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  1. 広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「遺産分割の手続き、教えて。」
山下江

「相続」と「企業法務」を得意とする法律のプロ

山下江(やましたこう) / 弁護士

弁護士法人山下江法律事務所

コラム

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「遺産分割の手続き、教えて。」

2020年6月30日 公開 / 2020年7月13日更新

テーマ:法律相談/相続・遺言

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 相続 手続き相続問題相続対策

2020/6/29(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「遺産分割の手続き、教えて。」
遺産分割 広島 弁護士
Q: 今月は、「相続・遺言」について、番組に寄せられましたご相談に法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 68歳女性の方からメールをいただきました。
 紹介しますね。

 「今月は相続についてのお話なので、身近なテーマで、とてもよくわかり、ためになります。
 家にいる時間も多く、せっかくなのでこの時間を使って、遺言書を書いておこうと思っていましたが、意外にもその遺言書があるが故に、相続人間で揉め事を生じてしまう…というケースに驚いています。
 遺言書は、やはり自分の思いが色濃くでると思うので、みんなが納得できるような内容にするには、その意志を調整しなければならないということになるのでしょうか?
 それでは遺言書を残す意味もないのかな…と、今は正直、遺言書を書くことをためらっています。
 遺言書がある場合、また、ない場合、遺産分割はどのように行われるのか…、そもそもの話になりますが、基本的なところから、教えていただけると嬉しいです。
 在宅時間が増え、ラジオが友達になっています。
 是非、採用してください!
 よろしくお願いします。」

というメールです。
 確かに、ゆっくり何かを考える時間がある今、相続について話合ったり、考えたり…という方も増えているかもしれませんね。

A: そうですね。
 今がチャンスかもしれませんね。

Q: では早速、メールにお答えしていただきましょう。
 まず、江さん、遺言書は、相続人の間で、遺産分割をする際に、揉めなくて済む。という考え方は私も持っていましたが、実際に、この番組でも、遺言書の内容に納得できない!という理由で、揉めてしまう…というご相談、ありましたね。

A: ありましたね。
 ただ、僕は、遺言書は相談者の方のメールにもあったように、被相続人、いわゆる亡くなられた方の思いを伝える意味のあるものだと思っています。
 理想を言えば、遺言書を残しておく、その遺言書に沿って、遺産分割がスムースに行われる。ということなのですが、これが簡単なようで、簡単でない。というのが現実でしょうかね。

Q: そうですね~。
 では江さん、相続の基本の流れ、詳しく教えていただけますか?

A: はい。
 では、「相続の基本」についてお話します。
 亡くなられた方、すなわち被相続人の財産を相続人の間で分けることを遺産分割といいます。
 これは通常、相続人によって話し合いのもと、協議されます。
 これを「遺産分割協議」といいます。
 「遺産分割協議」をすることによって、相続人それぞれが取得する相続財産が決まります。

Q: 「遺産分割協議」で相続人それぞれの相続財産が決まるということは、基本的には揉めることなく、相続ができた…という風に考えていいですか?

A: そうですね。
 「遺産分割協議」は、相続手続きの第一歩、相続人同士で協議をするわけですが、この際に前提として確認しておくべき項目があります。
 まず①「被相続人の遺言が残されているか」
 ②「相続人となるのは誰か」
 ③「相続財産がどれだけあるのか」
 ④「相続財産をどのように分けるか」
 ⑤「相続税は発生するのか」
という項目です。

Q: それぞれの項目について詳しく教えてください。
 まず「被相続人の遺言が残されているか」という項目。
 ここで遺言が残されている場合は…

A: 遺言が残されていれば、遺産分割の協議は必要ありません。
 遺言の中に、分割の割合や方法が定められている場合がありますからね。
 既に遺産の分け方が決まっている。ということです。
 この場合には、遺言書に書かれている内容に従った分割となります。

Q: 遺言書があって、揉める…というのは、その分け方に納得がいかない相続人が存在する場合…ということですね。

A: はい。
 原則として、法的に有効な遺言書は、その遺言の内容に沿って、遺産分割を行います。
 ただ、一人の相続人に全ての財産を相続させるなど、極端な分割内容だと、納得できない相続人も出てくる可能性はありますね。
 この場合は、前にもお話したように、遺留分を請求する制度がありますので、最低限の遺産を相続するなどの手続きをすることになります。

Q: たしかに、遺言書が残されているのに、相続人間で揉める原因は、その分割内容が極端なものが多かったように思います。
 ここは、遺言書を書く人も、少し気を付けておく必要があるかもしれませんね。
 さて、一方、遺言書が残されていない場合は…

A: はい、その場合には相続人の間で協議をし、相続分を決めることになります。
 ですからその前に、「相続人の把握」と「相続財産がどれだけあるのか」を確認する必要があります。

Q: 相続人をきちんと調べるには、どうすればいいですか?

