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弁護士コラムvol.180 「自己破産手続について」 渡辺 晃子

2018年7月20日 公開 / 2019年3月18日更新

テーマ:弁護士コラム/過払い・債務整理・自己破産

自己破産手続について


山下江法律事務所 弁護士 渡辺晃子
1 自己破産とは
 自己破産とは,簡単にいうと,借金が返せなくなった場合に,債務者の総財産を強制的にお金に換え,それを一部の借金の弁済に充てた上で,残りの借金を免除してもらう制度です。ただし,債務者の財産が少ない場合は,債権者へ弁済をする手続が省略されることがあります。また,税金など免除されない借金もあります。借金を免除してもらうことで,債務者はその後の生活を立て直すことができます。

2 他の借金整理の方法
 借金が返せなくなった場合に借金を整理する主な方法としては,自己破産の他に任意整理と個人再生手続があります。

(1)任意整理
 任意整理とは,債権者と交渉し,借金を長期分割払にするなどの内容で和解をすることです。
 任意整理のメリットは,整理する借金を選ぶことができる点です。そのため,住宅ローンや車のローンは整理せずに従来通りの支払いを続け,住宅や車を手元に残すことができます。

(2)個人再生
 個人再生とは,借金を減額してもらい,残りの借金を原則3年以内で分割払していく制度です。個人再生を利用するためには,将来において継続的又は反復して収入を得る見込みがあることが必要です。
 個人再生は自己破産とは異なり,減額された借金を将来にわたって返済していかなければなりません。そのため,生活の立て直しを図るという観点からすると,自己破産を選んだ方が,メリットが大きいといえます。
 しかし,借金の中に住宅ローンがある場合,自己破産では住宅を処分されてしまうのに対し,個人再生の場合は住宅を処分されずにすむ場合があります。そこで,住宅を手放したくはないが任意整理の方法はとれないといったような場合には,個人再生の方法を選ぶことになります。

3 自己破産手続のデメリット
 自己破産では,申立の際に家計の状況を裁判所に報告しなければならないので,家族に知られずに破産手続を進めるのは難しいです。また,破産開始決定を受けたことは5年ないし10年間,信用情報機関のブラックリストに載るので,その期間は,新たにキャッシュカードを作ったり貸金業者を利用したりすることはできなくなります。
 そのほかにも,自己破産手続の開始が決定された場合,官報という国の新聞のようなものに氏名・住所が掲載されるというデメリットや破産手続開始決定を受けてから免責決定を受けるまでの間は,公法上または私法上の資格制限があり,弁護士,証券取引外務員,生命保険募集員,損害保険代理店,警備員などの職にある人は資格を失うというデメリットがあります。
 しかし,現在の破産制度では,生活上困るような制限はほとんど発生しません。

 借金に困っているんだけれども自分は自己破産できるのだろうか,自己破産にはどのくらいの費用や時間がかかるのだろうか,など自己破産手続についてもっと詳しく話を聞いてみたいという方は当事務所にお気軽にご相談ください。


 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 渡辺 晃子   (広島弁護士会所属)

弁護士  渡辺晃子のプロフィール

■山下江法律事務所HP「借金・過払い・自己破産について」

■弁護士コラムバックナンバー【借金・自己破産】
・vol.116 「任意整理とは」 蔦尾健太郎 2016.1.8
・vol.50 「多額の借金があるけど,マンションを手放したくない・・・」 新名内沙織 2013.5.24
・vol.39 「親が借金を残して死亡したら・・・」 笠原輔 2012.12.7
・vol.33 「破産手続きの流れについて」 新名内沙織 2012.9.14
・vol.27 「借金の返済が苦しくなってしまったら…」 上土井幸始 2012.6.22

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