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コラム

特定商取引法の一部改正で契約書面・クーリングオフ通知が電子メールの送付などでも可能に。

2021年7月20日

テーマ:消費者問題

コラムカテゴリ:法律関連


はじめに


 この度、令和3年6月に「消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引法に関する法律等の一部を改正する法律」が成立しました。改正内容は比較的広範ですが、今回はこのうちタイトルで挙げています、契約書面等が電子メールの送付などでも可能になったこと、通販の詐欺的な定期購入商法の規制が強化されたこと、いわゆる送り付け商法の一部規程の整備を中心に触れます。

契約書面やクーリングオフについての通知が電子メール等での送付で可能に


 今回の特定商取引法の改正で、注目すべき点の一つが、この契約書面等の交付や、消費者からのクーリングオフの通知が電子メールの送付などで可能になったということでしょう。すでに他の業界では書面の電子化が検討されたり、実際に行われているものもありますが、特定商取引法の対象になる取引についても認められるようになります。

 事業者側からの場合は、購入者の承諾を得た場合となっています。このときは、購入者のパソコン等に契約書面に替わるファイルの記録がされたときにデータが到達したとみなす扱いになっています。クーリングオフはこれまでは書面等の交付からそれぞれの取引で定められた期間内とされていました。書面ですと受け渡しの時期が比較的明確ですので、クーリングオフの期間についても把握しやすかったと思いますが、今後書面でなくメール等での通知となると、いつ送付をしたか気を付けて確認するようにしないとクーリングオフの期間内に来ていたメールを見落とすリスクがあります。電子メールに限らず、事業者としても確認しやすい手段にしておく方が良いでしょう。この辺りは施行令などで決められると思いますのでそちらにも注意しておく必要があります。

 また、購入者側からのクーリングオフについても同様に、書面での送付に加えて、電子メールなどの送付でできるようになります。これまでは購入者側からの送付はハガキが主だったのではないかと思います。ファックスというのも手段としてはあり得ましたが、実際に届いたかの確認が難しく(事業者側でfax用紙が切れている可能性がある、事業者のfaxの日時設定が違っていると後で受信した日時について争いになるおそれがあるなど)、実際にトラブルになると電話会社の通信記録を取り寄せないといけなくなるリスクがあり、現状あまり使われていなかったと思われます。書面以外のクーリングオフのうち、電子メールの場合には実際のところ書面に類する場合と扱われてきましたが、今回は明示されたということになります。

 なお、この部分についての施行時期は、公布の日から起算して2年以内に政令で定めるとなっています。

通販の「詐欺的な定期購入商法」規制の強化とは?


 こちらについては通信販売についてになりますが、これまでも通信販売で1回の購入だと思って契約したところ、定期的な購入になっていたということでトラブルが発生していました。今回の改正法では、この定期購入についての規制を強化しています。

 通信販売にあたって販売条件(複数回など定期的な購入をすることが必要など)について広告する場合には、申込の期間の定めがあるのであれば、その表示や内容、クーリングオフについての事項も載せる必要があるということになりました。

 また、これらについては契約の申込みや手続きが表示される映像面で表示しなければならないとし、誤認のおそれがないような表示や契約解除の妨害にあたるような行為の禁止、もしこういった定期購入であることが分かりにくい、不実な表示で、契約者が表示の方を見て契約内容だと思って契約したような場合には、取消できるとされました。

 これらについては罰則の定めがされることになります。今後政令などが整備されますので、こちらについても目配りしておく必要があります。

送り付け商法についての変更点とは?


送り付け商法は、売買契約をしていないのに、心当たりがない商品が送り付けられた場合、これまでは消費者(送り付けられた側)が商品を14日間保管後、処分できるとされていました。つまり、それまで事業者の方から返還を求められる可能性があり、それに対応できるようにしておく必要があったのです。

 これについては今回の法改正で、消費者側はすぐに処分などすることが可能ということに変更されました。

 なお、この送り付け商法に関しては、令和3年7月6日から施行されました。それ以前(令和3年7月5日まで)は改正前の法律が適用されますので、もしこれまでに届いた商品については使用せずに保管をし、14日経ってから処分をするようにしましょう。



 特定商取引法は、消費者被害の状況に応じて割と改正されることが多いので、エステなど特定継続的役務提供にあたるサービスを行っている事業者様や、通信販売を行っている事業者様は改正には気を付けて確認されると良いと思います。


大聖院のスイレン
 こちらも睡蓮ですが、2019年の過去picです。廿日市市宮島の大聖院で鉢植えのものに咲いていたのを撮ったもの。昨年もこの睡蓮の花が見たくて同じ時期頃に行ったのですが、早すぎたのか、遅かったのか全く咲いておらず残念でした。

この記事を書いたプロ

片島由賀

逆風を追い風に変える弁護のプロ

片島由賀(勁草法律事務所)

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