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弁護士コラムvol.198 「労働者の解雇について」 地引 雅志

2019年4月5日 公開 / 2019年8月22日更新

テーマ:弁護士コラム/企業法務

労働者の解雇について

山下江法律事務所 弁護士 地引雅志
 長年働いてきた会社から解雇を言い渡された場合、問題ばかり起こす労働者を解雇した場合、このようなケースは多々あると思います。
 そこで、今回は「解雇」についてお話したいと思います。
 解雇は労働者の生活に大きな打撃を与えるおそれがあるため、法律上、解雇手続きや解雇事由に関して厳しく規制がされています。
 まず、手続の規制として、使用者は労働者を解雇する場合、原則として30日前に予告するか又は予告の代わりに予告手当を支払わなければなりません。
 次に、労働者が業務上の負傷・疾病にかかったために休業している場合には、その休業期間及びその後30日間について、原則として、使用者はその労働者を解雇できません。
 そして、特に問題となることが多い解雇事由の規制として、解雇権濫用法理があります。解雇権濫用法理は、解雇の①合理的な理由と②社会的相当性を要求しています。
 ①は、会社側の主張する解雇事由が客観的に存在するか否かを判断します。例えば、労働者の能力不足・成績不良についていえば、ⓐ労働契約で労働者に求められる能力を検討した上で、ⓑ能力・適格性の低さが重大か、Ⓒ使用者が労働者に反省の機会を与えたり、改善の機会を与えたりしたかという点を判断します。
 ②については、主に、ⓐ過去の勤務態度・処分歴、ⓑ他の労働者の処分との均衡、Ⓒ使用者側の対応・落ち度、ⓓ労働者の弁明の機会の有無などを踏まえて判断します。
 また、会社側が人員削減のために行う「整理解雇」の場合には、労働者側に落ち度がありませんので、解雇権濫用法理を厳しく適用しています。具体的には、ⓐ人員削減の必要性、ⓑ役員報酬のカット、新規・中途採用の停止、希望退職者の募集などを行ったか、Ⓒ解雇する労働者の選定基準・選定は公正か、ⓓ労働組合や労働者に対して必要な説明・協議を行ったか、などを踏まえて判断されます。
これら以外にも解雇には様々な規制が存在しています。
当事務所では、このような解雇などの労働に関する問題について、依頼者・相談者が企業側か労働者側かにより、それぞれの立場に立って問題を解決していきます。労働に関する問題がありましたら、当事務所にご相談ください。


 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 地引 雅志 (広島弁護士会所属)

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