遺品整理からゴミ屋敷の片付けまで、困っている人の役に立ちたいという思いは熱く（3/3）

依頼が増えている原状回復のための特殊清掃

　さらに手がけているのが、アパートや借家などを原状回復するための特殊清掃と呼ばれる分野です。
「孤独死をして何日も発見されない場合、畳や床に匂いや跡が染みつきます。それを清掃で元に戻すのが原状回復です。普通のハウスクリーニングでは匂いやシミが取れないことがあるので、特殊清掃で消毒消臭します。」
人と人とのつながりが希薄になってしまった現代社会。残念ながら、誰にも看取られず亡くなる人は増える傾向にあります。大家さんからの依頼で元通りの部屋に回復するのも、困っている人を助けたいという香川さんの思いから始まった仕事です。
　遺品整理で家族に迷惑をかけないため、今わたしたちができるヒントを聞くと、
「マメに捨てる習慣をつけることです。高齢になると気力も衰え、捨てることが億劫になってしまいます。しかし、高齢お親御さんの持ち物を無断で捨ててはいけません。ご本人が納得する形で処分すること大事です。高齢になるとモノへの執着も生まれるので、捨て方にも気を配ることです。」
多くの現場を見てきた香川さんのお話からは、誠意ある仕事ぶりが伝わってきます。（取材年月：2016年8月）

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