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コラム

面倒なクレーム対応で気を付けるべきことは?ケースごとに考える対応策

2022年11月24日

テーマ:裁判その他

コラムカテゴリ:法律関連

はじめに

 自社のサービス内容や対応に問題がある場合に顧客からクレーム(顧客ではない段階もあります)はありうるところです。それは,①自社に落ち度はあるものの無理な要求をされる場合②自社に落ち度はないか・ほぼないと評価できる場合③もっともなクレームである場合,があります。このうち,③は謝罪や問題点の確認・対応をするのが当然なので問題にはなりません。賠償などの問題が出る場合には,実際の損害がどうなのか・経営上の観点から見ての最適さは何かを考える必要はあります。今回取り上げるのは①・②の場合です。以下,よくある要求される内容と対応の注意点を触れておきます。

自宅に来い・その他深夜にあるように要求されるケース


 トラブルに至る過程で説明不足やコミュニケーション不足があるケースがあります。その際に説明その他の流れでクレームを言っている方の自宅に訪問を要求されることがあります。そこでの話で終わるのならばという点・お客様だからという点から応じてしまう方もおられるかと思います。



 ただ,結論から言えば,クレームやトラブルの場合には安易に訪問するのは避けた方がいいでしょう。特に代表者が一人で来るよう要求されるケース・担当者含め2人で来るよう要求される場合はなおさらです。相手の自宅ということで相手方のテリトリーであること・人数が相手方の方が多いこともあり,無理な要求や詰問等につながる可能性があります。また,そこでのやり取りから更なる要求につながる可能性もありえます。何より,いつまでも帰らせてもらえないということがありえます。

 仮に訪問するとしても,一人は確実に避けるべきですし,退去する時間を顧客側・他のスタッフ等に伝えておくべきです。特にスタッフなどに伝えておくことは重要で,帰れない状況に至った場合の助けや最悪は警察への通報の可能性を残しておく必要があります。



 相手先自宅などに赴くことは,たしかに相応のケースで誤解を解く・相手を和ませるという意味を持つこともあります。ただ,自宅へ来るように要求があるまでの経緯やそもそものクレームや要求内容に無理な態度や様子が見られる場合には,訪問へのリスクの方が高くなることもありえます。

 したがって,顧客と会うにしても,いわゆるオープンスペースと言われるホテルロビー・喫茶スぺース・貸会議室等の方が安全です。ちなみに,長時間帰りにくい状況をつくることはその態様によっては監禁罪という犯罪になることがありますので,相手先の態度によってはこの点も頭に入れて躊躇なく話をするべきと思われます。

 この話の延長として深夜の呼び出しに応じる理由があるとは考え難く(たとえ,平日昼間は仕事・業務があるにしても,会うのはせいぜい午後7時から8時開始で1時間から2時間程度もあれば多くのケースでは話は可能であるため),応じることは避けた方がいいと思われます。



何度も長電話をする・取引先などにクレームについて伝えるといわれたときは?



 クレーム対応の前提として,その原因となった事実関係の確認とその意味付けは重要です。事実確認はクレームを言われた時点で相手先に確認すること・スタッフなどに確認すること等があります。そこでクレームの根拠になることがあっても,例えばそれが少し待たされたという程度であれば,一般的な謝罪以上の対応が必要とは言いにくいものです。コミュニケーション不足というのであれば,一通りの説明を行うことになるでしょう。その他落ち度が存在する場合には対応内容も相手先には伝える必要があります。



 これらの対応後も例えば,毎日1時間以上電話や事務所に来るようなことが存在する場合には,対応を考える必要が出てきます。そもそも,長時間の電話となる場合には話し合いが平行線か一方的に激高した状況が続くなどしていることが多いでしょう。この場合には業務に影響が出る(スタッフの士気やストレスにも影響)ため,応じるべきではないでしょう。事務所に来る場合も同様です。こうしたケースでも威迫業務妨害罪や不退去罪(退去を求めても退去しない場合)にあたるケースも出てきます。

 執拗な連絡や長電話が続く場合には書面でのやり取りにする・弁護士や警察への相談をすることを考える必要があります。ちなみに,実際に執拗な連絡行為や訪問をしてトラブルになった場合には警告を行った方が良いケースも出てきます。



 次に,取引先や監督官庁(特に福祉介護等規制がある事業の場合)にクレームの原因を伝えるという話をされることもあります。このうち,後者は制度上認められた苦情申出である限りはそれを拒むことはできません。この場合,その原因が事実なのかどうか・事実である場合には行政からの処分などにつながる話なのかの検討は必要です。相手先には,怯んだとみられると付け込まれることがあるので,粛々と対応する旨を伝えた方がいいでしょう。

 これに対し,前者の取引先への通知は単に業務妨害行為・名誉棄損行為に該当することが多い(公共の利害に関する事柄であることは少ない)ので,警告をしておく必要があるケースもあります。ここで言う警告は民事刑事の法的手続きを指しますが,そもそも取引先には迷惑でしかないので,この点を伝えても触れ回る場合に警告を言う必要が出てきます。



カスタマーハラスメントガイドラインも踏まえ対応方法を決めておきましょう



 令和4年2月にカスタマーハラスメントガイドラインが出されました。対応方針などを決めておく重要性が示されています。ある程度の対応の注意点も記載されています。今までで触れていないところでいえば,初期対応の注意点ややり取りの録音の必要性が記載されています。クレーム対応は顧客等の対応ではありますが,従業員に負担がかかるものであって職場環境を守る労務管理の意味合いも強いものです。

 事実関係確認や対応のルール作り(先ほどの相手先家に呼ばれる場合など)はしておくことがいざという場面での混乱を減らします。対応には誰が対応をするのかという問題もあります。よくある「責任者を出せ」という話に応じる義務自体はないのですが,スタッフの負担が出てくるのでそこを抑えるために,相応の責任者が実際には対応をした方がいいと思います。



 いずれにしても,なされるがまま・顧客だからということで単に従っているとなるとトラブル解決につながらずストレスがたまる可能性がある場合も出てくる点は意識が重要です。


瀬戸内海の島
 先日11月中旬に瀬戸内海の島々を船(フェリー)で見る機会に恵まれました。11月とは思えないちょっと日差しが強い中で、初めて犬島、直島、豊島、小豆島などを見ることができました。それぞれの島の特徴があり、見ていて飽きなかったです。穏やかな波の中でゆっくりとした時が流れるようでした。

この記事を書いたプロ

片島由賀

逆風を追い風に変える弁護のプロ

片島由賀(勁草法律事務所)

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