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コラム

弁護士コラムvol.102 「不倫の慰謝料と養育費」 蔦尾健太郎

弁護士コラム/離婚・男女トラブル

2015年6月26日 / 2018年8月21日更新


不倫の慰謝料と養育費

 婚姻関係の破綻していない夫婦間において一方の配偶者が不倫をした場合,他方配偶者は,不倫をした配偶者に対して慰謝料請求できます。
 簡単にいえば,例えば妻が不倫をした場合,夫は妻に慰謝料請求できるということです。
 ただ,そうはいっても,もしその夫婦が不倫問題を乗り越えて結婚を継続するのであれば,現実的にはあまり意味がないことかもしれません。
 夫婦間において,夫が妻から慰謝料を払って貰っても,今後もその妻と共に共同生活を送っていくのであれば,広い意味では夫婦の財布は一つであって,妻から夫が300万円もらったところで,夫婦としての資産は変わりがないともいえるからです。
 他方で,離婚する場合であれば,夫が妻に対して慰謝料を請求することには当然意味があります。
 現状では,夫婦間において不倫の慰謝料の相場は100万円から300万円程度という実感があります。もちろん,不倫の程度や期間,夫婦両者の所得によっては慰謝料の額は大幅に変わってきますから一概にはいえません。
 ただ,仮に300万円の慰謝料が認められるといってみたところで,不倫をした妻に資産がなく,収入もないような場合には,妻に慰謝料を請求できるといったところで絵に描いた餅なのです。
 妻の資産状況次第では,なくなく慰謝料の長期の分割払いを受け入れるということもありうるでしょう。
 そして,問題なのが養育費です。
 夫婦間で未成年の子どもを抱えている場合,離婚に際して,親権をどちらが取るかを決めることは避けて通れません。
 そして,例え不倫をしていた妻であっても子どもの親権を取得することはもちろんありえます。
 妻が親権を取得した場合には,夫は妻に養育費を支払う必要があります。
 妻が不倫をしたからといって養育費の支払義務を夫は必ず免れることができるわけではありません。
 つまり,妻に不倫をされた上でそれが原因で離婚をしたにもかかわらず,子どもの親権までも妻に取得されてしまった場合,夫は妻からは慰謝料をほとんど払ってもらえないにもかかわらず,養育費の支払いについては妻に継続して支払わなければならないなどという事態も想定できます。
 夫からすればまさに踏んだり蹴ったりかもしれません。
 こういったケースにおいて,妻の不倫相手からしっかり慰謝料を取ることが出来た場合にはまだ救われますが,それも難しい場合には目も当てられません。
 このようなケースでも場合によっては弁護士にご相談頂ければ,なにか妙案も浮かぶかもしれません。このような離婚問題でお悩みの場合には,是非当事務所に相談にお越し下さい。


 執筆者:弁護士 蔦尾 健太郎 (広島弁護士会所属) ※2016.12退所


■山下江法律事務所/離婚専門サイト「慰謝料とは」 

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