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山下江

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山下江(やましたこう) / 弁護士

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コラム

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「派遣を受け入れる際の注意点は」

2019年6月4日 公開 / 2020年2月25日更新

テーマ:法律相談/企業法務 ・労働 ・会社破産整理

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 退職 手続き退職金制度 導入

2019/6/3(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「派遣を受け入れる際の注意点は」

労働者派遣法 仕組み 注意点
Q: 今月は、「企業法務」をテーマに、番組に寄せられましたご相談について、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
江さん、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 55歳男性の方からメールが来ています。

 「江先生、派遣労働者についての質問です。
 私は広告代理店を開業して25年が経ちますが、お陰さまで、経営は順調に伸びております。
 ただ、このところ、人手不足に陥っており、なかなか良い人材を確保できておりません。
 同業者に相談したところ、派遣を利用するといいよと言われました。
 そこで、当社も派遣労働者を受け入れようかと考えています。
 当社としては初めての受入になるのですが、何か注意すべき点があれば、教えて欲しいのですが。
よろしくお願いします。」

 江さん、派遣労働者を受け入れるに際して、会社が注意しなければならない点について、教えて欲しいということのようですが・・

A: そのようですね。
 労働者派遣事業の売上は、ここ数年増加していますので、企業による派遣労働者の活用も増加しているのではと思います。
 ご質問に答えるには、労働者派遣法、労働基準法、労働契約法などを踏まえてお話しする必要があります。
 先日も、市内のとある企業の総務関係の幹部を対象に3時間30分の研修を行いました。

Q: そんなに時間がかかるのですか!

A: そうですね。
 法の趣旨や細かい法令、そして、具体例などをあげて理解していただこうとなると、そのくらいの時間はかかります。
 もちろん、この番組ではそんな時間はありませんから、大変大ざっぱなことになりますが、概略を説明しようと思います。

Q: はい、よろしくお願いします。

A: まず、労働者派遣法がどうしてできたかということから。
 元々、労働者供給業は、ピンハネや強制労働の弊害があることから禁止されていました。
 しかし、労働の流動性を求める企業側の要求や失業者の就職機会を増やす、あるいは、正職になる前にひとまず働いてみたいという労働側の要求もあり、会社による不当な行為が起こらないような規制をかけて、この制度が導入されたのでした。

Q: そうですか。
 元々は禁止されていたのですね。

A: はい、そのとおりです。
 だから、労働者派遣法には、弱い立場にある労働者の権利や福祉を保護するために、細かい規制が数多くあるのです。
 まず、労働者派遣の仕組みを説明しましょう。

Q: お願いします。

A: 労働者は派遣元会社(派遣元)に雇用されています。
 派遣先会社(派遣先)に雇用されるわけではありません。
 派遣元と派遣先は、労働者の派遣に関して、人材派遣契約を締結します。
 派遣先に派遣された労働者は、派遣先の指揮命令に従うことになります。
 通常の労働者は、会社に雇用され、会社の指揮命令に従うのですが、派遣の場合は、雇用される会社(派遣元)と指揮命令を受ける会社(派遣先)が異なるということです。

Q: ううん!?
 派遣元と派遣先があるんですね。
 そして、労働者は、派遣元に雇用されながら、派遣先の指揮命令に従うということですね。
 複雑ですね。

A: そうです。
 派遣労働者の多くは、派遣元に登録をしておいて、派遣先が見つかったときに、派遣元と雇用契約を結び、派遣先に派遣されます。
 これを前提にお話ししますね。

Q: 分かりました。

A: さて、ぼくが重要と思う点を何点か、説明します。
 まず、派遣先は、派遣労働者を受け入れるに当たり、派遣労働者との間で事前面接や履歴書の送付などを求めることはできません。
 派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為は禁止されているのです。

Q: 派遣先は、人を選べないのですね。

A: はい、そういうことです。
 仕事をするのに必要な能力を求めることはできますが、人の特定はできません。
 ただ、派遣労働者が希望して派遣先を見学したり、業務打合せのために派遣先を訪問することは認められています。

Q: 分かりました。

A: 次に、派遣期間には上限のルールがあるということです。
 事業所単位と個人単位で若干異なるのですが、派遣は3年までということになります。
 ただし、事業所単位では、過半数労働組合か、労働者の過半数を代表する者等からの意見聴取を経て延長することができます。

Q: 原則3年までなんですね。
 それを超えると、どういうことになるのでしょうか。

A: はい、例えば、派遣先の同じ総務課に3年を超えて派遣することはできません。
 もし、超えた場合は、派遣先から派遣労働者に対して、労働契約を申し込んだとみなされます。
 その場合に、派遣労働者が派遣先に対して承諾すれば、派遣労働者と派遣先とのあいだで労働契約が成立します。

Q: 派遣労働者と派遣先との間で労働契約が成立ということは、派遣先は、派遣労働者を雇わなければならなくなるということですね。

A: はい、そういうことです。
 また、派遣先では、派遣先責任者と指揮命令者、そして業務内容などを決めねばなりません。
 派遣労働者がだれの指揮の下で何をするのか、そして、苦情や相談があったときに、誰に言えばいいのかを明確にするためです。

Q: なるほど、派遣労働者の保護が図られているということですね。

A: はい、そういうことです。
 派遣先の労働者と派遣労働者を均等に待遇することも必要です。
 この点については、同一労働同一賃金の原則のもと、来年4月1日からは、不合理な相違が禁止されます。
 まだまだ、いくつもありますが、もっと詳しく知りたい方は、当事務所にご相談に来ていただければと思います。
 また、今からご案内するセミナーにご参加ください。
 山下江法律事務所では、年3回企業法務セミナーを開催しております。
 次回は7月11日(木)18時30分~ルレーブ八丁堀にて、「スッキリわかる!労働者派遣法」と題して、当事務所所属の地引雅志弁護士が講師を務めます。
 詳しくは、当事務所のサイトにてご覧ください。

Q: 相談者の方、分かりましたでしょうか。
 お悩みやお困りごとがある方は、是非、山下江法律事務所にご相談いただければと思います。
 現在、山下江法律事務所は、交通事故、相続・遺言、借金・過払いについては、初回相談無料、その他は30分5000円と消費税にて相談を受け付けております。
 ここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「派遣を受け入れる際の注意点は」というご質問に答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


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