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コラム

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「時効の制度が大幅に変わったと聞いたのですが」

2019年10月8日 公開 / 2019年10月17日更新

テーマ:法律相談/いろいろ

2019/10/7(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「時効の制度が大幅に変わったと聞いたのですが」

民法改正 時効制度
Q: 今月は、番組に寄せられました様々なご相談・質問に法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 48歳男性の方からメールが来ております。

 「私は友人に金を貸したままになっているものがあります。
 ニュースによると、最近民法が改正され、時効の制度も大幅に変わったと聞きました。
 私の貸金の時効は大丈夫なのだろうかと、ずっと気になっておりました。
 時効がどのように変わったのか教えてください。」

ということです。
 江さん、時効の制度が変わったというのは本当なんですか。

A: はい、そのとおりです。
 時効制度の改正も含めた民法改正が成立したのは2017年5月で、それが来年2020年4月1日に施行されます。
 説明しましょう。
 時効には一定期間経過すると権利が消滅する消滅時効と、一定期間経過すると権利を取得する取得時効がありますが、大幅な改正が行われたのは、消滅時効についてです。

Q: なるほど、時効でも消滅時効について大幅な改正があったのですね。

A: はい、そういうことです。
 一番大きな改正点は、いろいろあった時効期間が、5年と10年に統一されたということです。

Q: と、いいますと・・・

A: はい、現在の民法の消滅時効は、この番組でもしゃべりましたが、一般的な貸金債権は10年ですが、「飲み屋1年、売買2年、請負3年」と言われますように、飲み屋の代金の消滅時効は1年、売買代金は2年、請負代金は3年など、職業別に短い時効期間が定められております。
 ちなみに、弁護士報酬請求権の時効も2年と短いのです。
 なんか、不合理ですよね。

Q: 確かに、合理的ではないような気がします。

A: そこで、今回の改正では、このような不合理な制度を廃止し、原則、一律5年と10年にしたということです。

Q: 5年と10年といいますと・・

A: 権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できるときから10年で、どちらか早く到来した方で時効が完成することになりました。
 権利を行使できることを「知った時から5年」の「知った時」を主観的起算点、「できる時から10年」の「できる時」を客観的起算点といいます。
 例えば、10万円を1か月後に返すことを約束して貸した場合は、債権者は1か月後に権利を行使することができることを知っていますので、1か月後が主観的起算点となり、5年で消滅時効が完成します。
 もちろん、債務者は消滅時効を援用して、すなわち、相手方に主張して、はじめて債務を免れることになるのは今までと同様です。
 以上が原則ですが、いくつかの例外もあります。

Q: なるほど、5年と10年が原則だが、例外もあると。

A: はい、債務不履行や不法行為による人身損害についての損賠賠償請求権は、客観的起算点からは20年とし、生命・身体の保護を図っています。
 また、債権又は所有権以外の財産権、すなわち地上権や地役権などですが、これらは、権利を行使することができる時から20年で時効が完成することになっています。
 さらに、不法行為に基づく損害賠償請求権ですが、被害者又はその法定代理人が損害および加害者を知った時から3年間行使しないとき、あるいは、不法行為の時から20年間行使しないときは、時効により消滅します。

Q: 労働者の賃金債権の時効はたしか2年だったと思うのですが、これについても5年、10年となるのでしょうか。

A: はい、その点は他の法律で定められているので例外になります。
 すなわち、労働者の賃金債権の消滅時効は従来通り2年です。
 また、保険金請求権も他の法律により従来通り3年です。

Q: 変わっていない消滅時効もあるのですね。

A: はい、そういうことです。

Q: ところで、相談者の場合は貸金ですから、従来の10年の消滅時効が5年になってしまうということですね。
 消滅時効の期間が短くなってしまうけど、相談者は大丈夫なんでしょうか。

A: ご安心ください。
 いつからこの法律が適用されるかは述べたとおり来年4月ですし、改正法の適用は、債権の発生時を基準とすることとされています。
 すなわち、その原因である法律行為が施行日前にされたときは、改正前の民法が適用されます。
 相談者の場合には改正前の10年の消滅時効が適用されることとなります。

Q: 相談者の方、分かりましたでしょうか。
 お悩みやお困りごとがある方は、是非、山下江法律事務所にご相談いただければと思います。
 現在、山下江法律事務所は、相続・遺言、交通事故、借金・過払いについては、初回相談無料、その他は30分5000円+消費税にて相談を受け付けております。
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ぜひご利用ください。
 ここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせる
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 今日は、「時効の制度が大幅に変わったと聞いたのですが」というご質問に答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


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