まちの専門家をさがせるWebガイド マイベストプロ広島
山下江

「相続」と「企業法務」を得意とする法律のプロ

山下江(やましたこう)

山下江法律事務所

コラム

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「ラインで誹謗中傷された」

法律相談

2018年7月17日 / 2018年8月14日更新

2018/7/16(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「ラインで誹謗中傷された」



ラインで誹謗中傷された

Q: 今月は、特に分野を限らず、様々な法律問題について、番組に寄せられましたご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は25歳の保育士さんからメールをいただきました。

 「私は保育園で保育士をしています。
 先日、クラスの保護者から話があると呼び出され、衝撃的な話を聞きました。
 保護者のママ友グループラインで、私の悪口を言っている保護者がいるらしいのです。
 そのラインを見た保護者の方が、あまりにもひどい内容だったので、噂が広がらないうちになんとかしなければと思ってくださったようで、教えてくれたという次第です。
 私を中傷している保護者は、保護者会の役員を何度も経験している方で、保護者の中でも発言権のあるひとりです。
 とりまきも多く、いろいろなグループラインを持っているようで、そのグループグループで、私のことを非難しているようなのです。
 私にその話を教えてくださった保護者は、そんな内容のラインを見て、不快な気持ちになり、直接、発信している保護者にも注意をしてくださったようですが、止まらないらしいのです。
 その話を聞いてから、私は傷つき、体調を壊してしまいました。
 このまま続くと、保育園のイメージにもキズをつけてしまうかもしれません。
 とはいえ、私はこの保育園が好きなので、辞めたくないのです。
 私はどうしたらいいのでしょうか。
 いっそのこと、名誉毀損で訴えた方が、早く解決するのでしょうか?」

というご相談です。
 何を書かれているのかわかりませんがこれはひどいですね。

A: そうですね。
 ラインでの誹謗中傷によるトラブルは、ここ最近、一気に増えてきましたね。

Q: 無料ですし、相手がメッセージを読んだことがわかるというメリットもあって、今や、ラインでのやりとりが当たり前のようになっていますが、便利であると同時に、このようなトラブルに発展する可能性もあるんですね。

A: そういうことです。
 これまでネットを使った誹謗中傷の書き込みなどについては、ブログであったり、Facebookであったりと、その内容が誰でも確認できるものが主になっていましたが、今回のように、グループラインでの書き込みとなると、相談者ご本人の耳には聞こえてこず、中傷が一人歩きしてしまう恐れもあります。

Q: そう考えると、怖いですよね。
 以前、インターネットに関する誹謗中傷について、この番組でも取り上げましたが、ラインでの誹謗中傷についても、名誉毀損で訴えるなんてことができるのでしょうか?

A: ラインがどのような範囲でのものかによると思います。
 名誉毀損罪というのは、「不特定または多数人が認識できる状況下で、人の社会的評価を低下させるに足りる具体的事実を告げて、人の社会的評価を低下させる危険を生じること」を言いますから…。

Q: 不特定または多数人が認識できる状況下…というと、少人数でのラインでの書き込みは相当しないかもしれませんね。

A: そうですね…ただ、始めは特定かつ少数に対する発言であっても、知り得た人たちが喋って伝えていく可能性が予見でき、他に伝わることを期待して行ったとしたら、名誉毀損罪は成立する可能性があります。

Q: なるほど…誹謗中傷を広く知らしめようとするならば、ラインではなく、第三者がいつでも閲覧できるネットの掲示板への書き込みだっていいわけですからね。
 名誉毀損かどうかを判断する方法はないのでしょうか?

A: このような場合、私たちが気をつけて見るポイントは、「どのような意図でその書き込みを行ったか」という点です。
 他に伝わっていく可能性が予見できて、他に伝わることを期待して行ったという場合には、名誉毀損として認められる可能性が高いと思います。
 しかし、少人数のグループのラインで書き込んだ場合、他に伝わっていく可能性が必ずしも予見できるものではありません。
 書き込みの内容も噂を広めることを期待するような趣旨の内容が書かれていない限り、他に伝わることを期待して行ったとは言い切れません。

Q: 噂が広まることを期待して書き込みを行ったわけではないと判断されるということですか。

A: そういうことです。
 今回のご相談の場合、その書き込みを読んだグループ内の保護者は、書き込んだ人に対して注意をした。と書かれていましたね。
 こうなると、そこから先、喋って広めようとする可能性を予見できるものではない。という判断になることもあると思います。
 つまりこの時点で、不特定または多数の者が認識し得る、いわゆる公然性が認められることは無いという判断になる可能性があります。

Q: と言うことは、例えば名誉毀損で訴えを起こしたとしても、裁判では不利な立場となりそうですね。

A: そうですね。
 今回のラインにはどのようなことが書かれていたのか、わかりませんが、それを見たグループの保護者が書き込んだ人に注意をしたり、書き込まれた本人に教えたりしているという事実から、この誹謗中傷を間に受けている人ばかりではないということも判断できます。
 先に申し上げたように、名誉毀損の毀損とは、事実を示して人の社会的評価が害される危険を生じること。
 今回は、ある一人が誹謗中傷したことによって、周りが、相談者の社会的な評価を低下させたとまではいえない可能性もあり、微妙ですね。

Q: なるほど。
 ここは、その保護者の方に直接話しをしてみるのもいいかもしれませんね。
 どうしてそのような批難を書き込むのか、きちんと聞いてみるというのは…どうなんでしょう?

