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コラム

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「不良従業員を辞めさせたい」

2019年6月11日 公開 / 2019年10月21日更新

テーマ:法律相談/企業法務 ・労働 ・会社破産整理

2019/6/10(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「不良従業員を辞めさせたい」

従業員 解雇 広島 弁護士 相談
Q: 今月は、「企業法務」をテーマに、番組に寄せられましたご相談について、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今週は、会社を経営しているという男性からのご相談に答えていただきます。

 「はじめまして。私は、イベント会社を経営している者です。
 現在、弊社で働く30代のスタッフを辞めさせようかと悩んでいます。
 周りの経営者仲間からは、下手に従業員を辞めさせたりしない方がいい。と止められているのですが…。
 ちなみに、現在、辞めさせたいと思っている従業員は、仕事はきちんとこなすのですが、勤務中の態度が悪く、他の従業員に示しがつかなくなるのを、私が恐れています。
 勤務中は、企画書を作成するといってはマンガ喫茶に入り浸り、殆ど事務所に居ない、休みの日も仕事があるからと休みを取らない、出張に行く際には、彼女を連れて行っているようで、会社の経費で半分仕事、半分は旅行を楽しんでいるようです。
 いつか辞めさせたいと思った時の証拠を蓄積するために、あまり強く注意をせず、行動を見ているという状況です。
 私が感じるように、周りのスタッフも、少しずつ、彼の仕事の姿に疑問を持ち始めており、社内にひずみが出たり、中には彼のようになってしまう従業員も出てくるのではないかと心配でなりません。
 近からず、遠からず、いつかはこのような問題を乗り越えなければならないとも思いますので、従業員を辞めさせる場合の注意点やアドバイスがあればいただきたいと思います。
 経営者として心得ておくことなど、何でもよいので教えてください。
 よろしくお願い致します。」

というご相談です。
 しかし、いろんな方がいますね~。
 仕事をしない、できないのならともかく、きちんとこなしているけれども、仕事に対する姿勢がいい加減…ということなんでしょうか。

A: 30代…ということですから、ある程度、仕事のコツもつかんで、要領良くこなしているのでしょうね。
 きちんと仕事は結果を出しているからこそ、手を抜いたり…というのは、経験値でおおよその人がしていることだとは思いますが、経営者が心配されるように、従業員がみんなこの男性社員と同じような仕事のやり方をしてしまうと、会社としては、先行き不安…というのもわかりますね。

Q: そうですね。
 やはり、先輩として、後輩のお手本となるような行動をとってもらいたいですよね。
 では、江さん、このような従業員は、勤務態度が悪いから…という理由で、証拠があれば、辞めさせたりできるものなのでしょうか?

A: 従業員を辞めさせる…いわゆる解雇ということになりますが、解雇とは、法律的には「使用者の一方的な意思表示による労働契約の解除」ということになります。
 一方的ということですから、双方が合意した…いわゆる円満退社ではない形ということになります。

Q: 解雇…という言葉になると、かなり重いイメージになりますね。
 確か、解雇には内容によって、いくつかの種類に分けられていたはず…

A: おお~、丸子さん、よく覚えてましたね。
 そうです、解雇には「普通解雇」「整理解雇」「懲戒解雇」の3種類があります。
 これは以前、番組の中でお話しましたね。

Q: はい。
 ただ、内容を覚えていないので、江さん、もう一度簡単に、それぞれの解雇について、説明していただけますか?

A: では、「普通解雇」から。
 これは単に解雇と呼ぶ場合もあるもので、就業規則による解雇事由をもって行われる契約解除です。

Q: 就業規則による解雇事由とは、例えばどのような理由が挙げられますか?

A: 〇病気が一年以上続き回復の見込みが無い。
 〇怪我をして2年以上が経ち、業務に支障が出た。
 〇専門職として採用したが、専門技術が著しく低かった。
 〇職務遂行能力が欠如している。
というような理由が挙げられます。

Q: なるほど…では「整理解雇」はどうでしょう?

