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コラム

親子関係や離婚後の監護や面会交流についての法改正の動向

2021年11月22日

テーマ:お子様にかかわる法律問題

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 親権 離婚

はじめに

 ここ数年相続や契約関係の法律改正(民法などの改正)が行われました。令和3年2月に「民法(親子法制)等の改正に関する」中間試案が公表されました。この内容はその後継続審議がなされていますが,他方でこれとは別個に離婚の際の子どもの監護や養育費・面会交流の取り決めに関する改正をめぐる議論が審理されています。今後の議論の流れは流動的ではありますが,今回は簡単ではありますが,中間試案や議論について触れていきます。

「民法(親子法制)等に関する中間試案」とは?

 ここでの改正は,結婚後に生まれた子供(離婚後に生まれた子供の一部を含む)が結婚で生まれた子供と扱われるかどうか・親子関係の否定の制度をどうするか,という話と親による子供のしつけについての権限の改正を行おうというものです。



これまでの規制概要



 まず簡単に今までの話を触れておきます。結婚により生まれた子供といえるかどうかは,子供に対する扶養義務が発生するかどうか・法定相続人になるのかどうか等の親子関係が生じるのかどうかにかかわってきます。現在生みの親とされる方との「法律上」の親子関係は,「嫡出推認」という法律上の結婚で生まれた子供といえる・認知により生じるものがあります。これ以外に養子縁組がありますが,こちらは生みの親との間の親子関係ではなく,特に未成年養子の場合には法令上の規制がかかっています。

 数年前に最高裁の判断(法律の規定が憲法違反になった)が出たことで報道された,女性が離婚した後基本的に再婚まで待つ期間が存在するという話があります。この話はどの結婚から生じた子供といえるのかという法律上の推定の重複を避けるための制度とされていますが,以前は6か月とされていたものが数年前に3か月に変更されました。



 「嫡出推定」と言って法律上の結婚から生まれた子供に当てはまるとされる場合には,その効力を否定するハードルは現在高くなっています。それは,法律婚の夫(戸籍上父とされる方)から基本は否定する裁判(嫡出否認の裁判)を起こしてもらう必要があります。しかも,提訴できる期間が極めて短いので,否定したいと思ってもなかなかできないという問題があります。例外も最高裁判例などで厳しく制限されています。これは,戸籍上の父とされる方が扶養義務(法律上の結婚により負う義務,養育費は子の表れの一つです)から逃れようとしても難しくしている要因です。母親側が実際の父との親子関係(実際の父と戸籍上の父が異なる場合)を生じさせようとしてもハードルが高くなります。「嫡出推定」がはたらく場合には,相続の際にも相続人となりますので,影響は大きくなります。



 認知についてはいつでも事実に反しているとしてその無効を求めることができます。認知をした方も無効を求めることができるというのが最高裁判例の判断ですが,期間の制限もありません。こちらも養育費や相続に影響します。



改正概要



 まず,「嫡出推定」に関する規定の内容が変更されるとともに,女性の再婚禁止期間の決まりがなくなるとされています。否定する制度も裁判による点は変わりませんが,母等も起こすことができるよう拡大される点と裁判を起こすことができる期間が延びる点(1年から3年)で変更されます。成人に達した子供自身が否定を行うことができるかは議論されています。

 この関係で第三者の提供精子を用いて結婚中に生まれた子供との間の親子関係(現在は「嫡出推定」により戸籍上の父との法律上の親子関係が生じます)について,現在と同じく法律上の親子関係は発生する・否定は行えない方向にするとの案が出ています。



 次に,認知についても否定することができる期間が認知の時から7年以内になります。最後にしつけ関係はこれらの話とは方向が違いますが,虐待問題の話もあり,体罰その他子の心身に有害な影響を与える行動を規制するものです。

離婚後の子どもの監護に関する議論の内容は?


 最近養育費の回収サービスなどが登場しているように,養育費の取り決めやか支払いについてはうまくいっていないという話があります。また,離婚後の監護や面会交流については数年前の法改正により協議離婚の場合について法律で定められました。こちらについても,特に面会交流は実行手段に現在乏しく,うまくいかない(子供と会えない)というケースが報道されています。



 離婚後の共同親権の検討ということで(現在は単独親権)報道されましたが,親権の内容でそうした対応は可能なのか・養育費の取り決めや確保の制度改正の方向性・面会交流の実施や取り決めでの子どもの意向の反映などが議論されています。現在議論はまとまっていませんが,祖父母には監護権や面会交流を求める権限がないという最高裁の判断や子供の虐待に関する件数の増加・養育費や面会交流をめぐる問題など多岐にわたって問題は存在しています。

 特に養育費や面会交流は,子供のためといっても,離婚後の経済面での問題や結局双方の親の対立が離婚の際に出てきてその延長で話がされているので,結局は親の意向で話が進むのではないのか,といった難しい問題もあるように思われます。





 親子関係の成立や解消に関する話は養育費だけでなく,相続にもかかわる問題です。離婚にかかわる問題はこれまで法律に明文がないものの解釈で対応していた面もありますので,今後どのように改正の議論が進んでいくのか注目されるところです。


縮景園・紅葉ライトアップ
 11月19日より、縮景園で紅葉にライトアップが始まりました。私は紅葉の時期に訪れたことがないので、ライトアップともども初めてでした。池に写っている紅葉のリフレクションなど、見所が沢山ありました。写真はちょうど満月に近い月が見えたので、紅葉とのコラボです。

この記事を書いたプロ

片島由賀

逆風を追い風に変える弁護のプロ

片島由賀(勁草法律事務所)

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