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弁護士コラムvol.218 「任意整理ってどういうものですか?」 笠原 輔

2020年1月24日 公開 / 2020年2月20日更新

テーマ:弁護士コラム/過払い・債務整理・自己破産

コラムカテゴリ:法律関連

任意整理ってどういうものですか?

山下江法律事務所 弁護士 笠原輔
 皆さんは、「任意整理」という言葉を知っていますか?法律事務所の広告等で見たり聞いたりしたことがあるという方もいらっしゃるかもしれませんね。任意整理というのは、消費者金融やクレジットカード等の支払いが難しくなったときに行う債務整理の方法の1つです。債務の支払いが困難になったときに行う債務整理の方法としては、任意整理の他にも破産や民事再生といった方法もあります。では、任意整理と破産や民事再生では、どういった違いがあるのでしょうか?

 破産というのは、裁判所に申立てをして、裁判所の免責決定が出て確定すれば、債務を免除してもらうことができるという手続きです(ただし、税金等のように支払い義務が免除されないものも一部あります。)。
 民事再生というのは、裁判所に申立てをして、裁判所の再生計画認可決定が出て確定すれば、債務を減額してもらうことができるという手続きです(大幅に減額してもらえるケースが多いです。)。
 このように、多くの場合、破産であれば支払いをしなくてよくなる、民事再生であれば支払い金額が大幅に減額される、ということになるので、その分、裁判所での厳格な手続きが必要になります。申立書を作成して収入、財産、債務等の状況を裁判所に説明し、裏付けとしてたくさんの資料を裁判所に提出する必要があります。ですから、一般の方がご自身で手続きを行うのはなかなか難しいですし、弁護士に依頼するにしても、弁護士に事情を説明したり、ご自身の手元にある資料を準備して弁護士に渡したりすることは必要になります。

 これに対して、任意整理は、消費者金融業者やクレジットカード会社のような債権者と交渉して、合意により今後の支払い方法を決めるという手続きで、裁判所が関与しません。破産や民事再生のように裁判所に申立書や関係資料を提出する必要がなく、この点で、依頼者の方の負担は比較的軽いといえます。
 ただし、破産のように支払いをしなくてもよくなるわけではありませんし、また、平成22年6月18日に貸金業法と出資法の改正法が施行されて以降は、グレーゾーン金利もなくなったため、民事再生のように大幅な減額が得られるケースは少ないです。債権者が合意してくれそうな和解案を提出できなければ、問題の解決になりません。
 とはいえ、毎月ある程度の金額の支払いができる場合は、任意整理で合意ができることも多いですし、将来の利息や損害金を免除してもらえるケースは多いです。利息や損害金を免除してもらえれば、払っても払っても元金がほとんど減らないという状況から抜け出して生活を立て直す目処が立ちます。
 このように、任意整理は、破産や民事再生と比べると、ある程度の支払い能力がある方向けで、返済そのもの以外の依頼者の方の手続き上の負担は比較的ライトな方法といえると思います。

 何とか自転車操業で返済を続けているけどなかなか完済の目処が立たなくて不安になっている方は、任意整理で生活を立て直すことを考えた方がいいかもしれません。早めに弁護士にご相談ください。


 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 笠原輔 (広島弁護士会所属)

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・vol.203 「借金の返済が苦しくなってしまったときの法的対処方法」 笠原 輔 2019.6.21
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