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弁護士コラムvol.191 「身近な人の判断能力に衰えを感じたら」 久井 春樹

2018年12月28日 公開 / 2019年8月22日更新

テーマ:弁護士コラム/相続・遺言

身近な人の判断能力に衰えを感じたら


山下江法律事務所 弁護士 久井春樹
1 急速に高齢化が進む中、高齢者の方の判断能力に衰えが見られ、財産管理などに支障が出るケースが目立ってきています。そういった場合に利用できる制度のひとつが、法定後見制度です。

2 簡単にいうと、法定後見制度は、判断能力が衰えてきた高齢者の方などの財産・生活を守る制度です。法定後見制度の種類としては3つあります。
 まず、「成年後見」です。ご本人が日常的な買い物も困難で、日常的に判断能力を欠いている場合に利用できます。
 次に、日常的な買い物は出来るが、不動産や車といった、高価な物の購入などは、ご本人だけでよく考えて判断が出来ない、判断能力が著しく不十分な場合に利用できるのが、「保佐」です。
 さらに、1人暮らしで預貯金など金銭管理が自分だけでは心もとないなど、「ちょっと不安」という人たちのための制度として、「補助」があります。

3 以上3つの制度において、ご本人を助ける人をそれぞれ成年後見人、保佐人、補助人といいますが、ご本人の判断能力の程度に応じた権限が与えられます。
 成年後見人がもっとも権限の範囲が広く、ご本人が行う法律行為を全面的に代わって行う「代理権」、ご本人が行った法律行為を後からなかったことにできる「取消権」があります。
 保佐人、補助人の場合には、ある程度ご本人でも判断可能なところがあるため、ご本人の意思を尊重しながら、サポートしていくことになります。代理権については、家庭裁判所が「特定の法律行為」について与えた範囲で認められます。
 また、保佐人の場合は「重要な財産行為」について、補助人は家庭裁判所が定める「特定の法律行為」について、同意権が与えられます。保佐人、補助人の同意が予めないのに、同意権の範囲内の行為をご本人が行えば、取り消すことができます。

4 ご本人の財産、生活を保護するのに、どの制度を利用すればいいかは、医師の診断等のもと、ご本人の判断能力に応じて考える必要があります。
 身内の方等の判断能力に疑問を感じた場合は、当事務所へ一度御相談下さい。


 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 久井 春樹  (広島弁護士会所属)

弁護士  久井 春樹のプロフィール

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