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コラム

弁護士コラムvol.185 「遺言の制度が変わります。」 稲垣 洋之

2018年10月5日 公開 / 2019年2月22日更新

テーマ:弁護士コラム/相続・遺言

遺言の制度が変わります。



山下江法律事務所 弁護士 稲垣洋之
 平成30年7月,相続に関する民法の規定を改正する法案が国会で可決・成立し,公布されました。
 今回の改正は,約40年ぶりの大幅な見直しといわれており,改正の内容も多岐にわたっています。
 今回のコラムでは,その中から遺言制度の改正について紹介したいと思います。
 なお、遺言制度の改正は、平成31年1月13日から施行されます。

◆自筆証書遺言の方式緩和
 現在の規定では,自筆証書遺言を作成する場合,すべて自書しなければならないとされています。したがって,遺言の本文はもちろん財産目録等についても手書きする必要があり,遺言を作成しようとする人にとってこれが大きな負担となっていました。
 今回の改正ではこの厳格な方式が緩和されて,パソコン等で作成した財産目録を添付したり,預金通帳のコピーや不動産の登記事項証明書等を財産目録として添付することが認められました(ただし,財産目録には署名押印することが必要です。)。
 これにより,特に財産が多数ある場合,自筆証書遺言作成の際の負担が大幅に軽減されることになりました。

◆法務局における自筆証書遺言の保管制度
 今回の民法の改正と同時に,法務局における遺言書の保管等に関する法律(遺言書保管法)が成立しました。
 この法律により,これまでは自宅等で保管されることが一般的だった自筆証書遺言を,法務局に預かってもらうことができるようになります。
 自宅等での保管では,遺言書が紛失するおそれがあるほか,相続人等による隠匿や改ざんといったことが行われるおそれもありますが,法務局という公的機関で預かってもらうことにより,安全に遺言書を保管することができます。
 また,これまで自筆証書遺言については被相続人の死亡後,家庭裁判所での「検認」(相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに,遺言書の形状,加除訂正の状態,日付,署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続)を受けなければなりませんでした。
 これに対し,法務局で保管されていた自筆証書遺言については検認が不要とされ,相続手続きの円滑化が図られています。

 今回の相続法改正では,遺言制度の他にも多数見直しが行われています。遺言やその他相続に関するご相談は当事務所までお問い合わせ下さい。


 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 稲垣 洋之   (広島弁護士会所属)

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