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コラム

弁護士コラムvol.93 「遺産分割協議と行方不明者」 青山慶子

弁護士コラム/相続・遺言

2015年2月20日 / 2018年8月21日更新


遺産分割協議と行方不明者

1 遺産分割協議は相続人全員で行う必要がありますが、時には、相続人のなかに行方不明の者がおり、当該相続人を遺産分割協議に参加させようと思ってもできないというケースがあります。このような場合、どうすればよいのでしょうか。

2 ⑴ まず、考えられる方法としては、失踪宣告の申立をすることが挙げられます。
  失踪宣告とは、ある者が一定期間、生死不明の状態であるとき(普通失踪の場合は7年間、危難失踪の場合は危 難が去った後1年間)、利害関係人の請求により、家庭裁判所に失踪宣告をしてもらい、その者について法律上死亡したとみなす効果を生じさせる制度です(民法30条以下)。これにより、当該行方不明者の遺産分割協議への不参加は問題にならなくなります。なお、所在不明であるだけで、調査の結果、生存していることが判明すれば、失踪宣告はできません。

  ⑵ 次に、不在者財産管理人の選任申立をすることが考えられます。
  不在者財産管理人とは、ある者が従来の住所または居所を去り、容易に戻る見込みがなく、財産管理人を置いていない場合に、利害関係人や検察官の請求により、家庭裁判所が、その者の財産を管理させるために選任する人をいいます(民法25条以下)。
  不在者財産管理人が選任されましたら、以後は、不在者の財産管理は管理人が代わって行いますので、遺産分割 協議には管理人が参加することになります。(ただし、管理人の権限はあくまで不在者財産の管理・保存にとどまるもので すので、財産処分すなわち遺産分割協議において合意をするときは、裁判所から権限外行為をすることの許可をもらう必要があります)。

3 いずれの方法によるかは事案によって異なりますが、この他にも遺産分割において様々なお悩みに直面することがあると思います。まずはお気軽に当事務所へご相談ください。


 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 青山慶子 (広島弁護士会所属)

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