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コラム

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「B型肝炎の給付金について教えてください」

2019年4月9日 公開 / 2019年4月19日更新

テーマ:法律相談

2019/4/8(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「B型肝炎の給付金について教えてください」

B型肝炎 広島 相談 弁護士
Q: 今月は、番組に寄せられたさまざまな相談について法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 今日は、いつもの江さんではなく、初登場となります、江さんの事務所、山下江法律事務所の笠原輔弁護士にお話を伺おうと思います。
 笠原さん、どうぞよろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は41歳の男性からのご相談です。

 「私は、B型肝炎ウイルスへの感染が、献血した時に発覚し、その後、慢性肝炎を発症してしまいました。
 先日テレビで、B型肝炎給付金制度というものがあると聞きました。
 これは、どのようなものなのでしょうか?
 私も給付金をもらえますか?
 教えて下さい。」

という内容です。
 そもそも、B型肝炎というのはどのような病気なのでしょうか?

A: B型肝炎というのは、B型肝炎ウイルスに感染することによって起こる肝臓の病気です。
 成人がウイルスに感染した場合であれば、通常、成人は免疫力が十分にあるので、一時的に急性の肝炎を発症することはあっても、そのほとんどは治癒して再び感染することはありません。
 ところが、乳幼児がウイルスに感染した場合は、まだ免疫力が弱いため、ウイルスが肝臓に留まったままになり感染状態が持続してしまいます。
 そして、このような持続感染状態の乳幼児が成人になると、ウイルスと免疫の共存状態が崩れて、慢性肝炎を発症し、さらには肝硬変や肝がんへと進行してしまうことがあります。

Q: こわいですね・・。
 ところで、B型肝炎ウイルスにはどのようにして感染するのですか?

A: B型肝炎ウイルスには、主に血液によって感染します。
 乳幼児期にB型肝炎ウイルスに持続感染した場合の感染経路としては、生まれた時に母親から子どもに感染する垂直感染と、注射器の使い回しや輸血等によって感染する水平感染が考えられます。
 母親から子どもへの感染は母子感染ともいいます。
 ただし、母子間感染阻止事業が開始された昭和61年以降は、母子感染はほとんどなくなっています。
 また、日常生活でB型肝炎ウイルスに感染することはほとんどありません。

Q: そうですか。
 母子感染か注射器の使いまわしや輸血が主な原因なのですね。

A: そういうことです。
 そして、日本では、昔から、保健所や学校等で、集団で予防接種を行っていました。
 その際、注射器は、1人ごとに交換されず、数人に連続して使用されていました。
 B型肝炎ウイルスは血液で感染するので、予防接種を受ける人の中にB型肝炎ウイルス感染者がいた場合、注射器をそのまま連続で使用すれば、B型肝炎ウイルス感染者の後に注射を受ける人は、注射器に付着しているB型肝炎感染者の僅かな血液でも、ほぼ確実にB型肝炎ウイルスに感染してしまいます。
 このような注射器の連続使用は、使い捨ての注射器が普及する昭和63年ころまで続いたといわれています。

Q: 集団での予防接種のときに、注射器が使いまわしされていたのですね。
 今から考えると、怖い話ですね。

A: そのとおりです。

Q: ところで、どうしてB型肝炎給付金制度というものができたのでしょうか?

A: 予防接種は、伝染病を予防するため、国が国民に対して法律上または事実上強制して行われてきました。
 そして、予防接種は、国からの細かい指導に従って行われていました。
 注射器を消毒せずに連続使用することがいろいろな感染症の原因となることは、戦前から常識であり、注射器の連続使用はやってはいけないこととされていたにもかかわらず、1人ずつ注射器を取り替える手間とコストを惜しんで、国は、集団予防接種における注射器の連続使用を放置しました。
 その結果、B型肝炎が広まってしまったのです。

Q: わかりました!
 コストを惜しんで、注射器の使いまわしを国が放置してきた。
 だから、国はその責任をとって、被害者に弁償することとなった、ということでしょうか。

A: はい、そのとおりです。
 が、国は最初、その責任を認めませんでした。
 それで、被害者たちが国に対して損賠賠償請求の裁判を起こし、平成18年の最高裁判決で、国に責任があることが認められています。

Q: 被害者たちが裁判闘争を行い、国の責任を認めさせたということですね。

A: はい、そういうことです。
 その後、さらに多くの裁判を経て、ついに、平成24年1月13日には、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法が施行され、B型肝炎給付金制度ができたのです。

Q: 給付金制度ができるまでに、ずいぶんと時間がかかったのですね。

A: はい、そうですね。

Q: ところで、どのような人が給付金の対象となるのですか?

