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弁護士コラムvol.79 「交通事故被害に遭って自動車が壊れたら・・・」  久井春樹

2014年8月1日 公開 / 2019年2月22日更新

テーマ:弁護士コラム/交通事故

山下江法律事務所 弁護士 久井春樹

交通事故被害に遭って自動車が壊れたら・・・

 交通事故被害に遭って自動車が壊れてしまった場合、自動車の破損について、被害者は加害者にどのような賠償請求ができるのでしょうか。
 まず、多くの場合は、乗用車の修理費用を損害として請求することができるでしょう。ただし、この修理費用は、無制限に認められるわけではありません。認められる修理費は、相当な修理方法等によって生じる相当な金額までとされています。ですから、場合によっては過剰な修理とみなされるなど修理方法が疑問視されてしまい、その修理金額全額が損害として認めらないケースもあります。
 また、修理をするよりもむしろ自動車を購入する方が安く済むような場合は、修理費の全額までは損害として認められません。このようなケースでは、事故によって壊れた自動車と同じ車種・年式・型、同程度の使用状態・走行距離等の自動車を中古車市場で購入するのに必要な金額が損害として認められます(この場合、相当額の限度で登録手数料など自動車買替に必要な諸費用も損害に含まれることになります。)。
 その他に、自動車が破損したことによって代車を利用せざるを得なくなった場合に認められ得る代車使用料などが、物損の典型例として挙げられます。
 時に、事故に遭って大事にしていた自動車が廃車になってしまった場合、自動車を失った苦痛を慰謝するための慰謝料請求が修理費等とは別に認められるのかというご質問を頂きます。残念ながら、これはよほど特別の事情がない限りは認められません。理由は、自動車が壊れてしまったことによって被る苦痛は、基本的には、自動車を修理ないしは購入するなどして原状に復することで、慰謝されると一般的に考えられているからです。
 ここで挙げさせてもらったのはあくまでも物損の典型例です。場合によっては、他の損害を計上して、請求できる場合もあります。事故に遭って自動車が壊れた際、何か疑問に思うようなことがあれば弁護士に相談することをお勧め致します。
 

 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 久井 春樹 (広島弁護士会所属)


弁護士・久井春樹のプロフィール

■交通事故専門サイト 「賠償金額の基準に注意」

■弁護士コラムバックナンバー【交通事故】
・vol.75 「自転車事故における損害の填補」 松浦 亮介 2014/6/6
・vol.74 「交通事故の過失割合について」 蔦尾 健太郎 2014/5/23
・vol.64 「交通事故の損害賠償の算定について」新名内沙織  2013/12/20
・vol.63 「交通事故の損害賠償請求の相手方は?」榎本紀子  2013/12/6
・vol.11 「日常生活におけるトラブル(交通事故)」上土井幸始 2011/11/4
 
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