A: 戸籍謄本で相続人を確認し、確定してください。
 意外にも、認識していなかった相続人がいた…というケースもありますので、これは、きちんと確認しなければなりません。
 もちろん、遺言書が残されている場合にも、遺言書の中に記載がなくとも、相続人である人がいるかもしれませので、念のため、相続人は調べておくべきだと思います。
 そして、相続人が確定したら、相続する財産を慎重に確認しましょう。

Q: 慎重に…ですか?

A: 相続財産には、プラスの財産と、借金などの負債がある場合のマイナス財産も全て含まれますからね。
 うっかり見落としがちなのが、マイナスの財産です。
 借金などのマイナスの財産も相続しなければならない財産です。

Q: そうでした。
 借金などのマイナスの財産こそ、注意が必要でした。
 プラスの財産もあり、マイナスの財産のある場合には、どちらがどれだけ多いのか…という点もきちんと見極める必要がありましたね。

A: その通りです。
 マイナス財産がプラスの財産より多い場合には、相続放棄の手続きが可能です。
 ただし、被相続人の死亡から、または、マイナスの財産があると知った時から3ヶ月以内に、家庭裁判所へ申し出ることが必要です。
 どちらにしても、後に判明するよりも、相続財産を確認する時に全てがわかっているというのが理想です。

Q: わかりました。
 ここは是非覚えておきたいポイントですね。
 被相続人の相続人、そして相続財産が明確になって、ここでようやく「遺産分割協議」に入るわけですね。

A: はい。
 いよいよ「相続財産をどのように分けるか」の協議に入ります。
 遺言書がない場合には、相続人全員の参加を原則として、話し合いにより分割します。

Q: ここで万が一、話の折り合いがつかなく、揉めてしまったら、どうすればいいですか?

A: 協議が整わない場合には、家庭裁判所に調停・審判を申立てることになります。
 このようにして、協議が整う、あるいは、審判が確定すると、遺産分割の実行となります。
 この後は、金銭を分配したり、不動産や株式などの名義を変更して、終了です。

Q: いざ、相続をする時は、かなりバタバタしている状況だと思います。
 相続の手続きの項目の中には、期限のあるものも少なくないですから、日々の生活の中で同時に手続きをこなしていくのは、簡単なことではないですよね。
 遺言書があれば、遺産を分割する際にとてもたすかるでしょうし、ある程度の遺産の把握もできますから、やはり、遺言書は、書いていただきたいですね。

A: そうですね。
 相続の手続きは意外に大変なものです。
 遺言書が、返って争いの素になるかも…という場合には、遺言書の書き方についてもアドバイス致しますので、弁護士に気軽に声をかけていただきたいです。
 それと、もう一つ、お伝えしたいことがあります。
 山下江法律事務所のLINEの公式アカウントができました。
 LINEで「山下江」で検索して、友だち登録してください。

Q: 現在、山下江法律事務所では、新型コロナウィルス感染・拡大の予防対策として、電話相談、オンライン相談をお勧めしています。
 また、個人、企業、全ての方を対象に、初回無料相談を実施しています。
 詳しくは、山下江法律事務所のサイトをご覧ください。
 オンラインで気軽に相談していただきたいですね。
 それでは、ここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今週は「遺産分割の手続き」について教えていただきました。

 さて、リスナーのみなさん。
 悲しいお知らせがあります。
 本番組「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」ですが、平成23年1月より10年6か月にわたり毎週放送してきましたが、本日の放送をもって、終了とさせていただきます。
 たくさんのご相談のお便りをいただき、また、放送を楽しみにして聞いていただき、まことにありがとうございました。
 江さん、長きにわたりありがとうございました。

A: 丸子さんこそ、長きにわたりトークにお付き合いいただき、ありがとうございました。
 リスナーのみなさん、ありがとうございました。


「相続でお悩みの方へ」

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