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山下江(やましたこう)

山下江法律事務所

コラム

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「浪費癖のある妻と離婚したい」

法律相談

2018年5月29日 / 2018年8月17日更新

2018/5/28(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「浪費癖のある妻と離婚したい」



浪費癖のある妻と離婚したい

Q: 今月は、「離婚・男女トラブル」をテーマに、番組に寄せられましたご相談について、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日もよろしくお願い致します。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は45歳・会社役員の男性からメールをいただいています。
 妻の浪費がひどく、離婚したいと考えています。という見出しのメッセージです。
 読みますね。
 
 「私は学生時代の友人たちと起業し、形ばかりではありますが、専務という肩書きを持っています。
 妻は専業主婦で子どもは私立の小学校に通う女の子が一人います。
 妻は出産を機にキャビンアテンダントの職を離れそのまま家に入りました。
 子どもが産まれてからは、とてもいい母親として、家を守り、子どももいい子に育ててくれました。
 しかし、子どもが小学校に入った頃から、妻の浪費がひどくなっていったのです。
 今まで我慢をしていたかのように、ブランド品を身にまとい、エステに通い、ネイルをはじめ…子どもが学校に行っているお昼の時間は、ママ友と外でランチ。
 どうやら、子どもの通う学校が裕福な家庭の子が多く、その保護者たちと付き合っていくためにしたことのようです。
 ただ、本人もそんな生活や付き合いが自分に合っているらしく、一向に反省しないのです。
 妻は友達に「会社役員の奥様だから…」と言われることが多く、それに応えなければ…という変な見栄を張っているようです。
 会社で役員をしているとはいえ、大企業でもなく、驚くほどの収入があるわけではありません。
 私名義のカードも利用限度額を毎月超え、このままでは財産を貯めるどころか、借金地獄に陥ってしまいそうです。
 子どもの将来もあるのでこのまま浪費を続けるのであれば、離婚するしかないと考えています。
 もちろんですが、妻は離婚に反対しています。
 このような状態で離婚することはできるのでしょうか。」

というご相談です。
 これは、困りましたね~。

A: 困りましたね。
 でも、このようなご相談は、意外に少なくないんですよ。

Q: 離婚はお互いが納得すればできるのでしょうが、奥様が断固、否定するのは、わかるような気がしますね。

A: 旦那様のカードを使って浪費しているわけですしね、離婚してしまうと、お金も遣えない、仕事をしているわけではないから、もしかしたらお子さんの親権も得られないかも…と、マイナスな状況が考えられますからね。

Q: あ~そうか…離婚という行為だけでなく、離婚後のことを考えると、様々なマイナス要素が出てきますね。

A: 本来であれば、奥様が見栄を張らずに、ムリをしない程度の生活に戻し、親子三人、仲良く暮らすことを目指すのがベストだと思いますが、それが出来なかった場合について、法的立場でお話しましょう。

Q: そうですね。
 ではまず、ご相談にもあったように、妻の浪費癖を理由に離婚はできるのでしょうか?

A: そもそも、離婚が認められるのは、「お互いが納得している」ということであれば、何の問題もなく成立することはご存知ですね。
 しかし、どちらか一方が離婚に同意しない場合には、民法に書かれている理由が必要となります。

Q: 番組でも何度も紹介していますが、簡単におさらいしておきたいと思います。

A: 民法770条に裁判上の離婚について書かれていますが、その1項に離婚を可能にする5つの理由が書かれています。
 ①不貞行為
 ②悪意の遺棄 
 ③3年以上の生死不明 
 ④強度の精神病 
 ⑤その他、婚姻を継続しがたい重大事由。
 この5つです。
 
Q: 浪費癖はこの5つに入っていないので、離婚の理由には…やはりならないですよね…。

A: そうですね。
 「妻の浪費癖」が直接離婚理由にはなりませんが、浪費癖により「婚姻を継続しがたい重大事由」に発展した…ということは考えられます。
 ようするに、裁判になった時、裁判所が「妻の浪費」を離婚の原因として認めるかどうか…ということが問題となるわけです。

Q: なるほど、では、それを理由に離婚の請求はできるかもしれませんね。
 ただ、そうするには裁判を起こさなければならないということになるのでしょうか?

A: 最終的に離婚判決を出すことになれば、裁判をおこさなければなりません。
 もっとも、その前に両者間で協議を繰り返すことが前提です。
 その話し合いで合意できない場合、家庭裁判所に離婚調停の申立てをすることになります。
 この調停の際に離婚の合意ができれば裁判に進むことなく、離婚できます。
 反対に調停が成立しない場合は、相談者が家庭裁判所に離婚裁判を提起することになります。
 裁判になってもまだ、両者の意見が対立したままとなると、最終的に裁判所が離婚について、認めるか棄却するかの判決を下すことになります。

Q: この時に裁判所が「妻の浪費癖」を理由として離婚判決を出すかもしれない…というわけですね。

A: 裁判所は奥さんの浪費がどの程度なのか、夫の収入や支出、現在に至るまでの諸事情などを聞き出し、検討することとなります。
 この際に、妻の浪費が両者間の婚姻を継続しがたい重大な事由として判断すると、原則、離婚判決ということになります。
 しかし、婚姻を継続しがたい重大な事由に当たるとした場合でも、裁判所が一切の事情を考慮して、婚姻の継続が相当と判断した時は、離婚請求は棄却されることもあります。

Q: 婚姻を継続しがたい重大な事由になるものでも、それに伴う様々な事情が絡んできた場合、離婚できない場合もあるのですね。
 これは想定で話をするのは難しい問題ですね。

A: そうですね。
 浪費癖を離婚の原因と認めてもらう為のアドバイスをするならば、例えば、その事実を証明できる証拠として、レシートや銀行の通帳のコピーや本人の日記、お金の流れがわかるような資料を集めておくことが大切です。
 とはいえ、相談者にはまだ小さな子どもさんもいることですし、小学校に入るまでは幸せな生活を送れていたわけですからね。
 できれば離婚という最後の切り札を出さなくてもよい状態で落ち着くことがベストだと思います。

Q: そうですね。
 両者間で話が折り合わない場合にも、第三者が入ることで、状況が変わってくることも
 あるかもしれないですし…是非一度、弁護士に相談してみられるのも、いいかもしれませんね。
 それではここで、山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをご紹介しておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは、0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「浪費癖のある妻と離婚したい」というご相談に答えていただきました。
 江さん、今日もありがとうございました。


■次回のテーマ 
「今からでも過払い金を取り戻せますか」について
2018/6/4 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

「離婚・男女トラブルでお悩みの方へ」

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