A: そうですね。
 名誉毀損で裁判まで起こすのも、かなりの労力が必要です。
 体調を崩してしまうまで悩まれているわけですから、保育園の園長に相談し、一緒に保護者との話をする機会を作ってみるというのもひとつの手段です。
 もし、不安なことがありましたら、一度、相談に来てください。
 いろいろな事例を紹介しながら、ベストなアドバイスができるかもしれません。

Q: それではここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「ラインで誹謗中傷された」というお悩みに答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ 
「預けた子が大けが」について
2018/7/23 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

■山下江法律事務所「ご相談の流れ」

■バックナンバー(テーマ:いろいろ)
「5歳女児虐待死は防げなかったのか」  2018/7/16OA
「貝掘りや魚釣りは勝手にやっていいの」  2018/7/9OA
「保育園で子どもがけが」  2018/2/26OA
「エステの違約金が高すぎる」  2018/2/19OA
「書類送検とはどういうことですか」  2018/2/12OA
「岩国支部長の廣田麻由美です」  2018/1/16OA
「福山支部長の渡辺晃子です」  2018/1/9OA
「ネットに店の悪口を書かれた」  2017/11/6OA
「身近な人が突然逮捕されたら」  2017/6/19OA
「ネット上に自分の顔を勝手にアップされた」  2017/6/6OA
「貸したお金を取り戻したい」  2017/1/30OA
「無断駐車で5万円支払えと言われた」  2017/1/23OA
「呉支部長の宮部明典です」  2017/1/16OA
「遺言書で全部自分がもらえると思っていたが…」  2017/1/14OA
「東広島支部長の小林幹大です」  2017/1/10OA
「私道を他人に使われたくない」  2016/12/26OA
「占い師に名前を変えた方がいいと言われた」  2016/12/19OA
「認知症の親が心配」  2016/12/12OA
「カープ優勝で拒否しているのに胴上げされた」  2016/12/5OA
「隣の家と境界でもめている」  2016/8/29OA
「家の横の私道の通行を禁じられ、困っている」  2016/8/22OA
「マンションの上階の子どもの足音がうるさい」  2016/8/15OA
「請求書を出し続けていれば時効にかからないか?」  2016/8/8OA
「子どもがケンカで大けが。責任追及したいが」  2016/8/1OA
「子どもが勝手にパソコンを購入。取り消せますか?」  2016/3/28OA
「アダルトサイトから高額の料金請求が」  2016/3/7OA
「残業代請求で訴えられそう」  2015/10/27OA
「労災、弁護士に頼むメリットは?」  2015/10/19OA
「マイナンバー制度について教えて」  2015/10/12OA
「エステの中途解約で高額請求された」  2015/8/31OA
「隣家の柿の木の枝がうちの庭に」  2015/8/24OA
「インターネットでひどいことを書かれた」  2015/8/18OA
「資格試験の勉強方法は?」  2015/8/3OA
「友人がお金を返してくれません」  2015/2/24OA
「隣の家からの落雪に迷惑している」  2015/2/9OA
「内定取消が有効となる場合」  2015/2/3OA
「台風で屋根の瓦が隣家の車を直撃」 2014/9/29OA
「忘れたころに居酒屋から請求書が」 2014/9/15OA
「議会でのセクハラ発言に法的追及はできるか」 2014/8/11OA
「身元保証人の責任は?」 2014/5/19OA
「高額の違約金を請求されている。」 2014/5/12OA
「内縁関係について」 2014/5/5OA
「内定取消は違法ですか?」 2014/4/7OA
「境界をはっきりさせたい」 2013/8/26OA
「頼まれて預かった子どもがケガ」 2013/8/19OA
「子どもが親のカードでネットショッピング」  2013/8/12OA
「教えて!裁判の傍聴の方法」 2013/1/28OA
「職場のタバコの煙…どうにかして欲しい」 2013/1/14OA
「連帯保証人を頼まれ、困っている」 2013/1/7OA
「自転車事故でもめている」 2013/1/4OA
「隣の家からの落雪に迷惑している」  2015/2/9OA
「内定取消が有効となる場合」  2015/2/3OA
「台風で屋根の瓦が隣家の車を直撃」 2014/9/29OA
「忘れたころに居酒屋から請求書が」 2014/9/15OA
「議会でのセクハラ発言に法的追及はできるか」 2014/8/11OA
「身元保証人の責任は?」 2014/5/19OA
「高額の違約金を請求されている。」 2014/5/12OA
「内縁関係について」 2014/5/5OA
「内定取消は違法ですか?」 2014/4/7OA
「境界をはっきりさせたい」 2013/8/26OA
「頼まれて預かった子どもがケガ」 2013/8/19OA
「子どもが親のカードでネットショッピング」  2013/8/12OA
「教えて!裁判の傍聴の方法」 2013/1/28OA
「職場のタバコの煙…どうにかして欲しい」 2013/1/14OA
「連帯保証人を頼まれ、困っている」 2013/1/7OA
「自転車事故でもめている」 2013/1/4OA
「井戸端会議って、罪になる?」 2012/8/27OA
「家の修繕のため隣地を使用したいが…」 2012/8/20OA
「子どもがショッピングモールの遊び場でケガをした…」 2012/8/13OA
「いじめに対する学校の責任は?」 2012/8/6OA
「自宅前のゴミ集積場、何とかならない?」 2012/6/25OA
「車屋から高額の違約金を請求された」 2012/6/18OA
「画数が悪いので、子どもの名前を変えたい」 2012/6/11OA

この記事を書いたプロ

山下江

山下江(やましたこう)

山下江プロのその他のコンテンツ

Share

山下江プロのその他のコンテンツ