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弁護士コラムvol.136 「ペットに財産を残せるか」 小林 幹大

2016年10月28日 公開 / 2019年4月19日更新

テーマ:弁護士コラム/相続・遺言

ペットに財産を残せるか

山下江法律事務所 弁護士 小林幹大
ペットブームと言われるようになって久しい昨今、一昔前とは、ペットたちと飼い主の関係も大きく変化しています。今では、ペットは家族の一員としての考えるのが当たり前といっても過言ではないかもしれません。
それだけに、「もし自分が先に死んでしまったら、ペットはどうなってしまうのか」と、不安を感じておられるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
ペットとして最も身近な犬や猫でも、10年から20年、やや珍しいところで亀などでは30年以上生きることもあるようですから、ペットよりも飼い主のほうが先に亡くなってしまうということは、現実に起こりうることです。
では、もし、自分が先に死んでしまってもペットが幸せに暮らせるようにするには、どういったことができるのでしょうか。
まず、ペットに自分の財産を相続させることはできるのでしょうか。
結論から言えば、ペットに相続をさせることはできません。日本の民法によれば、人ではないペットはあくまで物として扱われます。法的には物ですから、物が財産を持つことはできず、相続人となったり、遺贈を受けたりすることはできません。
では、相続させることはできなくても、遺言でだれかに面倒を見てもらうということはどうでしょうか。
民法では、法的に効力のある遺言の内容はかなり限定されています(遺産分割方法の指定(民法908条)や、遺贈(民法964条)など)。
もちろん、これ以外のことを書いてはいけないというわけではないのですが、書いたとしても、残念ながらお願いするという以上の効力はありません。
それではどうすればよいのでしょうか。まず考えられるのは、負担付遺贈をするということです。つまり、遺言で誰かに財産を贈与する代わりに、ペットの面倒を見てもらうことを条件とするということです。
ただ、この方法では、指定された人が約束を守らなかったときには、遺贈自体を取り消すことはできますが、結局だれがペットの面倒を見るのかといった問題は残ってしまいますので、後を託す相手が信頼できる場合に有効な手段です。
このほかには、信託財産の管理人に財産を預け、それをペットの生活の必要に応じて支出するという、信託契約を行うという手段も考えられます。信託契約については、生前にするか、遺言でするかなど、様々ですので、飼い主の方の希望によって、契約の内容を吟味する必要があります。


 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 小林 幹大 (広島弁護士会所属)

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