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弁護士コラムvol.208 「賃貸住宅の退去を求められたら」 小林 幹大

2019年9月6日 公開 / 2019年9月17日更新

テーマ:弁護士コラム/不動産

賃貸住宅の退去を求められたら

山下江法律事務所 弁護士 小林幹大
 マンションやアパートの一室を借りて住んでいる方は多いと思います。ある日、自分や周りの人が、突然家主から「契約を解約したい。半年後には出て行って欲しい。」と言われた場合に出ていく必要があるのでしょうか。
 建物等を借りる際には、賃貸借契書を作成して、「賃料」「期間」「修繕の方法」等を定めますが、一緒に、解約をする場合にどうするかということも定められ、「家主は契約を解約するときは,借主に対して6か月前に申入れをしなければならない。」等と契約書に記載されることが多いようです。
 契約書は,家主と借主が合意して作成するものですから,契約書に書いてあることには従う必要があるように思えます。しかし,貸主は不動産の所有者ですから、契約上の立場は圧倒的に貸主の方が強く、自由に契約をすることを許せば、立場の弱い借主は、いつ追い出されるか分らないような不利な契約をさせられてしまうおそれがあります。
 そこで、借地借家法という法律が、解約については6か月前に解約を申し入れる必要がある旨を記載するとともに、解約の申入れをする際には「正当の事由」が必要であると規定しており(借地借家法28条)、「正当の事由」がなければ、解約の申し入れをするだけでは解約はできないよう制限を加えているのです。
 「正当の事由」の有無は、賃貸人が建物を使用する必要性、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況、建物の現況、明渡の条件として財産上の給付(立ち退き料)を申出たか否か、によって判断されますが、様々な事情を総合的に判断するため、”このような場合には正当の事由が認められる”といったように例示することは容易ではありません。
 ただし、このような法的規制は、居住者を保護することを目的とするものですから、「正当事由」は簡単には認められるものではなく、実際に出て行かなければならないといった事案は限られるでしょう。
 賃貸住宅からの退去を求められた場合には、弁護士に相談してください。


 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 小林 幹大 (広島弁護士会所属)

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