支払いができず、利払いのみになっていたりします。

いわゆる金融円滑化法の名残ですが、法律が廃止された後もこのような状況が長期に継続しています。当然債務超過ですから、新規融資は受けられません。長期借り入れについて、借り換えを認めてもらうことで会社を継続するのが精一杯の状況です。

そうすると、何らかの方法で会社を清算する他ありません。
この場合、自己破産手続きによって会社を法的に清算するのが普通です。
しかし、単なる破産手続きでも、やはり準備が必要なのです。

公租公課や労働債権は、破産債権に優先しますので、可能であればこれらを優先的に支払いたいものです。また、取引債務(商事債権)が多く残っていると、これら商事債権者が債権者集会に詰めかけて、集会が混乱することがあります。その意味で、商事債権が少ない時点での申立が望ましいのです。

ただ、このような綺麗な破産手続きは、極めて例外的です。
時期的には、やはり廃業の2,3週間前(可能であれば、一ヶ月程度前)には相談していただきたいと思います。

かつて、金曜日に事務所に飛び込んできた企業経営者から翌月曜日に支払期日の来る手形が落とせない、という相談を受けたことがあります。土日を潰して準備をし、月曜日の午前中に何とか申立てだけは行いました。

最低限の書類を提出し、残りは追完予定ということで、申立て自体は受け付けてもらったのです。その後、一週間程度かけて裁判所から指示された補正書類の提出要請に対応したことがあります。

しかし、このケースは極めて例外的です。
何をするにも準備が大切です。会社を清算する時こそ経営者の方と一緒にしっかりした準備をする必要があります。

-------------------------------------------------------------
会社経営者の皆様の悩みに寄り添うHP
「破産・再生ドットコム」を開設中
ドメインは、http://hasan-saisei.com
-------------------------------------------------------------

この記事を書いたプロ

中根弘幸

企業法務・事業再生のプロ

中根弘幸(中根・車元法律事務所)

Share
関連するコラム

中根弘幸プロのコンテンツ