A: 集団予防接種等による感染者の場合は、
①B型肝炎ウイルスに持続感染していること
②満7歳になるまでに集団予防接種等を受けていること
③集団予防接種等における注射器の連続使用があったこと
④母親からの感染でないこと
⑤その他集団予防接種等以外の感染原因がないこと
という5つの要件を満たす必要があります。
 これが、一次感染者です。
 また、一次感染者である母親からの母子感染や、一次感染者である父親からの父子感染による二次感染者や、一次感染者が亡くなられている場合には、一次感染者の相続人も、給付金を請求することができます。

Q: 給付金を受け取るためには、結構証明しなければならないことがあるのですね。

A: そうですね。

Q: 要件を満たすかどうか、自分では分からない人が多そうな気がしますが、どうしたらいいでしょうか?

A: 一般の方がご自分で資料を取り寄せて、自分が給付金を請求できるかどうか調べるのは難しい場合が多いので、弁護士に依頼するのがいいと思います。
 山下江法律事務所では、ご依頼を受けた弁護士が病院等とやりとりをして、医療記録等の必要な資料を取り寄せて、給付金を請求できるかどうかを検討します。

Q: それなら安心ですね。
 給付金の金額は、どれぐらいになるのでしょうか?

A: 無症候性キャリアの場合は600万円、慢性肝炎の場合は1250万円、軽度の肝硬変の場合は2500万円、重度の肝硬変、肝がん、亡くなられている場合は3600万円です。
 ただし、感染から20年以上経過している無症候性キャリアの場合は50万円、発症から20年以上 経過している慢性肝炎の場合で、現に治療を受けている場合は300万円、現に治療を受けていない場合は150万円、発症から20年以上経過している軽度の肝硬変の場合で、現に治療を受けている場合は600万円、現に治療を受けていない場合は300万円、発症から20年以上経過している重度の肝硬変や肝がんの場合、亡くなられてから20年以上経過している場合は900万円です。
 20年経過している場合は、除斥期間という期間の経過によって本来であれば法的請求権が消滅していることを踏まえて、給付金の金額が低く設定されています。

Q: 状況によって、細かく金額が決まっているんですね。
 給付金の請求の手続はどうなりますか?

A: 病院から医療記録を取り寄せる等して、資料を集めて給付金を請求できるかどうかを検討し、請求できそうだということになれば、裁判所に訴訟を提起します。
 給付金の対象者であることを裏付ける資料が十分にあれば、国との和解が成立し、給付金を受け取ることになります。
 訴訟提起から和解までは、半年から1年ぐらいかかるケースが多いと思います。

Q: 裁判ですか。
 大変ですね。

A: そうでもないんですよ。
 弁護士に依頼している場合は、原則としてご本人の方が裁判所に行く必要はありません。
 弁護士のみの出頭で大丈夫です。
 なお、B型肝炎の給付金の請求には期限があり、2022年1月12日までです。
 しかし、平成29年1月の段階では、感染被害者の1割未満の方しか給付金を受給していないとも言われています。
 B型肝炎ウイルスに感染されている方は、早めに弁護士にご相談下さい。

Q: 相談者のかた、分かりましたでしょうか。
 請求には期限があるとのことなので、早めに、弁護士に相談してください。

 現在、山下江法律事務所は、交通事故、相続・遺言、借金・過払いについては、初回相談無料、その他は30分5000円(+消費税)にて相談を受け付けております。
 ここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「B型肝炎の給付金について教えてください」というご質問に答えていただきました。
 笠原さん、今日はありがとうございました。


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