A: これは、労働者の問題というより、会社側の経営の都合によるものです。
 経営上の理由から人員の整理をする等の必要から行われる解雇です。
 使用者、すなわち経営者が経営不振等の理由で、従業員の数を縮減せざるを得ない場合に、余剰人数を解雇するというケースです。
 そして最後に「懲戒解雇」。
 これは会社で大きなミスをしたり、規則に従わなかったことにより、会社に大きな迷惑をかけてしまうなどの場合の処分となります。

Q: 大きなミス…内容にもよるのでしょうが、ミスをしたら懲戒解雇になることもある…と思うと、ちょっと、怖いですね。

A: 大きなミスをしたら、即懲戒解雇…というわけではありません。
 会社に雇われている者が、会社に迷惑をかけた場合「懲戒処分」の対象となります。
 この懲戒処分には、解雇だけでなく、減給や降格などもあります。

Q: 懲戒処分の中の、最も重い処分が「懲戒解雇」というわけですか?

A: そういうことです。
 いわゆる、「免職」ということになります。

Q: よくわかりました。
 ちなみに、今回のご相談に出てきた男性従業員の場合、どの解雇に属するのでしょうか?

A: 大きなミスをしているわけでもなく、業務的には、会社に大きな損害を与えているわけではありませんから、やはり「普通解雇」に属するものと判断していいと思います。
 ただ、メールの内容だけで判断すると、経営者が解雇に値する証拠を集めるという点からすると、まったく不十分と言わざるをえません。
 ここは少々気になりますね。

Q: ということは…

A: 普通解雇も、それが有効であるか否かが問題となります。
 経営者が一方的にするものとはいえ、そこにはきちんとした理由が必要であるということです。

Q: 普通解雇を有効とするには、ある程度の要件を満たさなければならないということでしょうか?

A: そういうことです。
 詳しく説明しますと、
・解雇事由が社内の就業規則に規定する解雇事由に該当すること
・客観的に合理的な理由があり、社会的にみても解雇する相当性があること
・解雇回避努力をしたこと
 これら全ての要件を満たすことが必要となります。
 ですから、メールにあったように、あまり注意もせず…というのは、少々問題ですね。
 会社の責任者として、問題がある場合は、きちんと指摘する。
 そのうえで、態度を改めなかった場合に、次を考える…というように段階を追って対処していく必要はあるかと思います。

Q: そうですね。
 見て見ぬふり…のようなやり方は、よくありませんね。

A: この他にも、従業員を解雇する場合の規定はいくつかあり、民法にあるもの以外に、特別法である労働基準法によって、様々な手続きが必要となります。
 たとえ、目に余る態度の従業員を解雇する場合にも、解雇をするだけの内容、事前の解雇通告、あるいは解雇予告手当の支払いなど、やらなければならないことはたくさんあります。

Q: 簡単なものではないから、お仲間の経営者の方たちも、解雇に反対されているのかもしれませんね。

A: そうだと思います。
 解雇は、言い渡す会社としても、後に違法とされないよう、十分な準備が必要です。
 これより先は、状況をお聞きしながらアドバイスをさせていただいた方がいいかもしれません。
 是非、一度、事務所に相談にきていただけるといいのですがね。

Q: そうですね。
 解雇を言い渡すということは、会社としても大変な案件です。
 事前に法律のプロに相談されることをお勧めします。
 それではここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は「不良従業員を辞めさせたい」というご相談に答えていただきました。
 なお、山下江法律事務所では年3回、企業法務セミナーを開催しております。
 次回は7月11日(木)18時30分~ルレーブ八丁堀にて、「スッキリわかる!労働者派遣法」と題して、山下江法律事務所所属の地引雅志弁護士が講師を務めます。
 興味のある方は、山下江法律事務所のサイトからお申し込みください。
 江さん、今日はありがとうございました。


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